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『ルノアール』が紙巻きたばこを禁止に。サラリーマン達の反応は?

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写真は『ルノアール』恵比寿第1店

『喫茶室ルノアール』『ミヤマ珈琲』などの喫茶店をチェーン展開する銀座ルノアールが、2020年4月から約120のグループ全店舗で、「紙巻きたばこを禁止する」と発表した。同月までに全面禁煙または完全分煙を計画しており、完全分煙の店舗には、飲食可能な「加熱式たばこ専用の喫煙室」を設けるとしている。

ついに『ルノアール』が禁煙に

愛煙家に長年愛されてきた『喫茶室ルノアール』が、ついに禁煙になる。グループの全店舗を全面禁煙または完全分煙にする計画で、禁煙に踏み切ったのは、従業員の健康への配慮と、2020年4月に施行される「改正健康増進法」に対応するためだという。

喫煙室で利用可能なのは「加熱式たばこ」のみで、完全分煙店舗には、飲食可能な加熱式たばこ専用の喫煙室を設ける。利用禁止となった紙巻きたばこ専用の喫煙ブースの設置は現在のところ予定していない。

サラリーマン達の反応は?

同店はサラリーマンの憩いの場として親しまれており、休憩時間にタバコを吸いながらコーヒーを味わったり、ビジネスの商談の場として利用されることも多かった。

今回の知らせを受けて、ネット上にはサラリーマン達の悲痛な声が……。

「ルノアールまで禁煙ですか…」
「愛煙家の味方、ルノアールまでも…」
「ルノアールにもとうとう全面禁煙の波が押し寄せた…驚きを隠せません!」
「禁煙になったルノアールはルノアールじゃない」
「ルノアールだけは禁煙の流れに乗らないと思ってた」
「あのフカフカのソファでタバコをモクモクするのがルノアールなのに」

写真はイメージ。画像素材:PIXTA

分煙と内装の工夫で女性客が増加

『ルノアール』は男性客ばかりだというイメージを持っている人が多いかもしれない。しかし、ここ数年は女性客が増加している。

今回の禁煙化が大きく注目を集めているが、じつは2013年から完全分煙化を進めていた。喫煙席と禁煙席の間を天井から床からまで完全に仕切り、排気設備でたばこの煙が禁煙席へ流れ出さないように工夫。

また、2016年からは、「大正ロマン」をコンセプトにした落ち着きのある雰囲気だった内装を、新店舗と一部改装店舗では、和と洋を融合させた「昭和モダン」なデザインにした。同時に、席同士の間隔を広げることで、よりくつろげる空間となった。

これらの施策で、新規の客や女性客の取り込みに成功。かつては1割以内だった女性客比率が、現在では3割弱を占めるようになった。

写真はイメージ。画像素材:PIXTA

ほかのコーヒーチェーンの対応は?

大手チェーン店を筆頭に、多くの喫茶店やカフェで禁煙・分煙対策が進められている。

■カフェ・ベローチェ
「カフェ・ベローチェ」などを展開しているシャノアールでは、複数のフロアがある店舗では、禁煙フロアと喫煙フロアを定めることで、完全分煙を実施。店舗が集中する地域では、完全禁煙店舗の設置も進めている。また、既存店舗は改装時に分煙設備を整える予定とのこと。

■ドトール
店舗を完全禁煙、紙巻きたばこと電子たばこが吸える店、電子たばこのみ吸える店の3タイプに分ける。紙巻きたばこが吸える店には、喫煙専用ブース、電子たばこのみ吸える店には、従来のように飲食可能な喫煙席を設ける。

今回の禁煙化がここまで大きな話題を呼んでいるのは、『ルノアール』が喫煙者から圧倒的な支持がある店だからだ。意外ともいえる店が禁煙に踏み切ったことで、今後ますます「禁煙ムード」が高まりそうだ。

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上條真由美

ライター: 上條真由美

長野県安曇野市出身。ファッション誌・テレビ情報誌の編集者、求人ライターを経て独立。インタビューしたり執筆したり、平日の昼間にゴロゴロしたりしている。肉食・ビール党・猫背。カフェと落語が好き。