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居酒屋激戦区、北千住で大繁盛。『酒呑倶楽部 アタル』のヒットの裏側

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株式会社トーヤーマン代表取締役の當山鯉一氏

駅周辺を中心に再開発が進んで新しい風景が誕生する一方、商店街や銭湯といった昔ながらの下町情緒も残る街、北千住。駅から続く飲み屋横丁には、手頃で美味しい居酒屋が何軒も軒を連ねている。

居酒屋の激戦区ともいえるこの北千住に、昨年オープンしたのが『酒呑倶楽部 アタル』。常に多くの客で賑わう人気店として話題を集めている。今回は、同店を運営する株式会社トーヤーマン代表取締役の當山鯉一氏に、1周年を迎えた店の現況を中心に激戦区で繁盛するための「店づくり」について話を伺った。

創業店とは異なる独自性を打ち出した2店舗目の店づくり

『酒呑倶楽部 アタル』は、2015年10月に入谷にオープンした人気居酒屋『暮ラシノ呑処 オオイリヤ』の姉妹店だ。同店は、當山氏の創業店として、人通りのない住宅街の中にあるにもかかわらず、連日、多くの客が足を運ぶ。しかし、2号店は店を引き継ぐ人材集めを考慮して、もう少し大きな街でやろうと考え、北千住を選んだ。

また、沖縄の食材を中心にボリュームたっぷりの料理を提供する『暮ラシノ呑処 オオイリヤ』とは少し趣向を変えて、『酒呑倶楽部 アタル』では日本酒とサワー、小皿料理を気軽に楽しめるようにメニューを調整。さらに料理だけではなく、内装デザインについても創業店との差異を意識的に打ち出した。

「『暮ラシノ呑処 オオイリヤ』は、アットホームな感じを出すために木の温もりをイメージしました。一方の『酒呑倶楽部 アタル』ではコンクリート壁で明るい色調の木を使い、スタイリッシュさを出しています。周辺には赤提灯系のお店が多いので、いい意味で浮くぐらいのお店を作りたいと思ったのです。少し高級店になると、北千住でもスタイリッシュなお店がいくつかあります。そういったところよりはもう少し気軽に入れるので、高級でスタイリッシュなお店と赤提灯系の中間くらいの立ち位置にあるお店だと思います」

『酒呑倶楽部 アタル』の客層は、20代、30代の一人客やカップルが多い。また、開店当初は2軒目として利用するサラリーマンが多かったが、1周年を迎えた最近では1軒目として利用する客も徐々に増えてきている。

明るくスタイリッシュで女性や一人客でも入りやすい雰囲気の店内

自分がいいと思ったものを取り入れる、創意工夫に満ちた店

飲食店の激戦区にありながら、『酒呑倶楽部 アタル』はオープン約1年で平均月商450万円をたたき出す繁盛ぶりを見せている。メニュー開発やサービスといった具体的な店づくりについては、自身の経験はもちろん、大好きな食べ歩きを通じた食体験で「いいな」と思ったものを取り入れることが多い。

ちなみに、店のキラーコンテンツであるつくねや煮込みなどをメニューに取り入れたのは、前職の恵比寿『おじんじょ』の先輩、高丸聖次氏からのアドバイスだ。

「煮込みとポテトサラダが美味しいお店は絶対お客が入るという持論をお持ちの高丸さんに、おすすめの料理が3品くらいあるといいというアドバイスをいただきました。『暮ラシノ呑処 オオイリヤ』では、沖縄と鎌倉の野菜を使ったグリルとサラダをはじめ、鶏皮の煮込みや沖縄奥部で獲れた若鶏を使った胸肉のせいろ蒸し、そして同じく沖縄奥部の若鶏を使った骨付きモモ肉の一本焼きなどを出しています。『酒呑倶楽部 アタル』のポテトサラダは『暮ラシノ呑処 オオイリヤ』と変わりません。ただ煮込みは、少し変化をつけるために豚足を使い、それにプラスして豚足煮込み豆腐も作りました。豚足煮込み豆腐は、祐天寺のもつ焼き大衆酒場『ばん』のメニューを参考にしています。豆板醤やトウガラシを効かせたトンビ豆腐というのがあって、それをイメージして作ったものです」

自身の名前の一部を使った店名『酒呑倶楽部 アタル』は、台湾でよく見る文字のキャッチーさと常連のアイデアから生まれた

それから何といっても最大の売りは、蒸籠で蒸したつくね料理。季節ごとに内容を変えながら作る5種類のつくねを楽しめるメニュー「つくねの蒸籠蒸し」(880円)は、店の一番人気の逸品だ。

「つくねで使う鶏肉は朝締めの美桜鶏を使っていて、産地は山梨や長野、静岡など仕入れ先にお任せしています。一口で食べられるサイズなので、値段が高いと思うお客さんも多いかもしれませんが、正直つくねの原価が一番高いです」

古典的な渋い酒場が好きな人はもちろん、女性でも楽しめる“バランスの良いメニュー作り”への心掛けはドリンクでも変わらない。

「日本酒はグラスが580円、一合の燗酒は850円で提供中です。1、2種類はプレミア感のあるお酒を置くようにしています。また日本酒が好きな方が楽しめるだけでなく、エチケットがかわいく見た目でも楽しめる銘柄なども置いて、バランスに気を付けながら幅広く商品を取り揃えています」

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河田早織

About 河田早織

フリーライター・記者。人、物、コトと社会をつなぐ媒体として、インタビュー・取材レポート等の記事を執筆。主な執筆媒体は、日本の食、教育、医療、不動産など。