パクチスト急増中！ 残暑＆秋口にピッタリなパクチー料理って？

パクチー専門店『パクチーハウス東京』の人気メニュー「パク天」

パクチー好きの人のことを“パクチスト”と呼ぶのをご存知だろうか。昨今、パクチー人気が高まり、特に女性のパクチストが急増しているようだ。独特な香り、そしてクセがある味。好き嫌いが分かれそうな食材だが、なぜこれほどまでに人気を得ているのだろうか？

ここでは、パクチーの歴史や効能をご紹介しながら、その人気の秘密に迫っていく。まずは、パクチーの歴史について軽く触れていきたい。

もともとは薬用として用いられていた食材

Photo by fox-and-fern「coriander」

パクチーは古代ギリシャ、古代ローマで、腹痛やめまいを治すための薬草として用いられていたとされている。しかし南米や中国、インドでは食用としても使用。その流れで、アジア料理に広く用いられるようになった。

日本ではどうだったかというと、その存在はかなり古くから知られていたようで、平安時代の書物『延喜式（えんぎしき）』には「胡菜（こずい）」という名称で紹介されている。また、江戸時代の書物には「食用には用いない」と記されていることから、古代ローマと同じく、主に薬用として用いられていたことがわかる。

薬用効果だけでなく、美容効果も！

歴史上は薬用として用いられることが多かったパクチーだが、それだけに食用として食べられるようになった現在も、高い美容効果が得られると言われており、それが女性からの支持を獲得する大きな理由となっている。具体的には、どのような効用があるのだろうか？

■抗酸化作用
パクチーにはβカロテンが豊富に含まれており抗酸化作用がある。これは体内の活性酸素の増加を抑制する働きのことで、がんの予防をはじめ、アンチエイジングにも効果を発揮するきる。大豆の10倍もの効果があると言われているから驚きだ。

■デトックス・美肌効果
パクチーはビタミンA、B2、C、Eなどのビタミン類が豊富。これらビタミン類は、体内に蓄積する有害なミネラルや重金属を細胞から分離し、排出する作用があり、そのため、パクチーを食べることはデトックスや美肌効果が望めると言われている。

さて、ここからは実際に挑戦できる美肌メニューを2つご紹介したい。今回は、より高い効果が得られるよう、ビタミンC豊富なレモンを組み合わせたメニューをピックアップした。

Photo by hirotomo t「スパイスパクチーラー麺」※画像はイメージ

【パクチー入り 冷やしレモンラーメン】
夏バテや食欲不振の解消になるため、まだまだ続く残暑におすすめのメニュー！

■材料 1人前
・中華麺（生）…1袋
・水…200cc
・氷…50～100g
・ささみ…1本
・レモン…1個
・パクチー…適量

<つゆ>
・酒…大さじ1
・鶏がらスープの素…大さじ1
・ナンプラー…大さじ1
・醤油…大さじ1/2
・おろしにんにく…少々
・おろし生姜…少々

■作り方
1.鍋にたっぷりの湯を沸かして麺をゆで、ゆで終えたら麺を流水で洗ってぬめりを取る。さらに十分に水気を切る
2.小鍋に水を入れ火にかけ、沸騰したら<つゆ>を入れ混ぜる
3.再度沸騰したらささみを入れて火を止めてふたをし、5分放置する
4.ささみを取り出し、熱が取れたら手で食べやすい大きさにさく
※このとき筋を取り除く
※ささみを冷ましている間に、レモンを薄くスライスし、種も取り除く
5.器にスープを注ぎ、氷50gを加えて混ぜ溶かす
6.麺を入れ、ささみをのせ、レモンを浮かべる
7.お好み量のパクチーと氷をトッピングする。完成

【レモン＆パクチーのホットドリンク】
肌寒くなる秋口におすすめの温かい飲み物

■材料 2～3杯分
・パクチー
・レモン
・はちみつ（お好みで）
・お湯

■作り方
1.ティーポットにお湯を注ぎ、レモンとパクチーを入れる
2.お好みではちみつを溶かす。完成

■ポイント
パクチーは熱湯に長時間入れておくと成分が消失してしまう。60℃程度のお湯にすることでパクチーの香りも成分も楽しめる。

さて今回は、巷で話題のパクチーについてご紹介した。その独特なクセで苦手意識を持つ方も多いだろうが、もともとは薬用に用いられてきた食材だけに健康効果は抜群。ものは試しに、一度、ここで紹介したメニューに挑戦してみてはいかがだろうか。気づけば、いつの間にか“パクチスト”になっていた…なんてこともあるかもしれない。