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日本の飲食店はガラパゴス化してる? 海外の飲食店が利用する最新テクノロジーを調査

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Photo by iStock.com/MartenBG

日本の飲食店では現金決済がまだまだ主流。キャッシュレス化が進む欧米や中国などに比べると、日本はいささかガラパゴス化しているといえるのかもしれない。では、海外の飲食店はモバイル決済を含めて、どのような最新テクノロジーが用いているのか? リサーチしたのでご紹介したい。

中国・米国ではキャッシュレスが当たり前? モバイル決済が急速に普及

■中国ではモバイル決済の利用者が5億人
偽札が横行するなど現金への信頼が低い中国では、スマホアプリを使ったモバイル決済が急速に普及している。2017年8月のCHINA DAILY紙のレポートによると、中国のモバイル決済利用者は5億人以上。モバイル決済サービスの「Alipay(支付宝)」とチャットアプリ「WeChat」の2大サービスが全体シェアの9割以上を占めるという。

モバイル決済の流れは中国に限ったことではない。シンガポールのチキンライス屋台でも、イタリアの田舎町のトラットリアでも、アメリカのマフィン屋でも、スマホやタブレットで決済する光景が多くみられるようになった。

■アメリカのフードチェーンでは「事前オーダー」と「事前支払い」が可能に
ニューヨークやカリフォルニアなど全米に60店以上を展開するオーガニックサラダ専門店『Sweetgreen(スウィートグリーン)』は、2017年に全店でキャッシュレス対応を実現した。カスタマイズ可能なサラダを専用アプリで事前にオーダー、決済し、店舗でピックアップすることができる。アプリには過去のオーダー履歴が保存され、再注文ができるほか、ダイエットの記録や分析なども可能。さらにリアルタイムのクーポン機能がついていたりと至れり尽くせりだ。

また、『スターバックス』はモバイルアプリの新しい機能として、モバイルオーダーで待ち時間を解消できる「Mobile Order & Pay」の導入を北米地域の店舗で進めている。

Photo by iStock.com/anyaberkut

「モバイル決済」以外にも便利なサービスが続々と

■店選びから予約、決済、タクシーの送迎までも可能なアプリ
米国の「PaidEasy(ペイドイージー)」はロケーション情報や口コミをもとにした店選びから、店への予約、モバイル決済、そしてUberの送迎手配までを行うことができるモバイルアプリだ。客側は効率よくレストランを利用でき、店側にとってもスタッフの手間を大きく省けるメリットがある。

■GoogleやFacebookも飲食店向けの機能をリリース
モバイルアプリのみならず、検索サイトやSNSも飲食店を利用するユーザー向けに様々な機能をリリースし始めている。「Google」は、Google Map上に過去のデータ分析に基づいたレストランの待ち時間が表示されるサービスを2017年11月から開始。米国からスタートしたが、日本でも徐々に導入が始まる見込みだ。

また、米国では人気レストランのグルメデリバリーが流行中だ。日本にも進出した「UberEATS」が有名だが、アマゾンのプライム会員向けの「Amazon Restaurants」が昨秋からデリバリーサービスを拡大して話題になった。そして「Facebook」は、Facebook上にアカウントを持つレストランのページからデリバリーが注文できる「Order Food機能」を米国で開始。今後もレストランのデリバリー市場が熱くなっていきそうだ。

海外で取り入れられているサービスが日本でもスタンダードになるかといったらそれはまた別の話かもしれないが、日々進化する飲食店向けサービスを知っておいて損はない。常にアンテナを張りながら、自分の店舗にメリットがありそうなサービスを見つけたら、ぜひ積極的に検討してみてほしい。

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TAKAKO

ライター: TAKAKO

外資系のPR代理店やホテルの広報を経て、ライターとしての活動を開始。食に関しては、日本酒利酒師や野菜ソムリエなど興味の赴くままに手を広げつつ、寿司からフレンチまでちょっとマニアックな料理教室に通うのがライフワーク。