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地元客に愛され坪月商58万円を達成。西荻窪『サイコロ』が貫く“楽しむ”姿勢

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西荻窪『サイコロ』を運営する株式会社バカワライの代表取締役・小林淳氏

コロナ禍が居酒屋業態の売上に大きな打撃を与えている現在。しかし、地域密着型の店には売上の減少を食い止めているところも少なくない。この状況下では、地元の常連に愛されることが強力なアドバンテージとなっているのだ。

そこで話を聞いたのが、吉祥寺『じゅん粋』、西荻窪『すっぴん』に続き、2020年6月に西荻窪『サイコロ』をオープンした株式会社バカワライの代表取締役・小林淳氏。前職は土建業、飲食歴は15年と、飲食店経営者としては決して長い方ではない。

だが、小林氏が手がける店はいずれも地元客から熱烈な支持を集めており、『サイコロ』はわずか12坪で月商700万円を叩き出す超繁盛店だ。人々を虜にする秘訣は一体どこにあるのだろうか。

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看板代わりのレンジフード。「賽子(サイコロ)」のネオンが妖しく光る

呑兵衛の街・西荻窪の住民に愛される“大人の遊び場”

『サイコロ』が位置するのは、JR西荻窪駅高架下の「西荻マイロード商店街」。重厚感ある扉を開くと、アジア情緒漂う巨大なレンジフードが真っ先に目に飛び込んでくる。

「外にはあえて看板や提灯をつけませんでした。扉を開けた瞬間、別世界に来たような気持ちを味わってほしくて」

コンセプトは「大人の縁日」。大人ならではの遊びをイメージして、妖艶さや危うさを感じさせる「サイコロ」を店名に掲げた。

1階には、厨房をぐるりと囲むカウンター席とテーブル席を用意。2階はロフトになっており、1階を見渡せるカウンター席と屋台風のテーブル席を設ける。客単価は4,000円弱の設定だが、2,000円前後で“ちょい飲み”する人も少なくない。

「週に何日も来る地元の人が多いんです。週5で来る常連さんには、名前入りの専用グラスを作ってますよ。家賃払ってくれてるようなもんだから(笑)」

タイの激辛唐辛子「プリッキーヌ」を添えたホルモン煮込み(390円)。あっさりとした塩味の中に奥深い旨みを感じる

「一体感」を意識し、お客とスタッフの笑い声が絶えない空間に

ターゲット層は地元の30~70代。店づくりにおいては一体感を特に重視し、カウンター席と板場が地続きになった“ゼロカウンター”を採用している。

「どのお客さんとも距離が近くて、会話が盛り上がるんです。ロフト席の様子もカウンターの中から見えるように、天井近くにカーブミラーを設置しています」

スタッフとお客が一体となって楽しく会話し、ひとりで訪れても必ず誰かとのコミュニケーションが生まれる。そんな店だからこそ、開店から半年足らずで根強い常連客を獲得しているのだろう。

「料理を気に入ってくれるのも嬉しいけど、やっぱり『会いに来たよ』と言ってもらえるのが一番嬉しい。お客さんには何より、ここで過ごす時間を楽しんでほしいので」

小林氏は相手の懐に入る接客を得意とするが、あくまで一線は超えず、礼儀を重んじる。年上の人には必ず敬語を使い、スタッフにも言葉遣いや態度に気を付けるよう徹底的に指導している。

「スタッフはみんな一生懸命やってくれています。お客さんに『ちゃんと教育してるね』と言ってもらえることもありますよ」

過去には、接客が苦手で料理の説明がうまくできないスタッフのために、一風変わった作戦を取ったことも。

「仕込みの時間に僕らが『今日の刺し盛りのラインナップいくよ! 右から〇〇のカツオ! このカツオは……』って説明を録音して、スタッフがそれをお客さんの前で再生するんです(笑)。結局よく聞こえなくて横から『それカツオです!』とか補足するんだけど、気持ちは伝わる。お客さんもスタッフも笑顔になって、グッと距離が縮まります」

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小晴

About 小晴

美容系雑誌編集者・ライターを経てフリーライターに。品川区のローカルニュースサイト「品川経済新聞」記者として、多くの飲食店取材に携わる。趣味は食べ歩き・飲み歩きと銭湯。