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失敗しない物件選び:第31回 甘い罠にご用心!物件探しの落とし穴

【スクール途中で通った不動産屋】
今回は、物件選びに失敗した人の例を紹介したい。
江口幸枝さんは、栄養士を目指して専門学校に通っていたが、自分で作った料理を人に食べてもらうことに喜びを感じるようになり、カフェをやりたいと思うようになった。専門知識がなかった彼女は、いろいろな人に話を聞き、カフェ開業のビジネススクールに通うことにした。
スクールでは、自分の開業計画を具体化し、カリキュラム終了時には開業可能となるようになっていた。実際に卒業後すぐに開業する人もいて、夢は膨らんでいった。
彼女は、カリキュラムに合わせ、自分のつくりたいカフェのイメージを具体化していった。そして、計画書の作成がある程度まとまったところで不動産屋を訪ねた。それは特別珍しいことではなく、同じコースで学ぶほとんどの人がしていることだったという。
「いくつかの業者に会い、そのうち一人の担当者さんが、とても親身になってくれて『この人に物件を探してもらおう』と決めました」
物件探しはスクールと同時進行だったため、急いでいたわけではなかった。ただ時間のかかる物件探しをスムーズに進めるために組み込まれたカリキュラムの一つだった。


【忠告も耳に届かず……】
しかし彼女は、スクールの途中でイメージに近い物件を見つけた。それは、不動産屋一押しの物件だった。
「何度もその不動産屋に通ううち、講師よりその担当者の方が頼れる存在になり、いろいろな相談事を持っていくようになりました。夢のような話で盛り上がり『2件目は渋谷のど真ん中に店を出すから、そのときもよろしく』などと冗談みたいに本気で話したり。いつのまにか、ただの不動産屋ではなく、コンサルタントのような存在に思ってしまっていました」
スクールの講師には何度も「その物件でいいのか。もっと他も見た方がいいんじゃないか」と止められたが、そんな忠告は耳に入らず「ここが私の夢を叶える場所です」と答えた。そして、21歳のオーナーが誕生した。
ところがカフェをオープンしても、売上げは伸びなかった。地域に愛される店づくりを目指したが、路地裏で視認性も悪くなかなか認知されなかった。
「いつか何とかなるとがんばったのですが、だんだんと家賃が遅れるようになっていきました。そしてある日、その不動産担当者から『大家さんが怒っているから家賃を早く振り込むように』と冷たい催促の連絡があり、現実を知りました」


【厳しい言葉こそ重要なこと】
彼女は大きな勘ちがいをしていた。現実は甘いものではなく、そのために生きた知識を身につけさせようとした講師は、何度も計画書にダメ出しをし、厳しいことを言った。
一方、不動産屋の担当者は、物件を契約してもらいたい一心で、彼女の夢のような話につきあった。そして彼女は、自分を本当に理解してくれるのは、担当者だと思ってしまったのだ。若気の至りと言ってしまえばそれまでだが……。
結局江口さんは、カフェを手放すことにした。幸い、スクールで同じコースだった人がその店を引き取りたいと言ったため、店舗造作ごと譲った。それでも、開業資金と毎月の営業赤字分を相殺できるはずはなく、400万円の借金が残った。
開業当初、若い彼女は自分名義で融資を受けられなかったため、親名義での借金をしている。「これ以上、親に迷惑はかけられないし信用を取り戻したい」と、その返済のために毎日アルバイトに明け暮れている。
彼女の失敗は、若かったからだけではない。誰もが陥る落とし穴。わかっているようで、知らず知らずのうちに陥ってしまう罠だとも言える。本当に大切なことは何か。それを冷静に見つめてほしい。

(情報提供)
新しい飲食店開業
http://www.fujisan.co.jp/Product/1281681554

日時: 2009年06月08日 09:09 | トラックバック (0)

