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飲食店の内装に木材をうまく取り入れるには? 素材の種類や特徴、選び方のポイント

画像素材:PIXTA
ナチュラルなイメージや温もりのある雰囲気を演出できる木材は、世代を問わず人気があります。木材ならではの手触りや色味に魅力を感じる人も多く、飲食店の内装に使用されることも少なくありません。そこで今後内装に木材を使いたいという方のために、木材の種類やその特徴、飲食店の内装に取り入れる際の注意点などをご紹介します。

木材の種類や素材の特徴を紹介

木材は、大きく分けると「無垢材」「加工木材」の2種類があります。どちらにもメリット・デメリットがあるため、それぞれの特徴を理解して、使用用途を考えてみましょう。

■美観に優れた「無垢材」
飲食店に限らず、住宅をつくる際にも多く活用されているのが「無垢材」。丸太から切り出したままの木材で、肌触りが良く、天然木ならではのムラのある色味や不揃いな木目など、個性が楽しめます。

また、年を重ねることで木目が馴染み、徐々に深い色味になるなど、変化していくのも魅力です。オークやウォールナット、タモ、スギ、ヒノキなどがあり、それぞれに見た目はもちろん、耐水性や耐久性、加工性などが異なります。

■安価で機能的な「加工木材」
「加工木材」は、カットした板や角材を接着剤で貼り合わせたもの。代表的なものとしては、隠れた部分に使われることが多い合板、家具や構造躯体に使われるLVL(単板積層材)、細かい粉状の木材と接着剤を混ぜ合わせて作るパーティクルボードなどが挙げられます。乾燥や吸湿による割れ・変形の心配が少なく、安価で安定した品質がウリです。

特徴を生かした木材の選び方

内装に木材を取り入れる場合、どうやって選ぶのがよいのでしょうか。床、天井・壁、カウンター・テーブルの3つに分けて、選び方のポイントをまとめました。

■床
住宅では無垢材のフローリングが人気ですが、飲食店の場合は避けるのが無難。無垢材は水分で腐食する可能性が高く、傷つきやすいからです。どうしても無垢材を使いたい場合は、防水加工が施されたものや樹脂コーティングされたものを選ぶようにしましょう。また、オークやブナ、ケヤキなどの強度があり、傷つきにくいといわれる広葉樹林から選ぶのも手です。

■天井・壁
お店のイメージを左右する天井や壁に木材を使用する場合、店を広く見せたいときは明るめ、引き締まった印象にしたいときは暗めのものを取り入れましょう。火を扱う飲食店は、他業種に比べて火災の可能性が多いため、規模によっては内装制限がかかり、天井や壁に使えるのは防火材料となります。

木材の使用をあきらめなければならないのかと不安を抱く方がいるかもしれませんが、最近は国土交通省が認定する優れた防火木材もあるためご安心を。安全性に注意は必要ですが、木材を天井や壁に使用することができます。

■カウンター・テーブル
カウンターやテーブルは、その素材1つで料理を何倍にもおいしそうに演出してくれます。木で作られたカウンターやテーブルは、食事中に触れても手触りがよく、金属や石に比べて冷たさを感じにくいことが特徴。

無垢材であれば年数が経つと色味が変わり、角は摩耗されて丸みを帯びてくるなど、店の歴史とともに変化し、深い味わいを感じることができます。コストを抑えたいのであれば、集成材や木目を持つ木材を加工木材に貼り合わせた突板を取り入れてみてはいかがでしょうか。
画像素材:PIXTA

木材を内装に取り入れるときの注意点

先述した通り、火を扱う飲食店では建築基準法で内装制限が設けられています。1.2m以上の高さがある天井や壁が対象となり、耐火建築物で3階以上・床面積1000㎡以上、準耐火建築物で2階以上・床面積500㎡以上、そのほか床面積200㎡以上の場合も対象。使用できる材料が限られているため、施工業者と事前に確認しておきましょう。

木材を上手く取り入れる飲食店の内装事例

最後に、内装にうまく木材を使っているお店をいくつかご紹介します。まずは、浜松町にあるスペイン料理と日本酒が楽しめるレストラン『BUENA VISTA TOKYO』。店舗は温かみがあり、リラックスできる空間に仕上がっています。ヒノキのカウンターやテーブル、ルーバー、カウンターの側面には焼き印をあしらったスギなど、場所ごとに異なる木材を使うこだわりも見事です。

<参考記事>
最大250万円支給! 東京都港区の「助成金」で飲食店の内装費をもっとお得に

また、古民家の移築・古材市場の先頭を走り、古材を使った店舗・施工は全国1位の実績がある「山翠舎(長野市)」が手掛けた、千葉県木更津市にある居酒屋『ごくりっ』も足を運んでおきたいお店です。洗練された洋の雰囲気に、和のイメージが強い古木がしっくりと馴染んでいます。

<参考記事>
おしゃれでエコで収益も好調。「古木」を使った味わい深い内装の飲食店に注目が集まる!

木材は種類も多く、それぞれ見た目や機能性などの特徴も異なります。どう取り入れるか迷ったら、まずは気になるお店をいくつか訪ねて、自身のお店づくりの参考にしてみてはいかがでしょうか。

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