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飲食店スタッフの8割が外国人と働くことに前向き。メリットは「異文化の知識向上」

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写真はイメージ。画像素材:PIXTA

今年4月に施行された改正入管法により、外国人労働者の受け入れが拡大されつつある。そこで、「求人@飲食店.COM」が登録ユーザーに対し、「外国人スタッフとの勤務」についてアンケートを実施。飲食業界においての外国人雇用の実態を従業員の目線から調査した。

■調査概要
調査対象:求人@飲食店.COMの登録ユーザー
有効回答数:374名
調査期間:2019年5月21日~5月27日
調査方法:インターネット調査
※詳しい調査結果はこちら

外国人スタッフと働いたことがある人は87%

はじめに、外国人スタッフと働いたことがあるかを聞いたところ、87%が「ある」と回答した。店の業態については、最も多かったのが「バー」で24%。次いで「居酒屋・ダイニングバー」が20%、「和食」が20%。飲食業界ではすでに幅広い業態で外国人雇用が浸透しているようだ。

外国人スタッフと働いた経験がある人は87%

メリットは「異文化の知識向上」「外国語を学ぶきっかけ」

続いて、外国人スタッフと働いたことがある人に対して、働いてよかったと思うかを聞いた。「よかったと思う」が78%で、8割近くの日本人が外国人スタッフとの勤務に好印象を抱いていることがわかった。

約8割の人が「外国人スタッフと働いてよかった」と感じている

また、外国人スタッフと働くメリットについては、最も多かったのが「異文化の知識向上」で50%。次いで「外国語を学ぶきっかけ」が37%、「日本人にはない新たなアイデア」が28%と続いた。

「インバウンド対応」は22%と少ない結果に

飲食業界では日本人スタッフの多くが外国人スタッフの雇用を歓迎しており、異文化の知識向上や外国語の習得など、個人の自己成長につながるというメリットを感じている人が多い。店としても、外国人スタッフの雇用はインバウンドへの対応など、多くのメリットがありそうだ。

外国人スタッフとの勤務で困った経験がある人は7割

一方で、外国人スタッフとの勤務で困ったことがあるかを聞いたところ、73%が「困ったことがある」と答えた。上の質問で78%が外国人スタッフとの勤務にメリットを感じていると回答したが、同じくらい難しさも実感しているようだ。

約7割の人が外国人スタッフとの勤務で困ったことがあると回答

困ったことの具体的な内容については、「日本語でのコミュニケーション」が44%、「勤務態度やモチベーション」が42%、「文化の違い」が37%。

やはり日本語のコミュニケーションで困ることが多いようだ

最も壁となっているのが日本語でのコミュニケーションだが、今年4月にスタートした新たな在留資格である「特定技能ビザ」を取得するためには、日本語能力試験のN4(基本的な日本語を理解することができるレベル)以上に合格する必要がある。これにより、少しずつコミュニケーションに関する問題は和らいでいくことが予想される。

特定技能ビザ試験の第1回は東京と大阪の2会場で実施され、460名が受験。347名が合格した。直近では第4回が11月、第5回が2月に行われ、合わせると6,500人規模となる。

8割が外国人スタッフと働くことに前向き

最後に、今後も外国人スタッフと働きたいかを聞いた。「働きたい」(39%)、「国籍は気にしない」(41%)と、80%の人が外国人スタッフと働くことに前向きであることがわかった。

8割が外国人スタッフと働くことに前向き

一方で、「働きたくない」と思っている人も20%いる。スタッフ全員が外国人スタッフを気持ちよく受け入れるための仕組みをつくり、同時に日本人スタッフから不満が出ないように、外国人スタッフの勤務態度や仕事へのモチベーションを維持・向上させるための教育や研修などを行うことが必要になってきそうだ。

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上條真由美

ライター: 上條真由美

長野県安曇野市出身。ファッション誌・テレビ情報誌の編集者、求人ライターを経て独立。インタビューしたり執筆したり、平日の昼間にゴロゴロしたりしている。肉食・ビール党・猫背。カフェと落語が好き。