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「ビアフェス東京2015」でファンの熱気に触れる【クラフトビール特集2/3】

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ビールの香りを楽しむために特別に開発されたアロマグラス。来場者全員に配られた

日本のクラフトビールを黎明期から支えてきた「ビアフェス」

全3回に渡りクラフトビールの魅力をお伝えしていく本特集。第2回目となる今回は、クラフトビールブームを牽引する日本最大級のビアイベント「ジャパン・ビアフェスティバル」の開催の様子をご紹介する。

「ジャパン・ビアフェスティバル」は1998年にスタートしたビアイベントで、日本地ビール協会が運営している。今年は東京や大阪、名古屋といった全8都市での開催が予定されており、すでに開催が終了した「ビアフェス横浜2015 Spring」では9000名を超すビールファンが集った。

このイベントの一番の特徴は、120種類以上ものクラフトビール、そして海外ビールを、少量ずつ試飲できるところにある。これほどまでの種類を一度に味わえるイベントはほかになく、自分好みのクラフトビールを見つけるのにはうってつけイベントというわけだ。

今回取材した「ビアフェス東京」では、4月に開催された「アジア・ビアカップ2015」の表彰式も実施。その模様も合わせてご紹介しよう。

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120種類以上ものクラフトビール・海外ビールがずらりと並んだ

恵比寿ガーデンプレイスのザ・ガーデンホールで開催された「ビアフェス東京」。会場には900名を超えるビールファンが集い試飲を楽しんだ。

120種類以上も揃えられたクラフトビール・海外ビールの中には、4月に開催された「アジア・ビアカップ」で金賞を獲得した那須高原ビール『スコティッシュエール』や、「インターナショナルビアコンペティション2011」で銀賞を獲得した常陸野ネストビール『ニッポニア』など、世界的な評価を受ける名作も登場。ガイドブック片手に、次に試飲するビールを選ぶ来場者の姿が印象的だった。

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造り手たちと触れ合えるのも大きな魅力

このイベントの魅力は、造り手たちと直接触れ合いながらビールを楽しめるところにある。苦労を重ねながら開発に取り組んできた造り手たちの、晴れ舞台で見せる和やかな表情…。それを見るだけでもビールの味わいが特別なものになる。

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“試飲”はいつしか“宴”に

気の置けない仲間たちと、思い思いにビールを楽しむ。そして“試飲”はいつしか“宴”に変わり、気づけば10杯以上も呑んでいた…なんて人も。この楽しさはFacebookやInstagramといったSNSで共有され、それがまたクラフトビールの認知にも繋がっていく。いかにも現代らしい人気の広がり方だ。

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アジア・ビアカップ2015では日本のクラフトビールが続々と入賞

今年の「アジア・ビアカップ」では、8カ国から276の銘柄が出品された。これは過去最大の出品数で、この数字からもクラフトビールの盛り上がりぶりがよくわかる。ここでは、見事金賞に輝いた日本のクラフトビールをいくつかご紹介しよう。

■ボトル・缶部門
ライトエール/那須高原ビール『スコティッシュエール』
ジャーマンエール/大沼ビール『大沼ビール アルト』
ダークラガー/奥入瀬ビール『ダークラガー』
ヴァイスビール/猪苗代地ビール『ヴァイツェン』
ニュージェネレーションビール/はこだてビール『社長のよく飲むビール12ヶ月熟成プレミアム』
フレーバービール/宮崎ひでじビール『金柑ラガー』
トラディショナルプレミアムビール/富士桜高原麦酒『ラオホボック』
ベルジャンビール/常陸野ネストビール『ニッポニア』
フリースタイル/Far Yeast『Tokyo Blonde』

■Keg(樽)部門
ライトエール/ヤッホーブルーイング『夏季限定セッションIPA』
ダークエール/箱根ビール『風祭スタウト』
ジャーマンエール/田沢湖ビール『アルト』
ライトラガー/ハーヴェスト・ムー『ピルスナー』
ダークラガー/富士桜高原麦酒『さくらボック』
ヴァイスビール/横浜ビール『ヴァイツェン』
アメリカン・アドバンスドビール/ティー・ワイ・ハーバーブルワリー『アンバーエール』
ニュージェネレーションビール/ハーベストの丘ビール『こだわりやさかい』
フレーバービール/サンクトガーレン『湘南ゴールド』
トラディショナルプレミアムビール/富士桜高原麦酒『ラオホ』
ベルジャンビール/こぶし花ビール『グランクリュ』
フリースタイル/ハーヴェスト・ムーン『インペリアルピルスナー』

金賞を受賞したビールだけここに挙げさせていただいたが、このほかにも素晴らしいビールはまだまだある。たとえばKeg部門のフレーバービールカテゴリーで銅賞を獲得した宮古島マイクロブルワリー『シークァーサーヴァイツェン』は、程よい苦味の中に漂うシークァーサーの風味が特徴で、会場でも高い人気を博していた。受賞した高橋正規さんの喜びの声を少しご紹介しよう。

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Keg部門のフレーバービールカテゴリーで銅賞を獲得した宮古島マイクロブルワリーの高橋正規さん。受賞のスピーチでは「今回、はじめての受賞となりましたが、これに驕らずこれからも頑張っていきたい」とコメントした。

宮古島で小さなブルワリーを営む高橋さん。授賞式では「東京は肌寒い。半袖一枚しか持ってこなかった」とコメントして笑いを誘っていたが、高橋さんのような遠方で頑張る造り手たちにスポットライトを当てるのも、こうしたビアイベントの大きな役割でもある。自身が作ったビールを、美味しそうに飲むファンたちの姿を見て、高橋さんの表情も満足げだった。

さて今回は、長年に渡りクラフトビール文化を支え、牽引してきた「ジャパン・ビアフェスティバル」の様子をご紹介した。年々規模が拡大し、ついには海外で開催されるほどのイベントに成長した「ビアフェス」だが、その根底には“クラフトビールの素晴らしさを広めたい”という真摯な想いがある。この想いが色あせずに宿っているからこそ、こんなにも多くのファンを魅了しているのだ。

【今後開催予定のビアフェス】
■ビアフェス大阪
開催日時/7月17日(金)~7月19日(日)
開催場所/マイドーム大阪「展示ホール」

■ビアフェス名古屋
開催日時/8月8日(土)~8月9日(日)
開催場所/名古屋国際会議場「白鳥ホール」

■ビアフェス横浜
開催日時/9月21日(祝)~9月23日(祝)
開催場所/横浜港「大さん橋ホール」

■ビアフェス九州
開催日時/10月3日(土)~10月4日(日)
開催場所/ベイサイドプレイス博多

■ビアフェス台北
開催日時/10月23日(金)~10月25日(日)
開催場所/台湾台北市 華山1914創意文化園區

詳しくは日本地ビール協会ホームページをチェック
http://beertaster.org/

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ライター: 『飲食店ドットコム ジャーナル』編集部

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