失敗しない物件選び:第30回 私が、居抜き物件をあきらめた理由

【早く、安くスタートできる居抜き物件】
 今回は、私自身と知人の体験を紹介したい。
 多くの人が店を開きたいと思ったとき、“居抜き物件”を探す。これは、スケルトン状態の物件から店を造るより、すでに厨房などが完成している居抜き物件の方が、初期にかかるコストが安く済むからだ。
 この考え方は実に正しい。飲食店に必要な設備は独特で、特に吸排気と排水の設備に関してはコストがかかる。また、厨房の防水加工や防火に配慮しつつ、営業許可の下りる厨房を造らなくてはならない。こう考えると、すでに営業している店は、これらの条件を満たしているので、これを選んだ方が賢いと言える。
 実際に、私の知人は居抜き物件でラーメン店を始めた。約3年、別の人がラーメン店を経営していたその物件は、お世辞にもキレイとは言えなかった。コンロ周りは油がこびりつき、フードも色が変わり、床はべたついていた。
「もう少し清掃をしてから引き渡されると思っていた」というほどヒドイ状態だったが、その分造作譲渡はわずか30万円という超破格。立地も悪くなかったため、すぐに契約を決めた。
 徹底的に掃除をするのに2週間。壁や床を磨き、薄汚れたカウンターは削って化粧合板を張り付けた。厨房機器のあまりの汚れに不具合を心配したが、まだ3年しか使っていなかったため何のトラブルもなく、むしろ快適なほどだった。
 その後、彼は1年ほどで、止むを得ない事情で店を移転することとなるが、そのときには店舗造作を70万円に設定し、「安い」と言われたそうだ。


【相場のない造作譲渡】
 ところが私の場合は逆。資金は少なかったが、あえて居抜き物件ではなくスケルトンに近い物件を借りた。
 もちろん、最初に探したのは居抜き物件。ところが、開業する地域を限定した結果、出てくる物件はことごとく条件に合わない。スポーツバーを造りたいのに、純和風のそば屋、厨房だけがやけに広い定食屋など、どれも自分のコンセプトとは程遠いものばかり。なかには、不動産屋の案内で「盛業中」となっているのに、どう見ても採算がとれる印象のないものもあった。
 探しに探して、やっと見つけた物件は、広さも立地もイメージに近く、家賃も手頃に思えた。しかし、前の経営者が開業時の借金を返済したいために、造作譲渡を400万円に設定。調べてみると厨房機器はリース品が多く、実際に譲渡されるのはわずかな機器と客席部分だけ。価格交渉を試みたがまったく応じる気配はなく、物別れに終わってしまった。
 そんなとき「駅近くの地下に、飲食店OKの物件が出た」というので足を運んだのが今の物件。建設関係の事務所として使われていた物件は、殺風景な空間の奥に広めの倉庫スペースがついていた。直前に、譲渡価格交渉でうんざりしていた私は、設計事務所の人に、倉庫部分に厨房を造るシミュレーションをしてもらうと、排水設備などが比較的簡単に造れる構造だということが判明。後で聞いた話だが、「いつかここで、自分で飲食店をやるかも」と考えた大家が、ビルを建てる際、飲食店に造り替えやすいよう設計していたのだ。見積もりを出すと、当初計画していた価格よりは高いものの、家賃の安さを考えれば、高い造作譲渡を吹っかけられた前の物件と、そんなに変わらない金額で店づくりが可能なことが分かった。最初から自分で造るため、ローコストでもポイントを外さない店が完成した。
 相場のある賃料や保証金とは違い、造作は前オーナーの言い値であることが多い。そのまま活用できるのなら問題も少ないが、多くはそこから手を加える必要がある。自分のカラーを出すのであれば、少しでも安く譲ってもらいたいのが本音だ。あまり満足のいくものに出会えないなら、一度、居抜き以外の物件を探してみてはどうだろうか?

(情報提供)
新しい飲食店開業
http://www.fujisan.co.jp/Product/1281681554

日時: 2009年05月11日 09:53 | トラックバック (0)

失敗しない物件選び:第29回 発想の転換で探した“並べる階段”のある物件

【わずかしかなかった開業資金】
夢見た自分の店をもち、成功に導くためには、たくさんの努力を重ねなくてはならない。その最初の大仕事になるのが物件探し。決められた予算の中で、最高の条件の物件を探し出すのは簡単なことではない。前に前に進んで、行き止まったら回り道をしてみる。そんな発想の転換も時には必要になる。
以前、商魂たくましい大阪で、少ない予算で物件探しに成功した飲食店経営者の話を聞いて、感服したことがある。
そのオーナーは若いころから飲食店に勤め、そこの経営者に認められ、二十歳そこそこにして1軒の店を任された。その地域ではちょっとした有名店になったり、「よくやってくれた」と言葉で感謝をされるものの、給料が上がるわけでもなく、どうにも納得できない。それなら自分でと独立することを思い立った。
経営者に交渉し、少しでもいいから退職金がほしいと頼んだが、散々交渉して手渡されたのは月給2ヵ月分そこそこの金額。その後を考えると、もめるのはよくないと判断し、その少ない金額での開業を画策した。
最初は路面店か、大きいビル内のテナントを希望したが、予算が合わず断念。場所を優先すると、地下や2階の物件にするしかなかった。
そこで少ない予算で借りるため、古くても不潔に見えなければいい、目立つ場所になくても、通りから少しでも見えればいいと多くの条件を緩めた。かわって最優先にしたのが、「並べる階段がある物件」だった。お客が並んで待ちやすく、その並んでいる様子が外から見える物件を探したのだ。


