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江戸からの伝統を感じる「飯田橋」「神楽坂」エリア。飲食店出店のポイントは?

2018年4月6日

Photo by iStock.com/hanasunrise
JR飯田橋駅には線路に沿って豊かな水を湛えた濠があり、「外濠公園」が四谷まで細長く続いています。春になると両岸の桜が見事に咲き誇り、通勤客の目を楽しませてくれるのも魅力の一つ。駅からすぐ、濠に面したテラスがある『カナルカフェ』は、お花見の特等席としてにぎわう人気店となっています。飯田橋西口を出るとそこは「神楽坂下」で、東京メトロ東西線の神楽坂駅は「神楽坂上」。両駅をつなぐ坂道が「神楽坂」です。

「飯田橋」「神楽坂」はどちらも古い歴史が残る街

飯田橋はかつて飯田町と呼ばれ、旗本屋敷が軒を連ねていました。徳川家康が名付けたとされる、由緒ある町名です。その一方で、江戸時代中期から花街として栄え、最盛期の明治時代には500人以上の芸者がいたといわれています。現在でも、神楽坂には狭い路地や石畳などに当時の風情が色濃く残っており、伝統や歴史を感じられます。

■「毘沙門さま」を中心に賑わう神楽坂
神楽坂の象徴となっているのは古くから親しまれてきた毘沙門天善國寺。近年は外国人観光客が訪れる人気のスポットです。周辺には石畳の路地が縦横に走り、著名な飲食店が多く軒を連ねています。

まず挙げたいのが、2009年よりミシュラン3つ星の『石かわ』。オーナー料理長の石川秀樹氏の正統な日本料理が国内外から高い評価を得ています。石川氏が率いる料理人たちが腕を振るう姉妹店『虎白』も2016年に3つ星、同『蓮』は2つ星を獲得しています。

神楽坂にはオーセンティックなバーが多く、遊び上手な大人が通う場所も豊富です。筆頭は『サンルーカルバー』。午後2時オープンで、日中から行列ができることで知られる名店となっています。ほかにも15時~営業の『歯車』や『アタラクシア』などがあります。

また少し離れた牛込神楽坂駅近くには、フレンチレストラン『ル・マンジュ・トゥー』、イタリアンの『アンティカ オステリア カルネヤ』などがありますが、いずれもこのエリアで長く愛されている名店です。中華料理に目を転じれば、明治22年創業の『龍公亭』や『膳楽房』などがあるほか、多くの百貨店に出店する『五十番』は、神楽坂に本店を構えています。

Photo by iStock.com/7maru
■2000年以降、再開発が相次ぐ飯田橋
飯田町の旗本屋敷跡地には明治時代、多くの学校が進出し、飯田橋周辺は学生とサラリーマンの街として発展しました。そして現代、2000年以降には再開発による変化がきっかけとなり、さらなる進化を遂げています。駅周辺では2003年にオフィスビル「アイガーデンタワー」「東京レジデンス」を中心とする広大な複合施設「アイガーデンエア」がオープン。その後「飯田橋プラーノ(2009年)」や低層階に商業棟「サクラテラス」がある「飯田橋グラン・ブルーム(2014年)」が続々と建設されています。この再開発ではオフィスとともに多くの住宅が供給され、新たな住民が増えています。

学生やサラリーマンに加え、住民も増えつつある飯田橋エリアですが、まだまだ飲食店が集結する繁華街が少ないという実情があります。デートや宴会などの特別な機会には神楽坂まで足を延ばせば事足りるものの、ランチや平日夜の飲食で地元民・学生・ワーカーたちが利用できる店の選択肢はあまり多くありません。

二つの街が棲み分けしつつ共存するエリア

近年整備された神楽坂の表通り沿いには、気軽に利用できるカフェや定食店が並んでいます。雑貨店や土産物店も多く、一般の人が楽しめる雰囲気です。路地に入れば、こだわりの味を追求する和・洋・中の職人たちの店が点在し、好奇心旺盛な東京のグルメたちが集まります。

対して飯田橋は再開発が進んだとはいえ、今も庶民的な飲食店が人気です。在住・在勤の人たちはシーンに応じて両エリアを使い分けしていて、飯田橋と神楽坂はそれぞれの特徴を出しながら共存共栄しているといえるでしょう。

飯田橋・神楽坂エリアに出店するなら?

都心なので両エリアとも、店舗の賃料は坪2万円~3万円程度と高めの相場ですが、古い建物などで1万円台という店舗も見つかります。

飯田橋は飲食店物件自体が少ないですが、条件に合う店舗が見つかれば、集客には困らないでしょう。学生やサラリーマンの需要に応えるリーズナブルな店が歓迎されやすいといえます。

一方神楽坂では、通り沿いには気軽なカフェやレストラン、路地裏には先駆的な料理で攻める個人経営店があります。チャレンジングな業態での出店は普通の場所ではなかなか受け入れられないかもしれませんが、神楽坂なら可能性がありそうです。縁もゆかりもなかった神楽坂に出店し大きな成功を収めた『石かわ』料理長・石川氏のように、高い志を持ち、この地を挑戦の舞台として選んでみてはいかがでしょうか。

■神楽坂エリアの立地情報
神楽坂駅の店舗賃料相場情報(直近1年間)・・・平均坪単価19,395円
神楽坂駅の平均賃料相場年別推移(2015~2018年)…上昇傾向
神楽坂駅の店舗面積相場情報(直近1年間)…21.09坪
業態の割合…居酒屋・ダイニングバーが最も多く、次いで洋食、和食と続きます。

■飯田橋エリアの立地情報
飯田橋駅の店舗賃料相場情報(直近1年間)・・・平均坪単価23,380円
飯田橋駅の平均賃料相場年別推移(2015~2018年)…横ばい傾向
飯田橋駅の店舗面積相場情報(直近1年間)…19.41坪
業態の割合…居酒屋・ダイニングバーが最も多く、次いで和食、洋食と続きます。

神楽坂駅の店舗物件一覧
飯田橋駅の店舗物件一覧

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