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飲食店の確定申告のやり方。必要書類や経費の計算方法など疑問点を解決!

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画像素材:PIXTA

今年もまた、確定申告の季節がやってきた。昨年開業した人にとっては初の確定申告となるが、初めての場合は経費の仕訳や申告方法、税金のことなど、わからないことも多いはず。そこで今回は、確定申告の基本はもちろん、自分の給与や税金のことなど、個人事業主が気になるポイントをわかりやすく解説しよう。

確定申告に必要な準備と提出期間は?

確定申告をするためにはまず、個人事業主として開業していることが大前提だ。事前に所轄の税務署に「開業・廃業等届出書」と「青色申告承認申請書」を提出しておく必要がある。昨年度に開業した人であれば、今年の1月中に確定申告書類が郵送で届いているはずだ。

確定申告では、原則として前年1月1日から12月31日までの収支を翌年3月15日までに提出することになっている。2019年の場合は、2月18日(月)〜3月15日(金)が提出期間だ。この期間中に「青色申告決算書」と「確定申告書」を完成させて、税務署に提出するという流れになる。

確定申告は自分でもできる?

多くの方が不安視していることといえば、日々の帳簿や決算書類の作成を自分でできるかどうかという点だろう。しかし、近年は経費計算や仕訳をサポートするアプリなどもたくさん登場しており、これらを活用すれば、自分で帳簿を作成することも難しくなくなってきている。レジの売上やネット銀行のデータと連動するアプリやソフトを使えば、入力作業はさらに削減でき、手間も抑えられるだろう。

これらのデータや書類をもとに確定申告の書類を作成することになるが、郵送されてくる提出用の確定申告書類はすべて手書きの仕様であり、計算や修正がとにかく大変。そこでおすすめなのが、国税庁の確定申告書等作成コーナーだ。経費の合計や控除額、最終的な納税額まで計算してくれるので、プリントアウトしたものを郵送するだけで済む。しかもデータを翌年に持ち越せるので、二年目以降の申告作業がずいぶんと楽になるはずだ。

このように日々の帳簿づけをアプリやパソコンで効率的に行い、提出前には確定申告書等作成コーナーを使えば、初めてでも自分で申告作業を行うことは十分可能といえるだろう。

画像素材:PIXTA

生活費や自宅家賃は経費になる?

レジのデータや売上票を残しておくのはもちろんだが、経費の領収書も分類して保管しておく必要がある。飲食店経営における主な経費は、「売上原価(仕入金額)」「地代家賃」「給料賃金」「水道光熱費」「広告宣伝費」など。種類ごとにファイルを用意して、そこに領収書を保管しておくのがいいだろう。

また、個人事業主の場合は「生活費」も経費になると思っている方も多いが、そうではない。事業とプライベートは明確に区別する必要があるのだ。プライベートでの交通費や携帯料金、食事代などは経費に入れることはできないので注意しよう。ただし、自宅の一部を事務所にしている場合などは、家賃の一部が経費として認められる場合もあるので、申告前に税務署に相談に行っておこう。

自分の給料はどうやって決まる?

個人事業主の給料は、会社員のように固定で決まっているわけではない。青色申告決算書において、売上から経費を差し引いた金額が「事業所得」となる。つまり、確定申告の時に初めて収入が確定するというわけだ。

そして、事業所得から基礎控除(38万円)のほか、社会保険料控除、扶養控除など該当するものが所得から差し引かれ、残った金額に対して税金がかかるという流れになっている。確定申告書等作成コーナーで申告書を作成すれば、その場で所得税額も確認することができる。

赤字の場合はどうなる?

開業初年度は、売上が思うように伸びなかったり、減価償却などの経費によって赤字決算になることもあるかもしれない。赤字の場合には事業所得がマイナスとなり、確定申告では個人の収入はゼロになることも。ただし、赤字額は最大3年間繰り越すことができるため、次年度で利益が出た際には節税できることになる。

また、赤字の場合でも手元に現金が残っていればいいが、もし資金が底をついてしまったら事業は継続できなくなってしまう。個人事業であれば全て自己責任となり、取引先には責任を持って自分で支払いを行わなくてはならない。場合によっては、生活費を切り崩して事業資金に回すということもあり得る点が個人事業主最大のリスクといえるだろう。

画像素材:PIXTA

税理士に頼む場合は? 申告しないとどうなる?

確定申告は自分でできればそれに越したことはないが、そのぶん本業がおろそかになる可能性も。そういう意味では、税理士に依頼するのも一つの方法だろう。気になるのは金額だが、個人事業主であれば月額報酬1~2万円程度が相場のようだ。記帳は自分で行って申告だけ税理士に依頼するプラン、記帳から申告まで全て「丸投げ」できるプランもある。

ちなみに申告期限に遅れると「無申告加算税」、納税額を少なく申告すると「過少申告加算税」などの対象となることもある。飲食店経営を行うのであれば、確定申告は事業主としての義務だ。申告の直前になって慌てることのないよう、計画的に準備を進めておく必要がある。

納付する税金の種類は?

確定申告を済ませると、様々な税金の納付額が決定される。所得税、住民税、保険料などだ。売上高が年間1,000万円以上であれば、消費税も課税される。会社員と違って税金はいわゆる「天引き」ではなく、後からの納付となる点には注意しておきたい。

納税が遅れると、「延滞税」の対象となることもある。対策としては、年収をあらかじめ設定しておき、納税分の金額をあらかじめ貯蓄しておくことだ。住民税や保険料のシミュレーターサイトなどもあるので活用してみよう。

個人事業主の場合は自己管理が大変なため、申告が遅れたり、間違いが出てしまったりということもあるかもしれない。特に初めての申告の場合は、早めの準備をしておきたいところだ。記帳作業を楽にするために、支払いはクレジットカードやICカード決済にする、記帳のいらないネット銀行を利用するなど、効率化を図る方法はたくさんある。もちろん、手書きや表計算ソフトなどを利用してもいいが、直前で慌てないように自分に合った方法で進めてもらいたい。

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大槻洋次郎

About 大槻洋次郎

父親が喫茶店を営む家庭に生まれ、31才の時にカフェで独立開業。個人経営のこだわりカフェの先駆者的存在となった。現在は大手カフェスクールや展示会での講師活動、飲食店の開業支援などを行なっている。現場目線の初心者でもわかりやすいノウハウに定評がある。メディア出演も多数。得意料理はパスタ。