【「飲食店は難しい」と言われたが】
ほどなく駅前商店街の外れの古いビルに、外階段のある物件が眠っているとの情報を得た。ビルの壁に沿って造られた長い階段は、近くの交差点からよく見え、ビルの屋根が大きく張り出しているので、雨の日でもぬれることはない。以前は、ビルのオーナーが道楽でカフェをやっていたが、「階段が長くて店に入るのが大変」とお客に言われ、売上げが伸びないまま放置した物件だった。1年ほど使っていない内装は多少の手入れが必要だったが、もともと金持ちが趣味で作った店。厨房機器は上等なものがそろっている上、あまり売れなかったからこそ、程度もよかった。さらに、内装やテーブルなどの家具類の傷みはなく、まるで新品のようだったという。
若い開業希望者にビルオーナーは、「ここで飲食店はムリじゃないか」と渋られたが、「だからこそやってみたい」と熱く語ったそうだ。その結果、「若い人の熱さに負けた」と、当初提示した家賃よりさらに安い価格に変え、保障金の相場が高い大阪にあって驚くほど安い金額に設定してくれた。
彼は契約した日から泊まり込んで内装をテコ入れし、わずか1週間でオープンさせ、1ヵ月後にはランチタイムに行列を作った。一度人が並べば、「あそこは行列ができるほど人気の店だ」とうわさが広まる。そうなれば、見える行列は何よりの宣伝効果を発揮する。そしてあっという間に、人気の店を作ってしまった。
厳しい状況になったとき、いつまでも理想ばかりを追っていても先には進まない。状況を打開するために、違う角度から物事を見つめ直したり、逆転の発想をすることで、それまで見えなかったヒントが見えてくるかもしれない。
彼は2年後に、念願だった駅前の路面店へ移転した。もちろん、広い物件にコストをかけ、理想の店を作った。最初から少ない予算でも立地にばかりこだわっていたら、小さな安っぽい店になったことだろう。彼はスタートの段階で多少の回り道をしたが、長い人生を考えれば、よりよい物件に早くたどり着いたのではないだろうか。

(情報提供)
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日時: 2009年03月23日 13:19 | トラックバック (0)

出店に役立つタウンデータ「戸越銀座」

全長1.6キロ、400の店舗が軒を連ねる戸越銀座はマスコミからの注目度も高い人気の出店エリアだ。
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▼日本全国の商店街を牽引する戸越銀座▼
 距離およそ1.6km、約400の店舗が軒を連ね、独自のブランド商品「とごしぎんざ」まで開発・販売している『戸越銀座』。平日の15〜18時、日・祝日は14〜19時まで歩行者天国となっており、「スーパーよりも安い」との評判で、遠方から訪れる買物客も多い。
この商店街の特徴の一つは、駅もバリアフリー対応で、お年寄りまで意識した細やかな配慮が隅々に感じられること。今では少なくなった昔ながらの商店も戸越銀座では健在で、それがまた懐かしさとともに活気を生んでいる。周辺には、老人ホームもあるので、この街での出店を考える上では、お年寄りの存在を忘れるわけにはいかないだろう。
 さらに、戸越銀座では、品川区と明治大学との共同で、未来の商店街を作る「ユビキタス商店街プロジェクト」が進行中だ。完成は2012年(予定)。
日本全国の商店街を牽引する存在として、戸越銀座は注目を集めている。


