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厨房用品・調理道具の選び方

あの有名料理人が愛用する仕事道具は? 一流の味を支える料理道具をずらりと紹介

2017年4月24日(2017年12月11日更新)

料理道具イメージ

-Photo by iStock.com/martiapunts


今回の「厨房マガジン」は有名シェフ・料理人が使っている道具をご紹介します。たとえば包丁の場合、プロが使う一級品でも3万円前後と、手に入らない価格ではありません。「形から入ってみる」のも大いにアリ、といえそうです。

和の料理人・橋本幹造氏が使い分ける包丁はなんと400種類!?

包丁イメージ

-Photo by iStock.com/Darkkong

日本料理『一凛』のオーナー料理長である橋本幹造氏は、修業時代に最初に所持した包丁が京都の老舗「有次」の刺身包丁で、それ以来少しずつ菜切包丁、出刃包丁などを買い揃え、現在は400本の包丁を使い分けているそうです。もちろん、毎日仕事終わりには使ったすべての包丁を研いでいます。毎日研いだ包丁は10年、20年経つと刃渡りが半分の長さにまで減り、同じものを2本目、3本目と買い増ししていきます。

刺身包丁「有次」は、ほかにも『瓢亭』14代当主の高橋英一氏をはじめ、多くの料理人に指名買いされています。「登録」「特製」「上製」とランク分けされ、料理人向けの最も高品質なのが「上製」です。注文すると鞘も作ってもらえるそうです。東京には京都有次からのれん分けされた「築地有次」があります。

帝国ホテル料理長だった故村上信夫氏、道場六三郎氏、程 一彦氏など、和洋中の重鎮に選ばれてきたのは「堺刀司」。古くは古墳時代にさかのぼる“堺の刀鍛冶”の伝統を受け継ぐ「堺打刃物」を今に伝えています。このブランドに限らず、老舗メーカーの包丁の刃はほとんどが堺で製造されていて、料理人が使う包丁においてはシェア90%を占めています。

海外製品で人気なのがスイス「WENGER(ウェンガー)」のナイフです。ペティナイフ、パン切り、チーズ切りナイフなどがあり、『ビゴの店』藤森二郎氏をはじめ、多くのブーランジェ、パティシエが使っています。

ちなみに2000年代ごろ、一般家庭でも使われている新潟県燕市「吉田金属工業」のグローバル包丁シリーズが、海外の料理人たちに知られるようになり大ヒットしました。振り返ればこれが日本の包丁が海外に知られるきっかけだったかもしれません。今は東京の合羽橋や大阪の千日前道具屋筋商店街に海外から多くの料理人が包丁を買い求めに来るようになり、最初に紹介した「有次」も2割が外国人客だそうです。

関連商品をみる⇒包丁

田崎真也氏も愛用する「シャトーラギオール」のソムリエナイフ

ソムリエナイフ

-Photo by iStock.com/MartinaM

ソムリエナイフの最高峰といえばフランスの「シャトーラギオール」。ラギオール村で作られていたナイフが発祥です。ゲストの目前でエレガントにサービスするためには機能性に優れた最高の道具が欠かせません。シャトーラギオールのソムリエナイフは“手に馴染むこと”にこだわり、柄の部分に水牛や木など天然素材を用いているため、2本と同じものがないそうです。歴代の世界一のソムリエにデザインを依頼していて、田崎真也モデルも市販されています。もちろん田崎真也氏も愛用しています。

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ミシュラン一ツ星『鈴なり』村田明彦氏の意外な愛用品とは!?

すりばち・すりこぎ

-Photo by iStock.com/deeepblue

精進料理家の棚橋俊夫氏は道具選びでも伝統的なスタイルを守っています。精進料理に不可欠な基本の作業である「ごま擦り」には、長年、岐阜の「マルホン製陶所」のすりばち、群馬「山椒工房鈴匠」のすりこぎを使用しています。

一方で、新しい道具を使う料理人もいます。四ツ谷の日本料理店『鈴なり』オーナー料理長の村田明彦氏は、多くの仕込みを短時間でこなすため、すり鉢・裏ごし器の代わりに「クイジナート」の業務用フードプロセッサーを多用しているそうです。

『男子厨房 居酒屋料理』などの著書がある料理人・横田渉氏が愛用しているのは、ドイツ「GSW」のフライパンです。フッ素樹脂ではなくナノダイヤとチタンのコートにより軽くてタフで、出張料理の頼れる味方だそうです。

関連商品をみる⇒すり鉢 クイジナート フライパン

ご紹介した商品はちょっと奮発すれば手に入るものばかり。いい道具を使えば気持ちも引き締まり、料理の出来も確実にレベルアップしそうです。自分だけのお気に入りの道具を見つけてみてはいかがでしょうか。
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