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猛暑で懸念される電力不足、飲食店ができる「節電対策」は? 経費の削減にも効果的!

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画像素材:PIXTA

大々的な電力不足の話題を耳にすることが増えた。今年6月には東京電力の管内に初めて「電力需給ひっ迫注意報」が発令され、7月1日からは全国の家庭や企業に7年ぶりとなる「節電要請」が出されている。また、今年は夏だけでなく冬も大幅な電力不足が懸念されており、長期的に本格的な節電対策が求められる見込みだ。

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これまでにない電力不足。火力発電の縮小や猛暑などが要因に

日本では、現在約76%の電力が火力発電から作られているが、電力自由化や脱炭素などの流れから、環境負荷の大きい火力発電は縮小傾向にある。また今年は、3月の福島県沖地震で火力発電所が被害を受けて停止に追い込まれたことや、10年に一度ともいわれる猛暑などが要因となり、電力不足に拍車をかけているとみられる。

一般的な飲食店の電力消費量はどのぐらい?

2017年度のデータになるが、一般社団法人エネルギー情報センターが運営する「新電力ネット」の「産業別電力購入量のランキング」をみると、1位が飲食料品小売業、2位が飲食店、3位が食料品製造業と、飲食関連業がベスト3を占めている。

また、飲食店の売上高100万円あたりの電力利用額をみると24,838円。つまり、月商200万円の店なら、約5万円が電気代ということになる。

業態にもよるが、一般的に飲食店の水道光熱費は経費の5〜10%前後、そのうち電気代が占める割合も大きい。当然ながら、節電は電力不足の解消だけでなく経費削減にもなるため、できる限り電気の使用量は抑えたいものだ。

飲食店における節電のポイント

では、実際にどのような節電対策が可能なのだろうか。空調や照明、冷蔵・冷凍庫などそれぞれの項目別に具体的な方法をまとめたので参考にしてほしい。

■空調関連
夏にもっとも気になるのが、空調設備の電気代だ。基本的なところだが、まずは次のような節電対策を試してみたい。

・エアコンのフィルターをこまめに掃除する
エアコンのフィルターや内部に埃がたまると運転効率が悪くなり、エアコンの効き目が下がる。衛生面の観点からもこまめに掃除をしておきたいもの。2週間から1か月に1度の掃除と、1年に1度は業者によるクリーニングを実施するのが理想だ。

・設定温度を見直す
エアコンの設定温度を1度上げることで10%の電気が節約できるといわれている。デフォルト設定を見直すことも大事だが、暑さが下火になる夕方以降に温度を下げるなども心がけたい。

・ファンや扇風機と併用する
エアコンの設定温度を上げて、シーリングファンや扇風機などと併用するのもおすすめ。

・室外機の周りを整理する
室外機周辺が塞がれている、上に物が置いてあるなどすると、エアコンの運動効率が下がるので注意したい。

■照明関連
まずはこまめなスイッチのON・OFFを心がけたい。スタッフルームや、化粧室などを使っていないときにはOFFにすることを習慣づけよう。スタッフへの呼びかけや張り紙などはすぐに実行できる。化粧室などはセンサーで自動的に作動する照明を取り入れるのもよいだろう。

また、通常の蛍光灯や白熱灯を利用している店は、寿命が長く節電効果のあるLEDへの買い替えを検討したい。現在はLEDも種類が多く、白熱灯色に近いLEDなどもある。導入の費用面が気になる場合は、LEDのレンタルサービスを検討してみるのもありだ。

画像素材:PIXTA

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■冷蔵・冷凍庫などの電化製品
電化製品は新機種であるほど省エネ効果が高いため、古いものを利用している場合は、思い切って買い換えてしまうのも手だ。エアコンや冷蔵庫、製氷機、おしぼりウォーマーなど、多くの場合は年間1〜3万円程度の電気代削減が期待できる。例えば、古くなった冷蔵庫によく見られるドアパッキンの欠損に関しては、冷蔵庫で10数%、冷凍庫ではそれ以上の余分な電力が生じるといわれている。また、大型になればなるほど消費電力が必要となるため、買い替えの際に適切なサイズを選ぶことも心がけたい。

■電気契約プラン、電力会社を見直す
電気の基本料金は契約している電気のアンペア数やプランによって異なる。まずは、現在のプランが最適なものかどうか、一度見直してみよう。また、従来は関東や北海道、関西など各エリアごとで契約できる電力会社が決められていたが、2016年以降、電気の小売業への参入が全面自由化され、電力会社や料金メニューを選択できるようになった。料金の安い会社やお得なオプションを提供する電力会社もあるため、電力会社の見直しを検討してみるのもよいだろう。別会社への変更に際し、特別な工事などは必要ない。ただしデメリットとして、一定の契約期間内に解約すると料金がかかるケースもあるので留意しておきたい。

電気使用料はこまめにチェック。まずは、節電に対する意識を高めよう

調理や食品の保存、室温調整など、多くの電力を使用する飲食店にとって、節電は決して簡単なことではない。だからこそ、まずは自店で使用している電力量を把握し、無理なく長期的に実施できる対策を検討していくことが必要だ。

ちなみに東京電力パワーグリッドの公式サイトに、エリアごとの電力使用状況が確認できる「でんき予報」というページがある。また、最近では、各電力会社のアプリやホームページから契約中の電気の使用料を確認できるので、こまめに覗いてみるのも節電や電気代削減に役立つだろう。

冬に向けてさらなる電力不足が懸念される今こそ、本格的な節電について見直してみてはいかがだろうか。

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若松真美

About 若松真美

ライフスタイルや旅行に関する女性向けWebメディアで編集者を経験後、現在はフード、トラベル、日本文化などの分野で執筆するライター。蕎麦屋酒と浮世絵を愛する。週末は東京下町を中心に酒場巡りや町歩きを楽しんでいる。