飲食店ドットコムのサービス

『リンガーハット』が野菜高騰で値上げ、7月の「猛暑」影響か? 8月も続く暑さ、飲食店に勝機は?

LINEで送る
Pocket
follow us in feedly

Photo by iStock.com/recep-bg

猛暑で野菜高騰

それにしても今年の夏は暑い。7月23日には埼玉県熊谷市で観測史上最高気温となる41.1℃を記録。日本各地で35℃以上を超える猛暑日が続いており、気象庁も「30年に1度の異常気象が起きている」と発表。この暑さは8月も続くと見込まれている。

記録的な暑さにまいっているのは人間だけではない。飲食店にとって大切な商売道具である農作物も大きな被害を受けている。外で栽培している野菜が枯れてしまい、トマトやキュウリといった夏の定番野菜が高騰。特にキャベツは例年の2倍ほどに値上がっており、飲食店にも影響が出始めている。

そんな中、8月3日に長崎ちゃんぽん専門店『リンガーハット』が価格改定を実施すると発表。主力21商品のうち、13品の価格を引き上げるというのだ。これにより人気メニューの「長崎ちゃんぽん」は、東日本エリアで626円だったものが637円に。発表では値上げの原因を「昨今の天候不順により、国産野菜の安定した確保が厳しい状況」としているが、これには7月の猛暑と少雨も影響していると考えられる。このまま野菜の高騰が続けば、値上げに踏み切る飲食企業はまだまだ増えていきそうだ。

『kawara CAFE&DINING 大宮店』の凍結フルーツ入りスパークリングワイン。1時間1,500円(税抜)で飲み放題になる

いっそのこと猛暑を追い風に

猛暑が飲食店にもたらす影響は悪いものばかりではない。第一生命経済研究所によると、7~9月の平均気温が1℃上昇するだけで、家計消費支出が3,200億円も押し上げられるという。つまり、「暑さ」を理由とした消費が増えるのだ。飲食店はこうした需要を上手に取り込み、売上向上を目指したいところだ。

『kawara CAFE&DINING 大宮店』では、凍結フルーツを用いたスパークリングワインを“売り”に飲み放題プランを用意。「夏らしいドリンクでのどを潤したい」という消費者のニーズに応えつつ、インスタ映えが期待できそうなメニューを推すことで、SNSでの反響も獲得できるよう工夫をしている。

また、居酒屋『さくら水産』ではレモンサワーなどのドリンク類を1杯99円で提供するキャンペーンを実施。喉が渇き、ついつい飲み過ぎてしまう夏でもお得に酒が楽しめるとあって、ビジネスマンなどから人気のようだ。

このようにアイデア次第で、猛暑を追い風としたキャンペーンを実施することができる。SNSなどの即効性のある集客ツールを用いれば、今からでも十分に告知・集客は可能だろう。スタッフの健康にも気を配りつつ、猛暑に負けない店づくりに取り組んでほしい。

この記事は役に立ちましたか?
はい いいえ
Pocket
follow us in feedly
飲食店ドットコム通信のメール購読はこちらから(会員登録/無料)
飲食店ドットコム ジャーナルの新着記事をお知らせします(毎週3回配信)
『飲食店ドットコム ジャーナル』編集部

ライター: 『飲食店ドットコム ジャーナル』編集部

『飲食店ドットコム ジャーナル』は飲食店ドットコムが運営する“食”に関するWEBマガジンです。飲食業界の最新ニュースをはじめ、食にまつわる役立つ情報や、実際に働く方々の声を読者に届けていきます。