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飲食店の内装デザインにまつわるルール5選。保健所審査のポイントなど基礎知識も解説

画像素材:PIXTA
店舗デザインと言えば、内装やインテリアのことを思い浮かべる方も多いことでしょう。しかし実際には、保健所審査や業態に合わせた厨房や席の配置などを考えることも重要です。今回は、これから飲食店経営を始めたいと考えている方のために、飲食店の内装を作る上での基本ルールを紹介します。

【1】デザインよりも先に業態や提供メニューを決めておく

飲食店の設計をする場合、客席よりも先に厨房を設計する必要があります。厨房の設計には、水まわりや配管などの構造を考える必要があるので、後から変更することができません。一方で、客席には設計する上での制限があまりないので、後から考えることも可能です。

また、厨房の設計をするためには、業態や提供メニューをあらかじめ決めておく必要があります。業態や提供メニューによって、必要な厨房設備は大きく変わってくるからです。例えば、パン屋をするとしても、パンを焼くのか(オーブンが必要)、冷凍パンを使用するのか(大きな冷蔵庫が必要)などで、厨房設備はまるで異なります。

厨房設備が変われば、もちろん厨房の大きさも変わり、当然ですが客席の大きさも変わってしまいます。そのため、店舗デザインを考える前に、まずはどういった業態や提供メニューにするのかしっかりと固めてから、厨房の設計を行うようにしましょう。

【2】飲食店営業許可に詳しいデザイナーに依頼する

飲食店の設計は家などと違い、保健所で「飲食店営業許可」を取らなくてはなりません。設計の初期段階から管轄の保健所に連絡を取り、事前に相談することで、許可がスムーズにもらえるように手配しておくことが必要です。

実際に、飲食店設計の経験がないデザイナーや工務店の場合、店舗が出来上がっても飲食店営業許可が取れなかったケースもあります。その他にも、シンクが2つ必要なこと、それとは別に手洗いが必要なことなど、確認しないと分からないことが多いです。

スムーズに飲食店を出店するためにも、飲食店設計経験が豊富なデザイナーに依頼するようにしましょう。デザイナーや工務店のHPなどで飲食店施工実績が記載されているので、しっかりと確認することが大切です。
画像素材:PIXTA

【3】空調設備の準備は念入りに行う

店舗デザインを考える上で、意外と問題になるのが空調設備です。その中でも、特に換気扇とエアコンには気を付けましょう。煙の出る料理を扱う場合には、換気扇のパワーを大きくすることが必要です。

一般的な換気扇では、客席に臭いが充満してしまうこともあるので、換気扇選びには注意しましょう。また、エアコンについても家庭用では厳しい場合があります。厨房からの熱風が影響して、エアコンが効かないといったことも珍しくありません。

適切な空調選びは、店内を快適な空間にするために必要不可欠です。店舗の大きさや提供メニューを踏まえて、空調の機種選定を行うようにしましょう。また、業務用のエアコンは高額なので、購入せずにリースするのもおすすめです。

【4】客席の広さや客席数の決め方を知っておく

飲食店の客席の広さや数をどれくらいにするか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。客席については、基本的には広い方が良いですが、レストランやバルのような店だと、厨房が広くなる傾向があるので、客席のスペースを確保することが難しいこともあります。

その場合には、キッチンの見えるカウンターでの演出を取り入れることでカウンター席の魅力を引き出したり、立ち飲みスペースを活用することでお客さんを沢山入れられるようにするなどの工夫が必要になります。

一方で、カフェ系の店舗の場合はキッチンが狭くても済む場合が多いので、客席を広く取ることができます。客席を多くすることで単価の低さをカバーすることも必要です。目安として、家賃比率が10%程度になる(家賃の10倍売り上げる)ように目標客単価から客数を試算しましょう。

【5】外装、看板は近隣の配慮を忘れない

店舗デザインを検討する際は、どうしても内装にこだわりがちですが、店舗経営を成功させる上では、内装と同じくらい外装や看板にも注意する必要があります。外装の印象が良ければ、自然と集客に繋がってきます。

看板の取り付け外壁工事をする場合には、大家に確認しなければなりません。もし、ライトが点いたり点滅したりする看板の場合は、近隣からクレームが出ないように気を付けるようにしましょう。

置き看板の場合でも、基本的には路上に置かずに敷地内に収まるようにしなければなりません。看板が倒れたり、人にぶつかったりすると、トラブルの原因になります。出来るだけ安全な構造にして、近隣住民と良い関係を築いていくようにしましょう。

店舗デザインは後から簡単に変えることはできません。設計は、飲食店営業許可を取ることはもちろんですが、提供するメニューや客数、客単価に大きな影響を与えるものです。そのため、しっかりとメニューやコンセプトを事前に練っておき、迷いなくデザイナーに依頼できるように準備しておきましょう。

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