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肉の仕入れは「目利き」よりも「信頼関係」が大切? 名店『ビーフキッチン』に聞く「いい肉の条件」

中目黒という街の雰囲気にぴったりなモダンな雰囲気を持つ焼肉店『ビーフキッチン』。一見すると焼肉店とは思えない洒落た雰囲気でありながらも、味は超正統派。極上の焼肉といえば高価格な店が多い中でも、『ビーフキッチン』のメニューはというと財布に優しいお手頃価格がずらり。

薄くスライスされた上質な牛肉が楽しめる『ビーフキッチン』

なぜ、このような価格帯で美味しい肉が提供できるのか、そして「いい肉」を仕入れるためにはどのように目利きをすればいいのか。『ビーフキッチン』を経営する株式会社OYAの購買担当マネージャーである古田泰智さんにインタビューをさせていただきました。

肉の美味しさは「目で落とす」

『ビーフキッチン』のメンバーは、創業前に「牛と寝食をともにした」というくらい牛肉オタク。早速、「いい肉」とはズバリどういう肉なのか聞いてみました。

「見た目で“美味しそう”と感じる肉ですね。弊社の代表もよく言っていますが『本能的に食べたくなるような肉』を提供する、『目で落とす』というのが私たちの考え方の基本なんです。特に焼肉の場合、生肉の状態で出したときに“美味しそう”と思ってもらうことを意識して仕入れしています」

見た目で“美味しそう”と感じる肉が「いい肉」だという古田さん。具体的にどのような肉のことを差すのでしょう。

「うちの焼肉は基本的に薄く切って提供するので、お肉のしまり具合が一番大切です。角を立たせないとうまくスライスできないので。しまり具合というのはハリがあるという意味ですね」

肉の仕入れの秘策は業者との人間関係

洗練されたモダンな雰囲気が魅力の中目黒店

「いい肉」を見極めるための目利きについて、さらに詳しく話を聞こうとすると、「目利きはあまり関係ないです」ときっぱり。その言葉が意味するものは?

「うちは創業時から肉の仕入れは2社に絞ってお付き合いさせていただいています。ほかの業者さんにお話をいただくこともありますが、ずっとこの2社の業者さんにお世話になっています。この2社の方とは、信頼関係をしっかりと築けていると実感していますね。肉の目利きについてですが、私の目利きがどうだって話ではなくて、業者さんを信頼することで『いい肉』を仕入れさせていただいている……という感じです。お互いの信頼関係が、納品される肉質に直結すると日々感じています」

「いい肉」を仕入れるために、日頃から仕入れ業者とコミュニケーションを取って関係を構築していると語る古田さん。具体的にどのような努力、工夫をしているのかを聞いてみました。

「会社の経営理念に『関わりのあるすべての人に感謝しよう』というのがありまして、こちらからも頻繁に連絡を取りますし、礼儀礼節も大事にして、いい人間関係を構築できるように努力しています。業者さんにも心がありますから、クレームの時だけ連絡するような関係ではだめですよね。おかげさまですごく可愛がってもらっていて、『こういう肉どう?』と薦めてもらうこともあるし、『こうした方がいいよ』とアドバイスをもらったりもします。業者さんが『先生』みたいな感じで色々と教えてもらっているというか。値段もびっくりするような価格で仕入れさせていただいていますしね」

「生肉」にこだわり、翌日昼までには使い切る

『ビーフキッチン』では、希少部位とされる和牛のハラミ、タン、レバーも安定して仕入れることができているそうで、これも、日頃の信頼関係あってのことなのだとか。

「うちは内臓系も生でしか仕入れません。この内臓系をいかに切らさずに仕入れるかが大切なポイントなんですが、これも信頼関係のもと優先的に回してもらっていると思います。常に仕入れさせてもらう代わりに、余っている時には率先してうちが引き取るようにもしています」

すべて「生肉」の状態で仕入れをしていると聞いて気になるのが、仕入れた日に使い切れなかった肉はどうしているのか、という点。

「その日仕入れたものはその日のうちに終わらせるように仕入れをしています。どうしても残ってしまったものや切れ端などは、翌日のランチに回してそこで使い切ります」

「いい肉」を見極めるポイントは?

「目利きは関係ないですね」と言われてしまったものの、「肉の仕入れのプロになんとか『いい肉』の見極め方についてアドバイスいただきたい」と最後にお願いしてみたところ、ポイントを3つ伝授してくださいました。

「1つ目は『色がきれい』な肉であること。新鮮で外気に触れず真空パックされた牛肉は、少し茶色がかったような濃い赤色をしています。2つ目は『ドリップが出ていない』こと。ベチャッとしている肉は旨味が出てしまっているのでだめです。3つ目は最初に言った『しまり具合い』です。触ったときにグニャッとしているものは、鮮度が悪いため避けた方がいいでしょう」

「いい肉」を仕入れるための秘策は、仕入れ業者との関係を深めることだと聞いても、規模が大きく取引量も多くなければ「いい肉」を融通してもらうのは至難の業。とはいえ、古田さんの、徹底して良い人間関係を構築しようとする姿勢を教訓として、“いい肉を仕入れたい!”という強い気持ちを持ってコミュニケーションをとってみる、仕入れた肉の感想を都度報告してみるなど、日々のちょっとしたやり取りを工夫してみることはできるのではないでしょうか。

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