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今すぐ活用できる「メニュー表の多言語化サービス」3選。飲食店は東京オリンピックに向けて作成マスト!?

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年々増え続けている訪日外国人。今年10月末までの訪日外国人旅行者の累計は2011万人となり初めて2000万人を越えた。2020年の東京五輪に向けては、さらに倍となる4000万人の目標を国として掲げているのだそう。

飲食店のインバウンド対策は、これまで何度か取り上げたテーマであるが、今回は「メニュー表の多言語化」について焦点を絞りそのポイントをまとめていきたい。

外国語メニューは本当に必要?

日本を旅する外国人が何を最も楽しみにしているかご存知だろうか? 観光庁の調べによると、外国人が期待していることのトップは断トツで「日本食を食べること」。飲食店の立場としては、なんとか彼らをお店に呼び込み、その期待を裏切らない接客で満足して帰ってもらいたいものだ。

しかし、問題となるのはやはり言葉の問題。お目当てのものを安心してオーダーしてもらうためには、外国語表記のメニューや写真入りのメニューがなくては難しいことが多い。またお店のスタッフが正確に注文を受けるためにも、外国語対応のメニューを用意しておくことには大きなメリットがある。

実際私たちが外国を旅する時にも、現地のメニューを何とか解読してやっとオーダーしたのに、出てきたものは想像と全く違っていた、という経験が意外に多い。その土地特有のものを食べてみたいと思っても、言葉の問題で躊躇してしまう。そんな外国人旅行者特有の思いに目を向けると、やはり多言語対応のメニューを作ることを検討してみるのは大切なのではないだろうか。

外国語メニューを作るときのポイント4選

実際にメニューを翻訳する際には、外国人目線のオーダーしやすいメニュー表を作りたい。工夫したいポイントを具体的に4つまとめてみる。

■厳選メニューで注文しやすく
「当店のおすすめ」や「人気ランキングTOP5」など、食べてもらいたいメニューを厳選して紹介するとわかりやすい。「まずはここから選んでください」としておくと、外国人旅行者にとっても注文がしやすい。

■写真を入れる
どんな料理かイメージしてもらうにはこれに勝るものはなし。また美味しそうな料理写真を見ると誰でも「食べてみたい」と思うもの。旅行者のお目当ての料理かどうか、また自分が食べられそうな料理かを判断してもらうこともできる。

■メニュー番号をふる
小さなことだがメニュー表に番号をふっておくだけで注文がとてもスムーズになる。特にメニューがたくさんあるお店では重要なポイント。注文する側もされる側もこれがあれば安心。

■食べ方の説明、使用食材も外国語表示を
外国人に人気のある日本食といえば、「焼き鳥」、「てんぷら」、「しゃぶしゃぶ」、「お好み焼き」、「すき焼き」、「お好み焼き」などが挙げられるが、どれも食べ方がユニークで説明するのはとても難しい。使用している食材や、詳しい食べ方を外国語で上手に表記してあげると、本当の美味しさを味わってもらうことができる。

写真を掲載し、食べ方の説明も……となると、伝える内容がとにかく多くなりがち。メニューが何枚にもなって逆にわかりづらくならないために、外国語メニューに載せるメニューはある程度絞り込んだ方がよいかもしれない。

メニューの「多言語化サービス」おすすめ3選

東京都多言語メニュー作成支援ウェブサイト
都内の飲食店であれば無料で多言語メニューが作れる。簡単な登録手続きをした後、メニューデザインを選択、ステップに沿って日本語メニューを選んでいくだけで簡単に多言語翻訳が可能。無料でありながら12言語に対応。作成したメニューとお店の情報を、東京都公式の飲食店検索サイトに無料で掲載してくれる点も素晴らしい。東京都だけでなく、神奈川、福岡、長崎などでも県内の飲食店向けに同様の無料サービスがあるので近隣の方はぜひチェックしてみよう。

Yamato Inbound Platform(ヤマト インバウンド プラットフォーム)
「DeepJapan」という日本在住外国人ネットワークが行っている、多言語Webサイトの開設支援サービス。HPによると4言語に対応した自社サイトが20万円から持てる。機械的な自動翻訳の場合、料理名や内容が正しく訳されないことも多いが、日本を知り尽くした外国人が翻訳してくれる点が安心のサービス。Webサイト用に翻訳してもらったメニュー名は、そのままメニュー表へ活用できる。

SmartMenu(スマートメニュー)
本格的なインバウンド対策を検討する際には、こちらの「SmartMenu」を検討してみるのも一つ。iPadの導入を念頭に、料理名を多言語に表示するだけでなく、各料理に複数の写真や動画を付けて見せることでスマートなおもてなしを提供できるという。テーブルトップオーダーシステムとしての利用に発展させることも可能。13カ国語14言語に対応している。

「メニュー表の多言語化」と一口に言っても、無料でできる紙の簡易的なメニュー表から、タブレットを導入したスマートシステムまで様々だ。費用対効果を考えながらも、まずはできるところから取り入れてみるのがよいかもしれない。

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小内三奈

ライター: 小内三奈

フリーライター。ニュースサイトの他、育児、ライフスタイル、農業支援サイトなどさまざまなジャンルで執筆。家庭菜園を趣味とし、新鮮な野菜を取り入れた料理作りを日々実践中。ビールとワインに合う料理が大好物で、飲食店で食べたものを家庭で再現するのも日課。