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飲食店の利用のうち77.3%が「リピート利用」。料理、コスパ、居心地を重視

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画像素材:PIXTA

リクルートライフスタイルの外食市場に関する調査・研究機関「ホットペッパーグルメ外食総研」が、1か月に1回以上外食(食事または飲酒)をする人を対象に、飲食店のリピート利用についての調査を実施した。今回はその結果について詳しくご紹介する。

調査対象:首都圏(東京都・千葉県・埼玉県・神奈川県)在住の20~64歳男女
調査時期:2019年2月22日~2月26日
詳しい調査結果はこちら(PDF資料)

男性は外食回数が多く、リピート利用率も高い

まずは、1週間の外食回数と飲食店の「リピート率」について。外食回数は1人あたりの平均が3.60回。男性が4.08回、女性が3.10回と、男性の方が多い傾向にあった。このうちリピート利用は全体で77.3%。男性が79.2%、女性が74.6%で、男女ともに8割近くが一度利用したことのある店を再度訪れている。

1週間の外食回数と飲食店の「リピート率」

男性は女性と比べて平均外食回数が多い上に、リピート利用も多い。また、年代が高くなるほどリピート利用率が高い傾向が見られ、40代以上では80%以上がリピート利用していることがわかった。一方、女性は外食回数は少ないが「初回利用」の割合が高く、20代~50代のすべての年代で20%以上という結果に。最も多かったのは20代女性で31.0%だった。

女性が飲食店をリピートする理由は「清潔感」と「居心地の良さ」

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次に、リピート利用する飲食店を選ぶ際に重視する点について。「料理がおいしい」が圧倒的に多く69.6%。次いで「コストパフォーマンスがよい」が48.6%、「席がゆったりしている」が40.4%、「アクセスがよい」が40.2%と続いた。おいしさについては、年代が上がるにつれて重視する傾向も高くなっているのが興味深い。年齢を重ねるごとに本物思考になっていくのだろうか。

「リピート利用」する店における重視点

また、全体的に男性よりも女性のスコアが高く、「席がゆったりしている」と「掃除や整理整頓が行き届いているなど、清潔感がある」では20ポイント前後の差が出た。女性がリピートする理由は、清潔感と居心地の良さがポイントのようだ。

こだわりのある業態、立ち寄りやすい店が選ばれる傾向

調査では、「リピート利用」と「目的型来店」の割合を業態ごとに分析。目的型来店とは、その飲食店の料理や雰囲気、価格などが気に入っていて、どうしてもそのお店に行きたい場合に利用することを指す。

1週間の外食回数に占める目的型来店率は46.1%。最も回答が多かったのは「アジアン料理店」で70.7%だった。食事を主体とする業態では、ほかに「中華料理店」「ラーメン、そば、うどん、パスタ、ピザなどの専業店」「焼肉、ステーキ、ハンバーグなどの専業店」などが50%を超えており、専門店や提供する料理を絞っている店など、こだわりのある店が選ばれているようだ。

業態別の「リピート利用」率

業態別の「目的型来店」率

「ファストフード」「喫茶店・カフェ」を見てみると、リピート利用率、目的型来店率ともに数字が高い。何度も利用していて、さらに「この店に行きたい」という理由がある人の利用が多い業態であることがわかる。一方、「立ち食いのラーメン、うどん、そば業態」「牛丼、カレーなど一品もの専売業態」「ファミリーレストラン、回転すしなど」は、リピート利用率は高いものの、目的型来店率は低い。特に入店の理由はなく、立ち寄りやすさから利用する人が多いようだ。

リピート客の確保には多くの飲食店が苦労していることだろう。こうした調査結果で消費者が飲食店に何を求めているか、店選びの際にどんなことを重視しているかをきちんと把握し、お店づくりに役立ててほしい。

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上條真由美

ライター: 上條真由美

長野県安曇野市出身。ファッション誌・テレビ情報誌の編集者、求人ライターを経て独立。インタビューしたり執筆したり、平日の昼間にゴロゴロしたりしている。肉食・ビール党・猫背。カフェと落語が好き。