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重飲食と軽飲食、それぞれに必要な設備から見えてくる物件選びの注意点

2020年4月23日

画像素材:PIXTA
飲食店を開業するときの設備は、重飲食か軽飲食かという業種によって大きく変わってきます。物件選びの際、希望する設備があるかどうかは要確認事項。ない場合は、工事の可否なども事前に調べておきたいものです。特に「居抜き」を検討している場合は、以前に営業していた店舗の設備を使用することになるため、しっかりチェックしておくことが重要。今回は、重飲食と軽飲食の違いや、物件を選ぶ際の注意点などをまとめます。

火や煙をほとんど出さない「軽飲食」に必要な設備

軽飲食は、主にカフェのような業態を指します。メニューはドリンクが中心。あとはサンドイッチやスイーツなど、あまり火を使わないメニューを提供します。

そのため、火力の強い業務用コンロやオーブンは必要ないでしょう。家庭用と同じくらいの火力のコンロ、トースター、その他一般的な調理器具で対応可能なことがほとんどです。したがって、厨房設備は比較的少なくて済み、コストも抑えることができます。調理の際に煙があまり出ないので換気にそれほど気をつかわなくて良い、火災の危険性が低い、調理にかかる時間が短いなど、コスト以外の面でもメリットがあります。

煙もにおいも大量に出る「重飲食」に必要な設備

一方で重飲食とは、居酒屋や焼肉店のような、加熱調理が必要なメニューを多く提供する業態を指します。そのため、業務用のコンロ、大きなオーブンなどの設備が必要になります。調理設備の大型化に伴い、大きなダクトや空調など、調理時の煙に対応するための設備も用意しなければなりません。ダクトからは大量の煙や調理中のにおいが店外に排出されるため、場合によっては近隣住民からクレームが出る場合も。物件選びでは、立地だけでなく、周辺の環境や排気システムがどうなっているのかを気にする必要があります。

重飲食可の物件は少ないため、ひとつの物件にライバルが集中することも。特に重飲食の中でも煙やにおいが出やすい焼肉店や中華料理店などは、オーナーによって開業可否の判断が分かれるため、早い段階で確認を取りましょう。ただ、軽飲食と重飲食には明確な定義がないため、出店できるかどうかは基本的に物件オーナーの意向に沿うことになります。ちなみにバーガーショップや弁当屋などは軽飲食のイメージですが、調理に火や油を使い煙も出るため、物件オーナーの許可が下りないこともあります。
画像素材:PIXTA

物件選びの際に注意すべきこと

いわゆる軽飲食の場合はどのような物件でも出店しやすいですが、重飲食については物件オーナーの許可が必ず必要となります。先述のとおり、物件契約前にどのような業態なのかを明確に伝えておきましょう。何となく軽飲食として物件を契約・開業したものの、オープン後に火を使うメニューが増え、周囲に煙が多く出るようなことがあれば、トラブルの元にもなってしまいます。

また、どのような調理器具を使うのかも事前にリストアップしておくと安心です。例えば、軽飲食で営業していた店舗の居抜き物件を検討しているが、開業業種は重飲食を予定しているという場合は特に注意しましょう。重飲食では、コンロ・オーブン・フライヤーといった調理機器、業務用冷蔵庫や冷凍庫など、多くの大型設備を準備しなければなりません。場合によってはガス管の規格が合わない、電気容量が足りないなどの問題が発生する可能性もあるでしょう。あいまいなまま進めてしまうと、予想外の費用がかかるばかりか、結局思うような設備が設置できないなんてことも。重い設備を搬入するだけでも相当なコストがかかるため、慎重に判断してください。

また、火力の強い機器を使用する場合、排気・空調設備はもちろん、防火対策も必要です。コンロの周りに防火壁紙をはるなど、施工業者としっかり相談するようにしましょう。もちろんそれだけでなく、設備面もていねいに検討し、想定するメニューが現実的に提供可能かどうかを考える必要があります。物件選びの際は立地だけでなく、上述のポイントで入念な調査を行うことが鉄則です。

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