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プレミアムフライデー、飲食店としての対策は? 消費者は31%が「外食する」と回答

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Photo by iStock.com/shironosov

プレミアムフライデーが飲食店にもたらす効果とは?

いよいよ2月24日(金)から「プレミアムフライデー」がスタートする。プレミアムフライデーとは、経済産業省が官民連携で推進している「月末の金曜日は、15時頃に退社しよう」という取り組み。賛同している企業には、大手総合商社である住友商事も名を連ねる。同社ではすでに今年1月から月末金曜の15時退社や全休・半休の取得を推奨しているという。

この取り組みは、旅行やショッピングなど様々な業界で経済効果が期待されており、飲食業界も例外ではない。アサヒホールディンググループの調査によると、15時に退社してできた時間を家族や恋人との外食に利用したいと答えている人は約31%。早く帰宅できた分、家族とともに外食を楽しみたいと考えている人が多いようだ。こういった調査から「いつもよりも早い時間帯のお客の来店」「少し贅沢をしようと考えるお客の増加」といった消費者行動が予測できる。つまりプレミアムフライデーは、飲食業界にとって新規顧客獲得の大きなチャンスといえるわけだ。

そこで今回は、プレミアムフライデーに合わせて実施したい、飲食店の集客対策について考えていきたい。

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早目に店を開け、ハッピーアワーを実施

居酒屋をはじめ夜の営業をメインにしている飲食店の場合、17時以降に店を開けるというところも少なくない。しかし、プレミアムフライデーの導入により、17時よりも前に飲み会を実施する企業や人が増加することは必至だ。集客アップや新規顧客の獲得を狙うなら、早い時間に退社する会社員を狙って開店のタイミングを早めるべきだろう。

早い時間帯の開店と併せて導入したいのが「ハッピーアワー」である。ハッピーアワーとは、店が混雑する時間帯までに来店したお客に対し、酒類の割引などを実施するタイムサービス。居酒屋やパブなどで導入されていることが多い。

店側から見ると、人が少ない時間帯にお客を呼び込むきっかけとなり、お客にとっては通常の時間帯よりも安い値段で飲み食いができるので、互いにWin-Winの関係を築くことができる。一部の飲食店ではすでに導入が検討されており、今後増々ハッピーアワーの導入は加速していくだろう。新規顧客獲得の一手としてぜひ検討したいものだ。

Photo by iStock.com/Lisovskaya

「ちょっと贅沢をしたい」。そんな気持ちをそそる新メニューの開発

プレミアムフライデーは、早い退社による消費拡大を狙っての取り組みである。「月末金曜は、ちょっと豊かに」というキャッチコピーに加え、給料日後というあと押しもあり、贅沢をしたいと思うお客も増えるだろう。そんなお客の気持ちを汲んだ特別感のあるメニューの提供も、集客に有効的な手段の一つだ。「月に一度しか食べられない特別なメニュー」という煽り文句はお客の興味をそそる。なかなか手に入らないような貴重な食材を使ったり、SNS映えするようなメニューであれば、尚いいだろう。

家族連れもターゲットに

金曜日の夜は、仕事帰りの会社員をターゲットとしていた飲食店も多いはずだ。しかし、前述したアサヒホールディンググループの調査からもわかる通り、プレミアムフライデー導入以降は家族揃って外食をするという家庭も増えてくるだろう。そこで子連れ客をターゲットとしたメニュー開発や家族連れ限定の割引クーポンの配布も集客増加に繋がる対策といえる。

ただし、注意したいのがいくらプレミアムフライデーの集客アップ対策を行っても、次の来店に繋がるような対策を打たなければ、長期的なお客の増加には繋がらないということだ。新規顧客が一度きりの来店とならないよう「リピーター対策」を取るということが大切になってくる。次回来店時に使えるドリンク無料券の配布といった、次に足を運んでくれるような施策を積極的に練っていこう。

1000億円以上もの経済効果をもたらすと言われているプレミアムフライデー。ハッピーアワーの実施や次回来店に繋がるようなリピーター施策を打ち、長期的な顧客獲得に繋げていきたいところだ。

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サトウカオル

ライター: サトウカオル

グルメ、ライフスタイル、ITとさまざまなジャンルの執筆を経験。現在は、ポップカルチャー系のウェブサイトでグルメ関連の記事を執筆中。趣味は、料理とネットサーフィン。ネットで気になった料理を自分流にアレンジして食べるのが最近のマイブーム。