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岩手の美食が味わえるモダンダイニング『Cafe＆dining deliver』。開業までの道のりを取材！

岩手の美食が味わえるモダンダイニング『Cafe＆dining deliver』。開業までの道のりを取材！

2017年4月24日

『Cafe＆dining deliver』

オーナーシェフ　鈴木規之さん

新宿駅から地下鉄丸ノ内線で2駅の中野坂上は、再開発でオフィスが増えてきたエリア。『Cafe＆dining deliver』では食材の90％を岩手県から調達。今まで首都圏にはほとんど入荷していない岩手のブランド和牛「胡四の牛王」や「白金豚」、そして岩手野菜を使った料理、さらに盛岡のブルワリー直送のクラフトビールなどが味わえる。

開業日／2017年2月7日

業態／イタリアン・ダイニング

開業資金（総額）／約1450万円（物件費別）

店舗面積／27坪

席数／30席

目標月商／350～400万円

3店舗目として出店。内装にはとことんこだわった

中野坂上駅から徒歩圏内で和食店を2店、順次軌道に乗せてきた鈴木規之さんは、今までと異なる業態で3店舗目を検討し、同じエリアでの出店を決めた。自分の店以外でも複数の店舗をプロデュースしてきた経験を持つ鈴木さんが、今回はマッチングサービスで新たにデザイン会社を探し、凝りに凝った内装を実現させたという。こだわりの詰まった新店を開業するまでの経緯を聞いた。

契約したのは意外な物件。でも……

鈴木さんは株式会社坂乃ダイニング代表として人材を積極採用して育成、社員として店長や料理長を任せている。以前より営業していた店舗で人材が育ってきたこともあり、3店舗目を出す方向で1年前くらいから計画を練っていた。

山手通り沿いにある空店舗のことは以前から知っていたが、「ここを借りることはないな」と思っていたという。しかし、岩手県産のブランド肉をメインに提供すること、カフェ風の店舗にすることなどを構想していくうちに、あるとき、ずっと見ていた物件と新店のイメージがぴたっと重なった。さらに、デザイン会社に相談しイメージを具体的にしてから、「これならいける」と判断して物件を契約した。

「じつは、1店舗目と2店舗目も最初は『ここではやらないだろうな』と思って素通りしていた場所なんです。でも時間をかけて店のイメージを考えていくうちに、物件がイメージにハマってくるんです」と鈴木さん。構想を練るうちに、意外な物件でも魅力的に思えるようになることを教えてくれた。

スケジュール＆業者選定

【2016年】3店舗目の構想を練り始める
【2016年10月】3店舗目の物件・業態の具体的な検討を始める
【2016年11月下旬】店舗デザイン.COMのマッチングサービスに登録
【2016年12月中旬】物件契約
【2016年12月下旬】内装工事着工
【2017年2月上旬】工事完了・引き渡し
【2017年2月7日】オープン

物件探し／自ら情報収集
デザイン会社／店舗デザイン.ＣＯＭのマッチングサービスを利用
資金調達／日本政策金融公庫

マッチングサービスで新たに内装会社を探した

鈴木さんは今までの出店経験で複数の内装デザイン会社を知っていたが、今回は「店舗デザイン.COM」のマッチングサービスを使ってみることにした。登録後、30件ほどのオファーがあったそうだ。「自分が知っている店を2つ、株式会社無相創さんが手掛けていることがわかり、その他の作品も自分のイメージに近かったので連絡をとりました。候補物件を見てもらったところ非常に前向きになってくれたので、ぜひお願いしたいと考えました」と鈴木さん。そこからはスピーディーに話が進んで行った。

費用は決して安くはなかったが、こだわりを実現できて満足

『deliver』は道路に面した1階は窓が大きく開放的なカフェ風、階段を下りた地下1階には全く違う雰囲気の空間が広がっている。階下へ降りる折り返し階段の真上にはインパクトのあるデザインのシャンデリアがある。金属のフレームにアンティークなランプとワインの空きボトルを配したものだ。「無相創さんは『この場所を見たときに絶対このシャンデリアをつけようと思った』そうです。独特のセンスを信頼してお任せしました」と鈴木さん。

このほかの場所にもデザインが少しずつ異なるアンティーク調の照明が配置され、1階と2階の空間に連続性を持たせている。1階に置かれたハーレーダビッドソンは鈴木さんのものだそうだ。細部まで趣向を凝らしたインテリアで、内装工事費は当初予算内とはいかなかったが、それでも費用をかけるべきところとそうでないところのメリハリをつけて完成させ、仕上がりには満足しているという。