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飲食店の売上拡大には「テイクアウト」が有効。始める際のポイントと集客サービス3選

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Photo by iStock.com/rez-art

中食産業の市場規模が年々拡大している。飲食店の中にはデリバリーやテイクアウトなどの中食分野に進出することで、さらなる収益拡大を狙っている店舗も多いのではないだろうか。今回は中食の中でもテイクアウトサービスに焦点をあてて、サービスを始める際のポイントについてご紹介する。

テイクアウトサービスを始める意味

そもそも、なぜ中食の市場規模は伸びているのだろうか。まず、単身者や2人世帯が増えていることがあげられる。また、女性の社会進出が進み、中食を利用する機会が増えていることや、1食あたりの食事量が少ない高齢者人口の増加により、経済性の高い中食利用が高まっているというわけだ。

今後も単身者や2人世帯・高齢者は増加していくとともに、中食需要も増えていくだろう。そのような機会に対して、家庭内調理やスーパーの総菜では味わえない素晴らしい料理をテイクアウトで提供していくことが、飲食店にとって新たなビジネスチャンスになるのではないだろうか。

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テイクアウトサービス開始のステップ

では、テイクアウトサービスを開始するには、どのようなステップが必要なのかご紹介していく。

まず、テイクアウトサービスを始める上での許可や申請はあるのだろうか? 飲食店の場合は飲食店営業許可を申請しているはずであり、原則として他の申請は不要である。不安な場合は、管轄の保健所に相談するとよいだろう。

次にテイクアウトに向いている業態やメニューについて考えてみよう。当然ながら、容器に入れて運びやすいメニューであることが大事である。例えば、ラーメンなどの麺類や汁物よりも、丼ものなどのほうが運びやすい。また、生ものより焼いたり揚げたりの加工をしたものが向いている。テイクアウトして食べるまでの時間が不明のため、生ものは原則避けたほうがいいだろう。

テイクアウトを始める上での注意事項も確認しておこう。まずは、容器や袋などの包材の準備、コストを見込んだ事業計画が必要となる。これらの包材の在庫置場も必要となるので事前に検討しておきたいところだ。また、テイクアウトサービスの場合、商品の入れ忘れが発生するケースもある。入れ忘れが発生した場合、新しい商品を届ける、返金するなどの対応方法があるが、どのような対応が必要か店舗スタッフ全員と共有しておこう。

そして、テイクアウト客が来店した際のオペレーションを構築する必要もある。テイクアウト客の注文をどこで受けて、いつ会計をするのか。また、調理の順番はどのように決めるかなど、あらかじめ話し合う点は様々とある。参考にするためにも、他店のテイクアウトサービスを実際に利用してみるのもいいだろう。

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テイクアウト客の効率的な集客方法は?

それでは、テイクアウトサービスの準備が整ったところで、どのように集客を図ればいいのだろうか? いくつかテイクアウトサービスのための集客サービスがあるので紹介しよう。

■楽天テイクアウト
楽天デリバリーの中で「楽天テイクアウト」というサービスを提供。楽天の認知度や信頼度を活用した集客が可能であり、楽天のサービス利用者に向けての告知や楽天ポイントによる販売促進も可能である。

■EPARKテイクアウト
飲食店や美容院などの施設を紹介しているEPARKのサービス。テイクアウトサービスだけでなく、グルメやスイーツ店の紹介・予約受付システムなど、飲食店に必要なサービスをワンストップで提供している。

■テイクアウトナビ
テイクアウトサービスに特化したサービス。初期費用や月額固定費用がかからず、発生するのは売上に応じた手数料のみとなっているため、低コストで導入・運用することが可能である。アプリを通じての注文となるため、顧客は注文しやすく飲食店にとってもオペレーションの効率化を図ることができる。

■PICKS
テイクアウト専用の事前注文アプリ。ユーザーはアプリ内で注文から決済までを完了することができ、飲食店側は会計作業などの手間を省くことができる。現在、アプリの導入費用や固定費用、決済手数料が無料となるキャンペーンを実施中。(※2018年10月9日現在)

さて今回は、飲食店のテイクアウトサービスについての基本知識を紹介した。今後も需要増加が見込める市場であり、飲食店の売上獲得にもつながるので、ぜひ積極的に取り組んでみてはいかがだろうか。

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若林和哉

ライター: 若林和哉

株式会社パートナー経営企画・代表取締役。飲食店の勤務経験や中小企業診断士の資格を生かして、事業計画作成や資金調達の支援、フランチャイズ関連のWebページの執筆やセミナー講師などを務める。好きなお店は、ラーメン・カフェ・日本酒のおいしい居酒屋など。https://パートナー経営企画.com/