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今から始める歓送迎会対策。選ばれる店になるための3つの集客術

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2~4月にかけては、出会いと別れが多く訪れる季節。飲食店においては、歓送迎会の需要が高まる書き入れ時である。そこでここでは、歓送迎会で売り上げを伸ばすための集客ノウハウを紹介する。

1、歓送迎会向けコースを用意して集客する

幹事は店を選ぶ際、必ず会社周辺のお店をいくつか比較して検討するもの。だから店側としては幹事へのアピールが重要になってくる。そこで最初にやるべきは、歓送迎会用にオリジナルコースを用意すること。旬の食材、店の個性、世間の流行などを取り入れ、幹事の印象に残るコースを提案するのだ。もちろん忘年会プランと同じコースを、名前だけ変えて出すという手抜きはもっての外である。

また、コースのネーミングにも気を配りたい。歓送迎会といっても、上司を送る会、定年退職を祝う会、新入社員を迎える会などさまざま。それぞれの趣旨にマッチしたネーミングを用意すると、幹事の心に響くもの。単に『歓送迎会0000円プラン』とするのではなく、『ようこそ新入社員歓迎会コース』という風に少し言葉を加えたり変えるだけでも印象の度合いは違ってくる。その宴会にとって何が必要なのか、何が喜ばれるのかを考えて取り組むべきだ。

ちなみに株式会社マクロミルの調査によると、2015年春の歓送迎会の平均予算は3,942円。コースメニューは“お値打ち感”を期待されることが多いため、この価格をひとつの目安としてコース料金の設定をおこなうと良いだろう。

■2015年春の歓送迎会の想定予算
平均3,942円
2,000円~3,000円未満 9.1%(前年実績6.7%)
3,000円~4,000円未満 30.2%(前年実績26.1%)
4,000円~5,000円未満 19.7%(前年実績23.0%)
5,000円~6,000円未満 26.7%(前年実績29.5%)
※株式会社マクロミル調べ
※調査対象:首都圏・関西圏・東海圏在住の20~69歳の男女

2、ランチタイム歓送迎会を設けて集客する

最近、ランチタイムでも歓送迎会コースメニューを注文できる店が増えつつある。秋葉原駅からほど近いビルに店を構える『天ぷらひさご』は、約5年前からこのサービスを開始した。当時は不況の影響で夜の歓送迎会が減ったため、少しでも売り上げにつながればというアイデアで始めたとのこと。夜の歓送迎会は参加者全員のスケジュールを合わせるのが難しいのだが、ランチタイムなら都合をつけやすいとの理由で好評という。さらに夜のコースよりも安い値段で利用できる点も、参加者にとっては大きなメリットといえよう。ランチタイム歓送迎会は、十分に検討導入してみる価値がある。

3、映像を流せる設備を整えて集客する

歓送迎会は普段の宴会や忘年会などとは違うもの。送られる人、迎えられる人という主役が必ず存在する。その主役を喜ばせるために、幹事や参加者は歓送迎会を企画するのだから、店としてもできるだけその思いに応えるべきだ。最近、幹事が歓送迎会の店を選ぶときのポイントのひとつに映像を流せる設備、プロジェクターを挙げる声が多い。特に送別会。主役との思い出が詰まったオリジナルの映像を持ち込んで流したいという希望が増えているという。店側の都合や大きさにもよるが、可能な限りこのリクエストに応えることが集客につながるのは間違いない。

店にプロジェクターがない場合はレンタルするという手もある。低価格の商品も増えているので、今後さらに増えるニーズであることを考慮したら購入しても損することはないはず。店にプロジェクターが設置されていれば、今後は結婚式の二次会などでも使えるというメリットも。

予約のドタキャンを防ぐことも大切

店にとって一番困るのが、予約のドタキャン。前日や当日にキャンセルされると大きな損害が出てしまうので、何としても阻止したいものである。

特に気をつけたいのが、仮予約を入れたお客様への対応だ。仮予約はあくまでも“仮”の状態のため、キャンセルされることもしばしば。それが予約日の直前であればあるほど損害は大きい。なるべく早めに対処しなくてはならないのだ。その対策として有効なのが、仮予約の連絡を受けた際に、予約を確定させる段取りを取ること。

「いつぐらいに予約確定のご連絡をいただけますか?」
「後日、確認の連絡をこちらからしても構いませんか?」
「他のお客様からお問い合わせがあった場合、連絡をしても構いませんか?」

お客様に失礼がないように、以上の3つの質問をするように心がけておくべきだ。最終的に予約の確定をするときには、キャンセル不可であると伝えることも重要なポイント。特に週末や祝前日などのピーク日に関しては、いっそうの注意が求められる。

歓送迎会は幹事と店が協力して作り上げるもの。店の型にはめるのではなく、幹事の意見に耳を傾けながら思い出に残るイベントに仕立て上げることが大切だ。その結果、後々の売り上げに繋がることもある。しっかりと準備を重ねたうえで歓送迎会シーズンを迎えたいものだ。

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『飲食店ドットコム ジャーナル』編集部

ライター: 『飲食店ドットコム ジャーナル』編集部

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