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「ミシュランガイド京都・大阪+鳥取2019」発表。鳥取の2店が二ツ星を獲得!

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10月12日、日本ミシュランタイヤが「ミシュランガイド京都・大阪+鳥取2019」を発表した。「+鳥取」という特徴的な表記からもわかるように、はじめて鳥取県が掲載対象地域になった。

日本ミシュランタイヤのホームページによると、鳥取県が「大地から湧き出る天然水や温泉水に恵まれ、良質な水に育まれた果物や野菜のほか、畜産物や日本海から上がる海産物など、食材が豊富な地域」であるため、掲載が決定したという。鳥取県は、ミシュランガイドの国内19エリア目、中国地方では広島に次ぐ2エリア目となった。

京都の老舗3軒が10年連続の三ツ星に輝く

「京都・大阪版」は発行から今年で10年目の節目を迎えた。三ツ星には京都から7軒、大阪から4軒の計11軒を選出。なかでも特筆すべきは、京都の日本料理店『菊乃井 本店』『吉兆 嵐山本店』『瓢亭』の3軒が10年連続の三ツ星を獲得したことだ。また、京都で三ツ星を獲得した7軒はすべて日本料理店だった。京の食文化の底力を見せた。

大阪では、フランス料理を提供する『前芝料理店』が昨年のビブグルマンから一ツ星へ評価を上げた。オープンして1年経たずにビブグルマンに選ばれ、多方面から注目されていたが、今回の再評価でその実力が確固たるものであることが証明された。そして、ビブグルマンには、穴子料理、押し寿司専門店、カレー店、うどん店、おでん店、さらに朝食を専門に提供する店など、バラエティに富んだ16の料理カテゴリーが掲載されている。食の都と呼ぶにふさわしい結果になった。

Photo by iStock.com/DDurrich

カニ料理店で初めて星を獲得

初掲載の鳥取県も負けていない。三ツ星こそ逃したものの、カニ料理『かに吉』と日本料理『みつき』の2軒が二ツ星に選ばれた。星を獲得したカニ料理店はこれまでもあったが、二ツ星の評価は『かに吉』が国内で初だ。そして、一ツ星には4軒、ビブグルマンには10軒が選ばれた。

さらに鳥取では、“ミシュランの基準を満たした料理”として「ミシュランプレート」というカテゴリーも設けられ、60軒の飲食店・レストランを掲載。鳥取の新たな魅力に出合えそうだ。

より実用的なミシュランガイドへ

最後に注目しておきたいのは、評価の定義が2点変更されたことだ。

一つ目は、一ツ星の定義が「そのカテゴリーで特においしい料理」から、「近くに訪れたら行く価値のある優れた料理」に変更されたこと。ミシュランガイドの始まりが、ミシュランタイヤによるドライブ旅行促進のために創設されたガイドブックであるため、「近くに訪れたら行く価値のある」という特有の表現がされているようだ。

二つ目はビブグルマンの定義が「3,500円以下で楽しめる良店」から「5,000円以下で楽しめる良店」に変更されたこと。上限が1,500円上がったが、これは時代に即した設定価格になったということだろう。

11月末には「ミシュランガイド東京2019」の発売も決まっている。こちらも楽しみだ。

■三ツ星を獲得した12店
『飯田』(日本料理/京都)
『一子相伝 なかむら』(日本料理/京都)
『菊乃井 本店』(日本料理/京都)
『吉兆 嵐山本店』(日本料理/京都)
『吉泉』(日本料理/京都)
『瓢亭』(日本料理/京都)
『未在』(日本料理/京都)
『柏屋』(日本料理/大阪)
『弧柳』(日本料理/大阪)
『太庵』(日本料理/大阪)
『HAJIME』(イノベーティブ/大阪)

■各エリアの掲載店舗数
京都:259軒(飲食店・レストラン200軒、宿泊施設59軒)
大阪:225軒(飲食店・レストラン209軒、宿泊施設16軒)
鳥取:98軒(飲食店・レストラン76軒、宿泊施設22軒)

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岩﨑美帆

ライター: 岩﨑美帆

1982年生まれ。NPO活動に没頭した 大学時代、塾講師、広告営業を経て、フリーライターに。食・健康・医療など生と死を結ぶ一本線上にある分野に強い関心がある。紙媒体、Web媒体、書籍原稿などの執筆の他、さまざまな媒体の企画・構成の実績がある。好きな言葉は「Chase the Chance!」