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秋の旬の食材といえば秋刀魚。年代別におすすめの食べ方をご紹介!

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秋の旬な食材といえば秋刀魚。北海道ではすでに秋刀魚漁が始まっており、9月には銚子あたりでも漁が始まるそうだ。現在、北海道で捕れる秋刀魚の脂肪はおよそ10%。徐々に南下していくにつれ、銚子沖では20%まで増加し、脂の乗った美味しい秋刀魚となる。

もうすぐ旬を迎える秋刀魚だが、今回はその歴史や食べることで得られる効果をご紹介しながら、効率的な食べ方についても触れていきたい。まずは、秋刀魚の歴史についてご紹介しよう。

江戸時代には灯油として使用されいた

秋刀魚が食べられるようになったのは、江戸時代中期以降で、それ以前は魚油を取るために使用されていた。当時は、採種からとる油は上等な油とされており、一般家庭では魚油を行灯(あんどん)に入れて使っていたとされる。ただし、安価という利点はあるものの、黒煙が出ることや、臭いが残るのが欠点だった。また、当時は鮮度を維持することが難しい時代であり、骨の処理にも手間がかかる。そのため、庶民は食べる機会がなかったと考えられている。

ところで、秋刀魚がとある有名な落語に登場しているのをご存知だろうか。「目黒のさんま」という話だ。簡単に内容を説明すると、目黒へ遠乗りに出た殿様が、庶民の食べる魚であった秋刀魚を食べて、すっかり虜になるというストーリーだ。これが由来で、現在は『目黒のさんま祭り』というイベントが開催されるように。今年は9月6日に目黒駅前商店街で開催される予定だ。

秋刀魚に含まれる豊富な栄養素

秋刀魚は、ことわざで「秋刀魚が出ると按摩が引っ込む」と言われるほど、栄養価の高い食材として知られている。豊富な栄養素によってもたらす効果はどのようなものがあるのだろうか?

■EPAを摂ることで生活習慣病が予防できる
秋刀魚に含まれるEPAは、血小板凝集抑制作用があり、血栓を作らせない効果を持つ。また、悪玉コレステロールや中性脂肪を減らし、善玉コレステロールを増やす効果もあるそうだ。これにより、動脈硬化、脳閉塞、心筋梗塞などの生活習慣病予防が期待できる。

■脳や網膜を活性化させるDHAを豊富に含む
秋刀魚は、脳や神経組織の材料となり、機能の維持に大きな役割を果たすDHAが豊富。脳細胞の活性化や目の網膜活性化に効果が期待され、視力の改善、記憶力向上のサポートにも役立つ。そのため、老人性痴呆症にも効果があるとされている。

このように高い健康効果が得られる秋刀魚だが、その効果をより生かすなら、食べ方にも気を配りたいところだ。そこで最後に、年代別に適した秋刀魚の調理法をご紹介していこう。

子どもには炊き込みご飯を、中高年は強火で焼いた焼き魚を

秋刀魚に含まれるDHAは、脳細胞を活性化し学習能力を促すとされている。そのため、成長期にある子どもに適した食材と言えるだろう。しかし、焼き魚が苦手な子どもも少なくない。そんな時は、秋刀魚の炊き込みご飯がおすすめだ。秋刀魚を細かく刻むことで食べやすくなるうえ、栄養素も失いにくく、うまみも余すことなく摂取できる。

続いて、コレステロールが気になりだした中高年の方は、EPAやDHAを効率的に摂取することをおすすめしたい。EPAやDHAは、善玉コレステロールを増やしてくれる効果を持つからだ。EPAやDHAを効果的に摂取するには、秋刀魚の脂肪を落とさないことが重要。強火で焼くことで、脂肪の流出を防ぐことができるのでぜひ試してほしい。

また、老人性痴呆症の緩和や血液循環を良くするため、お年寄りにも食べていただきたい。秋刀魚のつみれ鍋や秋刀魚のゼリー寄せなど、骨を取り、食べやすくすればお年寄りでも安心して食べることができるだろう。

さて今回は、秋刀魚の歴史に触れながら、秋刀魚の持つ栄養素とその効果についてご紹介した。旬な食材を味わえば、秋の到来をしみじみと実感することができるだろう。先にご紹介したおすすめの食べ方で、ぜひ秋刀魚を味わってほしい。

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『飲食店ドットコム ジャーナル』編集部

ライター: 『飲食店ドットコム ジャーナル』編集部

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