▼老若男女が混在。早い時間から開く居酒屋も。▼
 戸越銀座の周辺には、星薬科大、立正大などの大学が点在していることも見逃せないポイントだ。
高齢者だけでなく、老若男女が混在しており、有名チェーンも一通り出そろっている。若者が住みやすそうなマンションもできているので、今後も学生が増える可能性はある。
 戸越銀座全体に共通する特徴は、やはり「密集地で物価が安い」ということ。高級店は見当たらず、いわゆる有名店でもかなりリーズナブルな設定だ。
 また、平日の日中でも客足を計算できるため、15時頃から店をオープンする居酒屋もある。こうした店の客層は、他の街にある立ち飲み屋とはやや違っていて、50代の夫婦や30代女性の一人客なども少なくない。
なかには、カフェでコーヒーを飲む代わりにちょっと一杯というお客もいるという。こうしたポテンシャルを秘めているのも戸越銀座ならでといえるだろう。


▼一般には出まわらないため物件探しは我慢強さが必要▼
 戸越銀座は空き物件が出ても、なかなか一般には出まわらないため、我慢強く探す必要がある。また、「学生狙いならチェーン店に負けない価格設定が、中高年をターゲットにするなら路面店」というのが地元の不動産業者の言葉だ。
 戸越銀座での出店を考えるにあたって、参考になりそうなのが、昭和26年の創業以来、ファミリー層やビジネスマンに支持される「中国料理百番」(戸越1-15-15)。
作家・池波正太郎が愛したビーフカツで有名な「洋食 ブルドック」(品川区平塚3-1-10 )。
 さらには、じゅうじゅう焼きが人気の定食屋「千徳」(品川区戸越3-4-19 )、1本80円というリーズナブルモツ焼きが人気の「もつ焼き あべちゃん」(品川区戸越2-7-1)など。いずれも地元客から長く愛されるだけにたくさんのヒントがありそうだ。


▼マスコミへの露出度も高い期待値大のエリア▼
 戸越銀座は「とごしぎんざブランド」や「ユビキタス商店街」といった時代に即した新しいことに取り組んでいる。それだけにマスコミへの露出も多くなっている。
「うまいものを作る」というだけでなく、「お客が喜ぶ話題を提供する」ということができれば、瞬く間に人気店となることも可能だろう。これらに積極的に取り組みながら、自店をPRしたいと考えるなら、これほど注目度の高いエリアはないだろう。


【出店おすすめエリア】
戸越銀座商店街
中原街道沿い
駅周辺


【賃料相場】
・駅から徒歩5分圏内・・・坪2.0万円〜
・それ以外のエリア・・・坪1.2万円〜
・繁華街を離れると約1〜2割ほど減
※上記・〜・は1階の賃料相場。2階・地下は1階の0.5〜1.5割減程度
※保証金0〜10ヵ月前後


【Town Data】
●昼人口:221,471人
●夜人口:17,242人
●交通:
東急池上線で「五反田駅」まで4分
都営浅草線で「新橋駅」まで13分
●1日平均乗降客数:
東急池上線「戸越銀座駅」18,499人(2007年)
都営浅草線「戸越駅」18,983人(2007年)
●商業集積:
戸越銀座温泉、品川区立戸越体育館、戸越台特別養護老人ホーム


【街の声】
□20代 学生 女性
安いお店が多いのが助かりますね。お洒落なお店も増えている気がします!
□50代 会社員 男性
今でもじゅうぶんいろいろな店があるけど、家族でゆっくりできる飲食店はもっと欲しいですね。
□60代 主婦
昔からやっているお店が減っているので、おしゃべりできるお店が増えるといいですねぇ。

(情報提供)
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日時: 2009年03月08日 14:25 | トラックバック (0)

失敗しない物件選び:第28回 直観か、データか。納得できる物件探しは人それぞれ。

【決断のタイミングは難しい】
 たくさんの物件を見ていくうち、「ココに決めようか。いや、もう少し待てば、もっといい物件が出てくるかもしれないし・・・」と迷うことがでてくる。時間を必要とする物件探しをしながら、決断を下すタイミングを見失っている人は意外に多い。そうなってしまった人が、どこで何を基準に決断を下すかは、実に難しい問題となる。
 では、他の人は何を基準に決断したのだろうか。なかには直感で決めた人もいれば、データを集め、納得できるまで下調べをして決めた人もいる。
 今回は、開業経験を持つ複数のオーナーに、最終的な判断を下した理由を聞いてみた。


