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実は一番重視したい 解約条件の数々 (第53回)

【苦渋の決断時にはお金がない】


 物件を契約する際、一番熱心にチェックしなくてはならないのが「解約時の条件」。「それは縁起が悪い!」と思う人がいるかもしれないが、飲食店の半数は数年でなくなっているのが現状。1年未満でクローズする店もなくない。
 もしそうなってしまった時は、赤字が続きにっちもさっちも行かなくなって、やむなく閉店を決断することになる。あらゆる手を尽くし、苦渋の決断に至る時には、すでに手元に現金がなくなっていることだろう。そんな状況で、さらに借金を抱えることになったのでは再起も難しい。
 仮に望まぬ結果になっても、充電期間を経て再び立ち上がり成功を手にするためにも、心躍る開業時に閉店(契約解除)の時のことを十分に考えておくほうがいいのだ。



【解約には時間がかかる】


 住宅物件の多くは2年契約だが、事業用物件は3年契約のものが多い。さらに、解約の申し出も住宅物件より長く設定されており、3ヵ月からなかには半年というものもある。
 もし更新のタイミングで解約するのであれば問題はないが、悲しいことに最初の更新までもたない店もある。また、病気などの思いもよらぬ事由により閉店を余儀なくされることもあるだろう。
 手を尽くし貯金を切り崩しながら赤字をしのぎ「もう限界だ」と解約を申し出た時「解約成立は半年後です。それまでは賃料を払ってください」と言われ驚くのでは救われない。
 物件探しの時に「盛業中」などと書かれ、細々と営業を続けながらも閉店せずに、次の契約者を探している物件があるのはこのため。
 次の契約希望者が現れれば、不要な賃料を負担する必要はなくなる。営業を辞めてもなお賃料を払い続けるのは難しい。ならば、多少なりとも現金収入が期待できる営業を、ギリギリまで続けた方が賢明というわけだ。




【最大の違い。居抜きとスケルトン】

 また、次の契約希望者が現れれば、原状回復をしてスケルトン状態に戻す必要がない。最近はローコストでの開業を希望する人が多く、居抜き物件を探す開業希望者が増えている。
 「次の借り手を早く見つけるためには、居抜きの方がいい」と、スケルトン状態にしなくても解約させてくれるところもあるが、次の業種を制限してしまう。「次は飲食店以外の人に貸したい」と思っている大家の場合、原状回復のコストが最後に大きくのしかかってくることを忘れてはいけない。
 保証金は戻ってくるとはいえ、それでまかない切れないことも少なくない。飲食店は事務所として使う時に比べ、手を加えている箇所が多くキレイに使っていたとはいえ、汚れている。そのため、閉店にも多くのお金がかかってしまうのだ。
 什器や食器は、中古として下取ってくれる業者もあるが、金額は期待できないし、古いものは逆に、スクラップ代を払わなければならない。大きな什器は、処理するのも安くないことを知っておきたい。
 閉店時にこうした苦労をしないように、最初から居抜きで解約できるよう交渉しておくのもひとつだ。もちろん、これから契約しようと考えている大家に「閉店の時のことなんですが……」とは言いにくい。不動産屋を味方につけ、うまく話をつけてもらうのが最善の策だろう。
 何年もかけて準備をし、やっとたどり着いた開業。でも、わずか数年で夢を潰える人もいる。『失敗は成功の母』というが、開業の失敗を生かして再度店を持つためには、失敗の代償となる負債は最小に抑えておきたい。
 そのためにも、最初の段階での解約条件の確認はとても重要だと言えるのだ。




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