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コロナ後に必要な人材とは?
コロナ後の人材採用では、大きく分けて2つの要素を重視するとよいでしょう。一つはホスピタリティをもつ人材かどうか、もう一つはホールと調理を兼任できる、オンラインやSNSにも詳しいなど「強み」を持つ人材かどうかです。■ホスピタリティがある
コロナ禍での飲食店の時短営業や休業、家飲みに対応するさまざまなサービスの台頭などで、外食の習慣が減ったという人は少なくありません。そうした中、外食する楽しさや自宅では受けられないサービスをいかに提供できるか、そして感じ取ってもらえるかが、客足を戻すための大きなカギとなります。飲食店の接客において、ホスピタリティが重要なのは言うまでもありませんが、今後、重要性はますます高まっていくと考えられます。つまり、求められるのは「お客様に頼まれたわけではないけれど、今、こうしたら、お客様は喜んでくれるのではないか?この店で過ごす時間を心地よいと思ってくれるのではないか?」ということを考えながら接客できる力です。
また基本的なマナーが身に付いている、言葉遣いが美しいことに加え、店のコンセプトを理解し適切な案内ができる、「料理で人を喜ばせたい」「接客業が好き」などの気持ちもあるとよいでしょう。「店が提供する料理に強い関心がある」「将来自分の店をもちたい」など強い志望動機を持ち顧客を大事できる人材も魅力的。履歴書や面談時の言動などからよく見極めたいところです。
ホスピタリティを発揮してもらうには、応募者にとって「やりがいを感じられる職場」であることも欠かせません。求人広告の記事や採用面接で「どんな店を目指しているのか、そのために従業員には何を要求するのか」「どういった人材教育・評価をしているのか」などを伝え、モチベーションに働きかけましょう。
■ホールと調理を兼任できる
コロナ禍では、時短営業に対応したり、人件費を削減したりするために、ホールと調理のどちらもできる人材を育てたり採用したりする店が増えました。中には、接客・サービスもできる料理人しか採用しないという企業もあったようです。コロナ後も仕事を兼任できる強みを持つ人材は活躍が期待できます。これまでの経験や面接の受け答えなどから臨機応変に動ける人材かどうかをチェックしておきましょう。求人広告や採用面接時などでは「ホールメインだが簡単な調理もやってほしい」「調理担当でも混み合っているときはホールに出てほしい」など任せたい業務は明確に伝えておくことも重要です。
今は経験が浅い、兼任できる能力を持ち合わせていないとしても、「今後のビジョン」を語れる人材も有効です。成長意欲があって、伸びしろを感じさせる人材なら大切な戦力になっていくはずです。
■オンラインやSNSに詳しい
コロナ禍で活動のエリアが限られたことで、飲食店にはこれまで以上に地域に密着した集客をしていくことが求められます。そのカギとなるのが顧客とのつながりを強くできるSNSの活用です。Twitter、Instagram、Facebookなど、それぞれのSNSの特徴を知っており、運用もできる人材がほしいところです。また、テイクアウトやオンライン販売などを導入済、もしくはこれから導入したいという店は、SNSに加えてPC操作やHPの更新などの作業にも強い人材がいると心強いでしょう。
まずは店舗として「PC操作が得意で接客もこなせる人材」「広報活動を積極的に行ってくれる人」など特に求めるものを明確にしましょう。採用活動を進めやすくなりますし、応募者は「働く自分」をイメージしやすくなるため、熱意のある人材からの応募が増えるはずです。
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