消費者の約5割がコロナ禍で「一人外食」を経験。ホットペッパーグルメ外食総研が調査
株式会社リクルートの外食市場調査・研究機関である「ホットペッパーグルメ外食総研」が、過去1年(2020年4月~2021年3月)の「一人外食」の実態について調査した結果を発表。今回は、その結果を紹介していく。コロナ禍で大人数での会食を控えるよう呼びかけられているが、「一人外食」の状況はどうなっているのだろうか。
調査期間:2021年4月1日(木)~2021年4月12日(月)
調査対象:首都圏、関西圏、東海圏に住む20~69歳の男女
有効回答数:10,089件
詳しい調査結果はこちら(PDF資料)
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コロナ禍をきっかけに、1.4%の人が初めて「一人外食」を経験
過去1年(2020年4月~2021年3月)で、「一人で外食をした」という人は45.9%。半数近くの人がコロナ禍で一人外食を経験していることが分かった。性年代別で見ると、一人で外食をした割合は「30歳代男性(60.1%)」が最も多く、「60歳代女性(24.7%)」が最も少ない。さらに、一人外食の経験は、男性に比べ女性の方が少ない傾向にあることも明らかとなった。
また、「初めて一人で外食をした」という人は3.7%で、そのうち1.4%の人が「コロナ禍を契機に初めて一人で外食をした」と回答している。
業態別では「ラーメン、そば、うどん、パスタ、ピザ等の専業店」が最多
続いて、一人外食の際に利用した業態について見てみると、最も多かったのが「ラーメン、そば、うどん、パスタ、ピザ等の専業店(54.9%)」という回答。次いで、「ファストフード(ハンバーガー、サンドイッチ等)(50.8%)」、「牛丼、カレー等、一品もの専売業態(46.2%)」が続く。
今回の調査では、一人外食の際に選ぶ業態が男女で異なることも分かった。男性は女性に比べ「ラーメン、そば、うどん、パスタ、ピザ等の専業店」、「牛丼、カレー等、一品もの専売業態」、「中華料理店」、「立食のラーメン、うどん、そば業態」の利用が多いが、女性は「喫茶店・カフェ」や「ファストフード」の利用が男性よりも多い。
また、過去1年間で、初めて一人外食として利用した業態は、「ラーメン、そば、うどん、パスタ、ピザ等の専業店」が7.3%で最多。これに「ファミリーレストラン、回転すし等(5.7%)」、「ファストフード(4.9%)」が続く結果となった。
「一人外食」の増加、やはりコロナが少なからず影響
過去1年で、一人外食が「増えた」または「やや増えた」と回答した人は、全体の約1割。一人外食が増えた理由として最も多かったのが、「コロナ禍において外食に人を誘いにくいから(43.6%)」という回答。続く、「コロナ禍において外食に誘われる機会が減ったから(31.6%)」、「自分が新型コロナウイルスに感染することが不安だから(30.0%)」もコロナ禍に関連した回答となっており、新型コロナウイルスの感染拡大が、一人外食の増加に影響を与えている様子がわかった。
コロナ禍では、複数人での食事を控える傾向にあるため、引き続き「一人外食」を検討しているお客さんも多いだろう。ウィズコロナ時代の店舗運営では、こうした一人外食の需要を取り入れることもカギとなってきそうだ。