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東京の人気店が続々と進出。「福岡のグルメシーン」が全国から注目される、その真相に迫る

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福岡のみならず、全国的な人気を誇る『チェルニア』

福岡を拠点に飲食業界の取材を始めて10年以上が過ぎた。近年、関東や関西のメディア関係者や飲食に関わる人々から「福岡行くからいいお店教えて」と連絡が入ることが増えており、福岡への注目度の高さを肌で感じている。一方で、先日、本メディアに掲載されていた『かしわビストロ バンバン』も、まもなく福岡に2号店が誕生すると聞く。訪れる街として、出店する場所として、注目を集める福岡の飲食業界を紐解いてみる。

福岡は、全国で一番、活気を感じる街!

人口減少時代に突入し、多くの地方自治体が人口減や過疎化に悩むなか、わがまち福岡は、人口の増加数、増加率ともに、政令指定都市の中で圧倒的な1位であり、総人口は今後も増え続け、2035年ごろにピークを迎えると予測されている。

「いろんな都市を訪れますが、福岡は今、いちばん勢いがあると感じますね」と話すのは、大阪の人気イタリアンバル『(食)ましか』の店主・今尾 真佐一さん。10年ほど前の大阪は、飲食店の若いオーナーたちが店舗拡大をし始める流れがあって、今の福岡は当時のその雰囲気に似ていると感じているそうだ。

また、「福岡の若い子は夢やビジョンを持っていて、今後の飲食業界についても前向きにとらえていると感じます。大阪では若い子が飲食をやりたがらないイメージがあるけれど、福岡はアルバイトの大学生も将来、飲食で働きたいと思っている子も多くて、楽しく働いている印象がありますね」と、今尾さん。

じつは彼、今月中に福岡・警固エリアに2号店をオープンさせることが決まっている。「各地の生産者や面白い人と繋がっていくことを目的に、全国で5店舗を展開するというビジョンがあり、最初の店は福岡がいいと決めていました。最後に東京へ行ければいいなと思っていて。大阪の店とスタッフが行き来したり、関西の食材やお酒が福岡で飲めたり、逆に九州のものが大阪で楽しめたり。そういったお店にしていきたいと思っています」と、意気込みを語ってくれた。

天神西通り。提供:福岡市

都市の規模が小さいからこそ息づく、はしご酒文化

続いて話を聞いたのは、ぐるなびが運営するグルメメディア「dressing」の編集長・松尾大さん。彼自身、ここ数年、福岡にハマり、頻繁に福岡を訪れている。「東京と比べて福岡は圧倒的に都市の規模が小さい。そのおかげで、とにかく移動が楽ですね。東京だと、2軒目にこんな店がいいねとなったとき、けっこう離れていることがよくあります。たとえば人形町で飲んでいて、次は目黒に行こうかとなったら、タクシー代が5,000円とか平気でかかってしまいます。それに比べて福岡はコンパクト。もちろん、タクシー代の安さも魅力ですね」と松尾氏。街がコンパクトであることは、「終電を気にすることなく飲む」という気質にも繋がっており、東京や大阪では一番盛り上がったところで「解散!」ということも少なくないが、福岡は、2軒目、3軒目と流れることが多いのだ。

そう。はしご酒文化である。

東京・町屋で15年、『あかりや』を営み、2016年10月、福岡・赤坂に移転オープンした畑 麻由子さんも、「歩ける距離でクオリティの高いお店が密着していることが、東京との大きな違いだと思います。それと福岡のお店は、はしご酒に慣れているから、がっつり食べて飲まなくてもOKという雰囲気がありますね。お店同士のつながりもできているから、次にどこに行けばいいかを聞くと、シーンに合わせて近くのお店を紹介してくれます。飲んだり食べたりすることが好きな人にとっては、福岡は最高に楽しい街だと思いますよ」と、話してくれた。

とはいえ、その距離の近さが、最初は怖いとも感じたという麻由子さん。「周りの皆さんがとてもよくしてくれるし、困ったときは助けてくれるので、無理させているんじゃないかなと思っていたんですけど、福岡で暮らしてみて、それがこの街の人たちの気質なんだとわかりました。いい意味で、おせっかいやきで、自然にしてくれているということがわかると癖になりますね。今はお客様にもスタッフにも、周りの飲食店の人たちにも、素直に甘えさせてもらっています」と話してくれた。

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寺脇あゆ子(cadette)

About 寺脇あゆ子(cadette)

福岡・大阪の出版社勤務を経て、福岡を拠点に活動するフリーの編集者・ライター。グルメ情報誌『ソワニエ』やシティ情報ふくおか別冊『福岡肉本』などの地元情報誌のほか、ぐるなびが運営する『dressing』、スイーツ専門の『CAKE.TOKYO』、ウェブマガジン『greenz.jp』などのウェブメディアでも九州・福岡を中心とした情報を発信している。