【即断・即決の直観派】
 直観派、データ派のどちらにも共通しているのは、「賃料が予算内であったこと」や「希望していた地域(立地)にあった」など、最低限の条件が合致、または希望に近いものだったこと。
 しかし、それは最終決定する要因にはならない。ここからが、2タイプのオーナーの大きな違いとなるのだ。
 まず直観派は、開業した物件に出会ったとき、「これだ」とひらめきのようなものを感じたという。よく運命の人に出会ったときに、ビビッと感じるものがあるというが、それと同じようなことが物件にもあるというのだ。
 開業からわずか1年でラーメン店を2軒出店したオーナーは、「探していた物件とは条件が多少違ったが、『ここを変えれば大丈夫』と具体的なひらめきがあった」と話す。その1店舗目は、雑居ビルの地下1階というラーメン店には不向きなものだった。もちろん、当初予定していたのは路面店。ただ、厳しい予算と居抜きという条件にあった物件がなく、時間がかかっていた。
 その物件は厳しい条件を出す自分に対し、不動産屋が『その予算ではこの物件がやっと』と説明するために見せた物件。まさか契約することになろうとは思ってもいなかったのだが、結果的には、その日のうちに判を押していたそうだ。


【じっくりゆっくりのデータ派】
 一方、データ重視派は、そんな性急な行動はしない。条件に近い物件が出てくると、いろいろな時間帯に足を運び、人通りや近隣の状況を見ながら、じっくりゆっくり考える。
 大手のチェーン店では、立地開発専門のスタッフを抱え、歩行者数の調査や時間帯別の人口分布、近くの大通りの状況など細かく調べる。業界トップの某チェーンでは、調査を重ねてはじき出した売上予測は、90%以上当たるという。もちろん個人でそこまでのデータを集めるのは難しいので、いくつかの重視したい項目を調べることになる。
 2年かけて物件を探しだした郊外のレストランオーナーは、「ここはいいかもと思い、下調べをしているうちに、他の人が契約をしてしまうことも1回2回ではなかったし、一人で夜に道行く人を数えていて警察官に声をかけられたこともあった。それでも不十分な状態で納得できず、不安なまま契約するよりはマシだ」という。彼の店は、都内で10年以上繁盛し続けているから、その決断は間違っていなかったようだ。
 このように、物件を決めるまでには、それぞれのやり方があるのだが、直観派にもデータ派にも共通していることがある。
 それは、「結局最後は自分で納得して決めた」ということだ。これは当たり前のことだが、実際に開業し、失敗してしまった人のなかには、「あのとき、不動産屋の口車にのってしまった」とか、「どうしようもない物件をつかまされた」という人が多い。なかには、「本当はあそこで店をやるつもりはなかった」と、まるで自分は被害者で、不動産屋がだましたかのように言う人もいるが、これは大きな間違い。
 独立・開業とは、すべての責任を自分で負うということで、物件を決めるのは、そのスタートの作業。自分で決めた物件が、思い通りのものでなかったとしても、それを自己責任として、前向きにがんばっていく必要があるのだ。そして、その苦しいときに頑張るために、「自分で納得して決める」ということが大切なのだ。


コラム
【運命が赤い糸で結ばれていた?】
 さいたま市内で居酒屋をオープンした男性は、実に面白い経験をしている。
 飲食店で板前をしていた彼は、そろそろ独立をと思い、仕事のオフを使って物件探しを始めた。ある日、朝早くに不動産屋から電話があり、「すぐにでも見てほしい物件がある」と言われた。いつもなら仕事の前に物件を見に行くことはなかったが、その日はたまたま余裕があり、足を運ぶことになった。
 駅から続く商店街の中ほどにあるその物件は、広さといい、内装といい、申し分のないものだったが、十分に調査をしなければ納得ができない性分だった男性は、即答を避けて仕事に行き、次の休みの日に再度、足を運ぼうと思った。ところが、その物件は条件がよかったために、その日のうちに他の人が契約をしてしまい、彼のものにはならなかった。
 その後も彼は物件を探したが、それを超えるものはなく、「あの時すぐに決めていれば」と後悔ばかりしていた。
 そして月日は流れ、1年が過ぎた頃、別の不動産屋からFAXが流れてきた。そして彼は驚いた。それは、1年前に見送ってしまった物件だったからだ。なんでも、そこで店を開いた人は、実家の家業を継ぐことになり、急きょ物件を手放さなければならないというのだ。しかも内装は、1年前に手を入れていたため、さらに良くなっていた。彼は迷わず契約をした。
彼とその物件は、まさに運命。その物件と契約できた自信が、成功への道しるべとなることだろう。


(情報提供)
新しい飲食店開業
http://www.fujisan.co.jp/Product/1281681554

日時: 2009年02月21日 20:39 | トラックバック (0)

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