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竹田クニ氏が読み解く2019年の外食トレンド。飲食業界の潮流からグルメキーワードまでを解説

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ホットペッパーグルメ外食総研・エヴァンジェリストの竹田クニ氏

『HOT PEPPER』2018年12月号で「流行グルメ2018」が発表され、1位にチーズタッカルビ、2位に透明ドリンク、3位にチョコミントスイーツが選ばれた。こうしたグルメトレンドはどのような背景のもと生まれたのか? ホットペッパーグルメ外食総研・エヴァンジェリスト(伝道師)の竹田クニ氏に、今年注目されたグルメキーワードや外食業界全体を振り返っていただくとともに、2019年以降の予想される大きな潮流について解説していただいた。

2018年のグルメキーワードは「健康志向の反動」「進化系」「ストーリージェニック」

「流行グルメ2018」のランキングは下の図のような結果となりましたが、そこから読み取れるキーワードは「健康志向の反動」「進化系」「ストーリージェニック」の3つです。こうしたランキングで重要なことは、それが一過性のものなのか、骨太の背景が存在する継続性・拡大性のあるものなのかを見極めることだと考えます。今年の3つのキーワードを踏まえ、今後継続・拡大していきそうな傾向を改めて考えてみたいと思います。(※ストーリージェニック=モノ自体の見栄えの良し悪しではなく、その画像の背後に感じられるストーリー性に価値を見出す考え方を指す。実用日本語表現辞典より)

『HOT PEPPER』で発表された「流行グルメ2018」ランキング

2018年の竹田氏の注目点「本物志向」「進化系」「反動」とは?

私が2018年のランキング・キーワードを参考に、改めて流行グルメの背景にあるトレンドについて考えてみると、以下3つの消費者の嗜好・志向が表れているように思います。

(1)本物志向
妥協のない素材、調理方法のこだわり
健康志向、栄養学、予防医学的な価値を持つもの

(2)進化系
従来からあるものに、新たな素材や調理法、見せ方を加えたもの

(3)反動
(1)の健康志向、栄養学的、予防医学的な価値の裏返しで「思いっきり食べたい」「刺激を得たい」という欲求の表れ、また(2)の要素を含むエンターテインメント性のあるもの

(1)の「本物志向」は、パン屋さんの例が分かりやすいと思います。高級ベーカリーに行列ができたり、一斤800円、1,000円もする食パンがたくさん売れたりしているのはご存知の通りです。妥協のない素材を使用することや調理方法へのこだわり等が注目を集めており、栄養学的にも正しい、確かな品質が受け入れられている傾向を感じます。

(2)の「進化系」はここしばらく継続しているトレンドです。例えば飲料の透明化である「透明ドリンク」、炭酸飲料のストロング化である「強炭酸ドリンク」などは、従来からある商品に「透明」や「強炭酸」などの新たな要素を加えています。進化系は、流行に派生して出てくるものも多いですが、出てくるのはブームの終盤。それがハイボールのように、骨太なブームであればマーケットに残りますが、進化系の商品は比較的短期間でサイクルしていくことも多いと思います。

(3)の「健康志向の反動」の例としては、背徳感を感じながら食べる「鍋」などが典型的。例えば、牡蠣、白子、あん肝などプリン体を多く含む食材がふんだんに使われた「痛風鍋」などが人気を集めています。普段は高カロリーのものや、食べ過ぎると健康を害する恐れのある栄養素を避けるように気遣っていても、「美味しいものを思う存分に食べたい!」「羽目を外して思いっきり楽しみたい!」という気持ちは誰にでも起きます。こうした美味しいものを食べること自体をエンターテイメント的・レジャー的に楽しむ、そんな傾向が注目されています。また「強炭酸」や「痺れ系」と言われる花椒を効かせた料理も人気を集めていますが、これらも「エンターテイメント的な食」と言うことができるでしょう。

3つのキーワードに共通する「極(きわめる)」という要素

上述3つのキーワードに共通して「極(きわめる)」という要素があると思います。「何かがいっぱい入っている」「度数が高い」「体に悪そうだけど美味しい」「本場のもの」……。そういう、何かを極めるほどに高めたものが支持されている気がします。極めた部分に他の商品にはない価値が存在するため、多少価格が高くても消費者が選択する、ということにつながっているのではないでしょうか。

Photo by iStock.com/DDurrich

2019年のトレンドはどうなるか

2018年の傾向を踏まえ2019年をどう読んでいくかというと、基本的には大きな流れは変わらないと思います。2018年からの流れを踏まえ、2019年は次の3つの点に注目しています。

(1)しっかりとした素材感を大切にする傾向が加速する
本物志向の傾向が続くと考えます。高級食パン、ベーカリーのほか、例えば「卵サンド」は分厚い卵を挟んだ素材感と食べ応えのあるものが人気です。2019年もこうした本物志向に応える商品が伸びると予測します。

(2)「ポータグルメ」市場が伸びる
デリバリー、テイクアウトが伸びています。またキッチンカーや人気店が作った弁当なども伸びています。外食ならではの美味しさ(グルメ)を、自宅や職場、あるいは公園やイベント会場などでも楽しむことができる(ポータブル)……、これを我々は「ポータグルメ」と呼んでいます。これまでコンビニやグローサラントなどの成長は「中食の浸食」と言われ、それは外食にとって脅威でありました。「ポータグルメ」市場では、逆に外食が新たな市場を創造しているように見えます。

(3)軽食ニーズが好調
「軽食」とは、ファーストフード、うどん・そば・ラーメン専業店(立ち食い含む)、牛丼、カレーなど専業店、喫茶店・カフェなどを指しますが、「ホットペッパーグルメ外食総研」の「外食市場調査」では、こうした「軽食」業態が伸びていることがわかっています。昨年、リクルートグループが開催した2018年トレンド予測発表会で「ピット飲食」というキーワードを挙げさせていただきましたが、これは個人に様々な役割がある中で、日々のモードチェンジ(役割を切り替える)をするための短時間の飲食のことを指します。「軽食」業態、なかでも喫茶店・カフェ、ファーストフードで「ピット飲食」の動きが活発です。特にスイーツ系は「ピット飲食」のシーンで多く利用されている印象を持っています。

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