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「ミシュランガイド東京2021」発表。三つ星は12軒、茶禅華・レフェルヴェソンスが昇格

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日本ミシュランタイヤ株式会社代表取締役社長・ポール・ペリニオ氏(左)、執行役員・本城征二氏(右)

12月7日、『ミシュランガイド東京2021』のセレクション発表会が開催された。新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、発表会は専用のWebサイトにてオンライン配信。また、例年会見後に行われていた出版記念パーティーも中止となった。

新型コロナウイルスの影響が続いているが、調査は通年行っているため滞りなく終了し、評価には影響がないとのこと。発表会に出席した日本ミシュランタイヤ代表取締役社長・ポール・ペリニオ氏は「この状況の中、ミシュランガイドの調査を終了し、発行できますことを大変嬉しく思っております」とコメントした。

【注目記事】「ミシュランガイド東京2022」発表。三つ星は12軒、カンテサンスなど3軒は15年連続

2021年も東京が世界一の掲載数をキープ

『ミシュランガイド東京』はアジアで初めてのミシュランガイドとして発行され、今年で14年目を迎える。2021年版の総掲載数は480軒。飲食店・レストランが446軒、宿泊施設は34軒、うち新規掲載店は飲食店が43軒、宿泊施設が7軒だった。東京はこれまでも星つき評価の飲食店が多いことで注目を集め、世界最大の掲載数を誇ってきたが、今年もその記録を保持する形となった。

また、掲載された飲食店のジャンルも変わらず幅広く、料理カテゴリーは38種類にも及んでいる。今回は特に、タジンやクスクスなどの伝統料理を本場同様のレシピで提供する『エンリケマルエコス』が、日本で初めての「モロッコ料理」カテゴリーとして掲載され話題となった。こうした結果についてペリニオ氏は「多様性、モダニズム、豊かな食文化を反映した素晴らしいセレクションとなりました」と語った。

『ミシュランガイド東京2021』を紹介するペリニオ氏

三つ星は12軒。中国料理が国内ミシュランガイド初の三つ星に

早速、三つ星として掲載された全店を紹介しよう。三つ星は「そのために旅行する価値のある卓越した料理」を提供する飲食店に与えられる。

■三つ星評価を受けた12軒
『麻布 かどわき』(日本料理)
『神楽坂 石かわ』(日本料理)
『かんだ』(日本料理)
『カンテサンス』(フランス料理)
『虎白』(日本料理)
『茶禅華』(中国料理)
『ジョエル・ロブション』(フランス料理)
『鮨 よしたけ』(寿司)
『まき村』(日本料理)
『龍吟』(日本料理)
『レフェルヴェソンス』(フランス料理)
『ロオジエ』(フランス料理)

三つ星12軒のうち、10軒は昨年から引き続きの掲載。なかでも『かんだ』『カンテサンス』『ジョエル・ロブション』の3軒は2008年以来14年連続での三つ星掲載となった。

新規掲載店は、二つ星から評価が上がった『レフェルヴェソンス』と『茶禅華』の2軒。茶懐石をイメージしたフランス料理を提供する『レフェルヴェソンス』は、2012年に一つ星で初掲載、2015年に二つ星となり、今回、満を持しての三つ星評価だ。

また、出汁や炭火焼など和の技法を使い、和と漢の文化を見事に融合させた料理を提供する『茶禅華』は、日本のミシュランガイド初となる中国料理での三つ星。中華と和食、双方の魅力を引き出しつつ、世界に発信できる中国料理に挑戦し続けている。

一方で『麻布 幸村』は昨年の三つ星から、二つ星へと評価を落とした。2020年まで11年連続で三つ星評価だった常連店だけに、意外な結果と言えるだろう。

そのほか、「遠回りしてでも訪れる価値のある素晴らしい料理」を評価する二つ星は42軒、うち新規掲載は日本料理の『久丹』、『鮨 かねさか』の2軒で、いずれも一つ星から評価を上げている。

「近くに訪れたら行く価値のある優れた料理」を評価する一つ星は158軒で、うち新規掲載は18 軒だった。また、「価格以上の満足感が得られる料理」が評価されるビブグルマンは234軒、うち新規掲載は35軒だった。

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竹野愛理

ライター: 竹野愛理

食と文学を愛するライター。飲食店取材、食に関するコラム、書評を執筆のほか、食関連のメディアや書籍にて編集者としても従事。趣味は読書と散歩。本を片手に旅行したり食べ歩きをしたりすることが好き。