じつはスゴい熊本食材！ あか牛から天草大王、大長ナスまで。今すぐ仕入れたい10食材

熊本の震災から3か月。日本の食を支える一大生産地のひとつである熊本では、生産者も復興のために奮闘しています。熊本には阿蘇の「あか牛」をはじめ、魅力ある食材が豊富に揃います。これらの食材を積極的に使用し、熊本の復興を応援する飲食店も増えてきているようです。

photo by Jennifer C.「Cows」

最近の肉ブームの中で、「美味い×ヘルシー」の絶妙なバランスを実現し、かつブランド黒毛和牛よりはお手頃価格の牛肉ということで大人気の「あか牛」。飼料価格の高騰と需要の高まりによりやや価格が上昇していますが、最近名前も浸透してきたブランド牛なので、看板メニューに取り入れるには最適です。

「あか牛」のおいしさの理由は、牛肉大国であるオーストラリアやニュージーランドにも似た豊かな自然環境。「あか牛」は阿蘇地方の広大な丘陵で放牧され、良質な飼料と水で育ちます。そしてストレスなく育った牛を厳正な検査ののちに出荷。柔らかい赤身肉に程よくサシが入り、しかもタウリン、必須アミノ酸、ミネラルも豊富。おいしく食べられて、しかも健康になれる牛肉です。

全国有数の農業県である熊本には、以下のような特産品があります。

■トマト　生産量全国1位
秋から冬にかけては全国的に熊本産のトマトが流通します。熊本では多種多様なトマトが栽培されていますが、なかでも注目は糖度抜群の「塩トマト」。水分が少なく、引き締まった果肉と濃厚な甘みが魅力のフルーツトマトとして知られます。

■ナス　生産量全国2位
熊本産の人気のナスといえば「大長ナス」。60センチ以上にも成長する大ぶりのナスです。果肉は水分が多くてなめらか。アクも少ないので、どんな料理にも活用できます。インパクトのある見た目をそのまま生かしたメニューなら話題を作ることができそう。

■スイカ　生産量全国1位
春先から、水分豊富で糖度も高い熊本産スイカが全国に並びます。通常なら7月にはもう入手が難しいですが、今年は震災で出荷が遅れたためか、「復興応援スイカ」が今も出回っています。

■いちご　生産量全国3位
熊本のイチゴは「とよのか」「ひのしずく」の銘柄で知られます。生産量1位の栃木、2位の福岡という二大生産地を猛追していて、今年は11月ごろからの出荷を予定しています。

ちなみに熊本の食材をおいしくしている秘密は「水」であると言われています。熊本は地下水に恵まれた地域で、人口50万人以上の都市で、水道水源が100％天然地下水なのは熊本市だけだそう。阿蘇山の火山灰を通り抜けた水が地下水へと流れていく、そんな恵まれた環境を維持するために、熊本市は地下水保全と湧水の取り組みに力を入れています。

もうひとつ熊本特産品で忘れてはならないのが、国内生産量で40％以上のシェアを誇る馬肉です。生産量は長期的に減少傾向にありましたが、近年のブームで人気が復活。観光客にも人気です。グリコーゲンが牛肉の約3倍、低コレステロール、しかもミネラル分が豊富に含まれているので、女性の集客にもひと役買ってくれる食材といえます。

また、豚肉や鶏肉もおすすめです。豚肉の銘柄は数種類ありますが「りんどうポーク」が有名。地鶏のブランド「天草大王」は、一度絶滅した地鶏を20年ほどかけて根気強く復活させたものなのだとか。

そして忘れてならないのが魚介類。熊本は有明海に面しているので海産物も種類豊富です。中でも全国に流通している特産品が「アサリ」。ふっくら柔らかい熊本産のアサリは、春から秋まで首都圏などに出回ります。

日本酒でも「美少年」「瑞鷹」など有名ブランドが多数ありますが、熊本らしさがはっきり表現されているのが米焼酎のブランド「球磨焼酎」といえるでしょう。「球磨焼酎」は、スコッチウイスキーやシャブリワインなどと並び、地名を冠することを世界的に認められている数少ないブランドです。

銘柄には、「豊永蔵」（豊永酒造）、「岳 しろ」（高橋酒造）、「吟香 鳥飼」（鳥飼酒造）、「球磨の泉」（那須酒造場）、「天草」（天草酒造）などがあります。少し変わったお酒としては、「KUMATOMATO」（堤酒造）がおすすめ。こちらは、米焼酎にトマトをブレンドしていて、カクテルなどで味の変化も楽しめます。

さて、今回は熊本の食材をずらりと紹介しました。飲食店の中には熊本産の食材を使ったフェアを開催している店舗もあります。集客の1つの方法として、熊本産の食材を活用してみてはいかがでしょうか。

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