飲食業界にも重要な「コンプライアンス」とは？ トラブルを避けるための基礎知識

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コンプライアンス＝企業が法律や企業倫理を守ること

コンプライアンスとは日本語で「法令順守」を指し、企業が法律や企業倫理を遵守することをいいます。難しく考える人もいるかもしれませんが、簡単にいえば、ルールをきちんと守り、誰かを傷つけたり周りに批判されたりしない経営を行うことです。

コンプライアンスを意識して経営を行うことは、企業の信用やブランドイメージを守ることにも繋がります。経営者が気にかけるのはもちろんのこと、スタッフにもルールを徹底することが大切です。

飲食店が意識すべきコンプライアンスのポイントは？

では、飲食店は具体的に、どのようなことに気を付けるべきなのでしょうか。ポイントを見ていきましょう。

■労務管理、勤怠管理

飲食店では、スタッフの長時間労働が問題視されることも多々あります。違法な長時間勤務や残業代の未払いは従業員とのトラブルの原因になるため、法律に従って勤怠管理をしっかりと行いましょう。

また、パワハラ、セクハラなどが問題になる場合も考えられるため、労務にまつわるコンプライアンスを徹底することも重要です。従業員の働く環境が整えば、満足度が高まるほか、働くことへのモチベーションアップにもつながることでしょう。

まずは従業員の労働環境を見直し、長時間労働やワンオペなどがあれば解消するように努めましょう。さらに人事評価や昇給制度を設定したり、新人スタッフでもわかりやすいオペレーション・マニュアルの制作を検討するのもおすすめです。

■食品不祥事の防止

飲食店にとって最も避けたいのが、食中毒や食品偽造といった食に関する不祥事。ときには人の生死にかかわる事態にもなるため、スタッフ全員で強くコンプライアンスを意識しておきたいところです。

食の不祥事を防ぐためには、産地の偽造や誤表示がないか、メニューや仕入れ先を定期的に管理したり、国や保健所が定める衛生管理を徹底したりすることが大切。

それでもトラブルが発生した場合は、その対応次第で世間の目も大きく変わります。万が一に備えた対策も検討しておき、もしものときは速やかに対応できるようにしましょう。

■SNSの活用方法

TwitterやInstagramを宣伝ツールとして採用している飲食店は多くあります。コストを抑えながら、効果的に店舗をPRできる点はメリットがありますが、一方で敷居が低いSNSならではの事件も起きています。

例えば「バイトテロ」。著名人の来店情報や厨房でのいたずら動画などをSNSに投稿してしまうことです。一部は損害賠償を求め、訴訟を起こす事態に発展し、大きな話題を呼びました。

こうした事態を起こさないためにも、仕事中の従業員のスマホ管理を徹底する、SNSへの不適切な投稿を行うことが店にどう影響を与えるのか、衛生管理や情報セキュリティを含めたコンプライアンス研修を行うなどの対策を打つ必要があります。

お客様に気持ちよく店舗を利用してもらうことはもちろん、スタッフに気持ちよく働いてもらうためにも、コンプライアンスについて改めて考えてみてはいかがでしょう。