2017年夏のグルメトレンドを予想! 「ポキ丼」や「ビリヤニ」など国際色豊かなメニューに注目
ハワイ発のボウルフード「ポキ丼」に注目!
ファッションやインテリアなどと同様に、めまぐるしく変化を続ける「食」の世界。昨年、一大ブームを巻き起こしたサラダ専門店をはじめ、ヘルシー志向は定着しつつあるが、2017年夏は、その進化系ともいえるハワイ発のボウルフード「ポキ丼」に注目が集まっている。
「ポキ丼」とは、ハワイで生まれた海鮮丼の一種。「ポキ(poke)」とは、ハワイ語で切り身という意味で、魚介類の切り身に塩・醤油・食用油・海藻・香味野菜を混ぜ込んで調理した料理であり、これをご飯にのせて食べるポキ丼の専門店が、昨年あたりからロサンゼルスで増えている。
2015年ごろから日本でも広まりを見せている「カスタムチョップサラダ」同様に、好みの具材を組み合わせていくスタイルで人気を博しているが、日本では、東京・月島に専門店『マイカキッチン』があるほか、ハワイ発のコーヒーショップ『アイランドヴィンテージコーヒー』(一部店舗を除く)をはじめ、「ポキ丼」を提供するお店が増えている。
ハワイ発!ということで夏らしくもあり、香味野菜や海藻など栄養たっぷりのこのメニューは、2017年夏の注目アイテムといえるだろう。
インドの国民食「ビリヤニ」ブーム到来
一方、昨年あたりから注目を集めているのが、世界三大炊き込みご飯の一つと言われるインドの国民食「ビリヤニ」だ。スパイスと米、肉、魚、卵、野菜などから作るこの料理は、コリアンダーやターメリックなど複数のスパイスを使って作られるが、ユニークなのが、その作り方である。材料を混ぜて炊き込むのではなく、カレーグレイビーとご飯を交互に重ねて蒸し焼きにするのだ。蒸し焼きにすることでスパイスの香りが際立ち、食欲が刺激される。
このビリヤニを日本で広めようという活動を展開しているのが、「日本ビリヤニ協会」だ。同協会では、ビリヤニ用に調合したスパイスや、自宅でも簡単にビリヤニを作ることのできる「ビリヤニキット」などの販売もしており、注目を集めている。
ビリヤニブームは東京だけに留まらず、すでに関西や九州にも飛び火している模様。ビリヤニイベントなども開催されているというから、今後の動向にも注目したい。
国内メーカーも生産開始! クラフトジンとは?
お酒の世界で注目を集めそうなのが、「クラフトジン」である。穀物を蒸留した「ジン」は爽快感のあるさっぱりとしたお酒で、暑い夏にぴったりといえる。近年、ビールやワイン、コーヒーのなどの世界で“クラフト○○”がトレンドになってきたが、昨年後半あたりから「クラフトジン」という言葉を耳にする機会が増えてきた。
クラフトビール同様、小規模メーカーで少量生産される「クラフトジン」。2016年10月には、岡山県の老舗酒造「宮下酒造」が国内初の試みといえる樫樽貯蔵の「クラフトジン岡山」を発売し、またほぼ同じ時期に、日本初のクラフトジン蒸留所「京都蒸留所」が製造する「季の美京都ドライジン」が発売になるなど、国内のクラフトジンシーンが盛り上がりを見せている。ヘルシー志向の高まりによって糖質やプリン体が含まれない蒸留酒に注目が集まる昨今、「クラフトジン」を使ったジントニックは、感度の高い人々に注目され始めている。
鮮やかなブルーが目を引くバタフライピー
また、美容の世界で注目を集めているのが、「バタフライピー」と呼ばれるマメ科の植物を用いた紅茶やスイーツだ。タイ語で「アンチャン」と称されるこの植物は、タイの公園や庭先で見かけるポピュラーなハーブ。タイでは古くからご飯やお菓子を青く染める天然色素として活用されている。
「バタフライピー」には、抗酸化作用が高く、アンチエイジングにも効果を発揮すると言われるアントシアニンが多く含まれており、この「バタフライピー」を用いたドリンクやスイーツがタイや台湾で人気となり、海外セレブたちが愛用しているというのだ。2017年4月には、東京・表参道に台湾スイーツ・カフェ専門店『Zen』がオープンし、「バタフライピー」を用いたドリンクを提供。鮮やかなブルーの色彩が目を引くドリンクは、女性たちを中心に高く支持されている。
2016年から続くヘルシー志向はもはや定着しつつあるが、その流れを汲んだ新たなメニューや食材に注目が集まる2017年夏シーズン。今回紹介した4アイテムはいずれも身体にやさしいメニューばかり。食欲減退しがちな夏こそ、こうした食材やメニューに着目し、メニューに取り入れていくといいのではないだろうか。