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飲食店が2月の閑散期にやりたい4つのこと。メニュー開発、スタッフ育成 etc...

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2月と8月は俗に「ニッパチ」とも呼ばれ、飲食店の閑散期と言われている。確かに売上の面で見れば厳しい時期だが、一方で閑散期だからこそできることも多く、繁忙期前の準備期間としてとらえることも可能だ。そこで今回は、比較的忙しさが穏やかな2月に、飲食店がやっておくべきことを説明する。

春のイベントに向けたメニュー開発や、新しい仕入れ先の開拓を

2月は閑散期という飲食店も、3・4月は忙しくなるという店舗も多いだろう。だからこそ客足の少ないうちに、春の歓送迎会や花見などのイベント、ゴールデンウィークに向けた新商品や宴会コースの準備をする必要がある。特に、近くに花見スポットがある店舗なら、2次会会場としての利用はもちろん、テイクアウトやデリバリーなどの需要も見込まれる。店内から花見ができるような席があれば、早めにアナウンスをして、早期予約を募っても良さそうだ。

新商品や宴会コースの準備と並行して、必要な食材なども検討したい。現在使用している食材や仕入先で対応できるなら問題ないが、新たな仕入先の開拓が必要になるケースもあるだろう。その場合の商談も、閑散期なら足を運びやすい。また2~3月に開催される展示会などに顔を出すことで、新しい仕入先とつながることも。都合が合えば検討してみよう。

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イベント団体客の集客対策とともに、新規顧客を獲得する用意も

特に春の歓送迎会に関しては、団体客の増加が予想されるので、効果的に獲得したい。前年や年末年始に利用した団体客の情報が残っているようであれば、春の利用を促すDMを送付してみよう。また、閑散期に来店する顧客は常連客が多いと言われている。個人客であっても店内などでプロモーションを行えば、その後の団体利用につながる可能性がある。

もう一つ考えておくべきことは、繁忙期に来店した新規客をリピーターにする施策。目新しくはないが、有効期限付きのスタンプカードを設定し、来店回数に応じたサービスや割引などを提供することもやはり効果的だ。春だけでなくその先を見据えた販売促進の手段として、ぜひ検討してほしい。

スタッフの育成や募集の計画をより綿密に

閑散期は、既存スタッフのスキルを上げるチャンスでもある。ひとつの役割しか対応できないスタッフを複数のポジションで動けるように教育するなど、新人スタッフに集中して指導できるような状況を準備しておくと、生産性が上がるとともに、スタッフのモチベーション向上も期待できる。

卒業に伴い3月で退職するアルバイトスタッフがいる店舗も多いだろう。一方で、4月からの新大学一年生など、3月は求職者も多い時期。退職者数と適性スタッフ数を考慮した採用計画をよりいっそう検討したいところだ。採用が必要であれば、2月のうちから必要数と条件を精査し、求人広告を出すのであれば求人媒体とも商談を進めておきたい。また、入社受け入れに必要な書類や備品、マニュアル等が揃っているかも確認しておこう。

閑散期は、普段より従業員とのコミュニケーションも図りやすい。普段実施していないのであれば、面談やミーティングなどの機会を設けて、積極的にスタッフの声を聞く、あるいは店舗の目指す方向性などを伝えることも大切だ。場合によっては、繁忙期に向けての決起会などを企画してもいいだろう。

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大がかりな設備のメンテナンスや、景観を保つための清掃もこのタイミングで

年末の大掃除ができなかった店舗に限らず、設備や客席のメンテナンスはこの時期に実施しておきたいところ。厨房内や客席、倉庫内など、普段できない大がかりな清掃を行う絶好の機会だ。場合によっては、店舗の営業時間を変更し、業者に依頼してもいいだろう。当然ながら店舗の清潔感は、お客様の抱く印象に大きな影響を与える重要ポイントだ。

また、店頭の看板や店内のポスター・メニュー表など、お客様が目にする箇所に不備が無いかもチェックしよう。古い情報のままのポスターやPOP、破損しているメニュー表などはすぐに撤去し、店の意識が隅から隅まで行き届いている状態をキープしたい。

今回の記事を参考に、閑散期ならではの時間とスペースを使い、以降の繁忙期に向けた準備を進めてほしい。

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若林和哉

ライター: 若林和哉

株式会社パートナー経営企画・代表取締役。飲食店の勤務経験や中小企業診断士の資格を生かして、事業計画作成や資金調達の支援、フランチャイズ関連のWebページの執筆やセミナー講師などを務める。好きなお店は、ラーメン・カフェ・日本酒のおいしい居酒屋など。https://パートナー経営企画.com/