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飲食店の電気代を節約するには?すぐにできる対策とレイアウトの注意点を紹介

画像素材:PIXTA
暑い夏が終わり穏やかな秋が終わると、電気代やガス代が最もかかる冬の到来です。節電、節ガスに頭を悩ませている店舗オーナーの方も多いのではないでしょうか? そこで今回は内装デザインの観点から省エネについてリサーチ。今すぐできる対策から、レイアウトの注意点までご説明します。

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LED照明や太陽光パネルの導入から考える

効果的な節電対策としてまずご紹介したいのがLED照明の導入です。LED照明は一般的な蛍光灯の4倍程度の価格ですが、消費電力は5分の1程度しかかかりません。1日6時間使用すると考えた場合、1本あたりの電気代は2分の1未満で済むといったデータもあります。

さらにLED照明は寿命も蛍光灯の3~4倍と言われており、トータルで考えれば断然お得。2020年までに大手メーカーでの蛍光灯の生産は終了し、ますます照明のLED化は進んでいる状況です。もしもまだ導入されていないのであれば、エネルギー価格高騰を契機に器具を交換してはいかがでしょうか。

また、設置スペースがある場合は太陽光パネル(ソーラーパネル)導入を検討するのもおすすめです。初期投資は高額ですが、長期的に考えれば10〜15年程度で費用の回収が見込めることに加え、パネル直下の空間は直接的な断熱効果も期待できると言われています。

古い冷暖房機器は買い換えがお得?

店舗内の冷暖房機器が古くなっている場合、費用はかかりますが思い切って買い換えた方がコスト削減につながるケースも。とくにエアコンは日々省エネ化が進んでおり、新しいものの方が少ないエネルギーでより効率よく稼働します。

例えば、20畳向けのエアコンの使用例で比較すると「最新モデルは10年前のモデルに比べて年間13,000円程度、15年前のモデルと比べると年間26,000円も節約になる」といったデータがあるほどです。

また、すぐにできる節電対策がエアコンのフィルター掃除です。飲食店の場合、キッチンがあるため特にフィルターが油などで汚れやすく、冷暖房効率を下げてしまいます。

簡易的な掃除は自分で手軽にできますので、1週間に1~2度の頻度で行いましょう。プラスして本格的な清掃も1年に1度は業者に依頼して行うことがおすすめです。

節電、節ガスを考慮に入れた店舗デザイン

画像素材:PIXTA
節電、節ガスには店舗をどうレイアウトするのかも重要です。例えば、完全個室を設ける店舗と、オープンなテーブル席のみの店舗では効果的な空調設置方法が異なります。

これから改装を考えている場合、内装設計が終わってから空調について考えるのではなく、まず空調をどう設置するかを考えてから店内のレイアウトを行いましょう。そうすることで余分に冷暖房を設置する必要がなく、また場所によって温度の差が出ることも防げます。

完全個室の多い店舗の場合、それぞれの個室ごとに温度を設定できるようにするか、全体で一括管理できるようにするかを考えることも重要です。稼働率の予測から試算して決めましょう。

また、天井にも意外な落とし穴があります。例えば、空間を広く、お洒落に見せる効果がある人気のスケルトン天井は、残念ながら節電、節ガスには不向きです。

スケルトン天井は従来型の内装よりも外の気温の影響を受けやすく、夏の暑さや冬の寒さに弱い傾向にあります。さらには空間が広くなるため、空調を設置する場合はその部分も考慮しなくてはなりません。冷暖房費がプラスでかかるというデメリットを念頭においた上で、スケルトン天井にするかどうかを考えましょう。

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店舗の形が複雑で、「個室はないが間仕切りが多く、空気が流れない。そのため座席によって温度にどうしても差が出てしまう」といった悩みがある場合は小さなサーキュレーター(小型扇風機)を導入すると効果的です。

小型のサーキュレーターは安価で購入できますし、場所も取らないため複数置いても圧迫感がありません。サーキュレーターは冷房や暖房が届きにくい場所に向かってダイレクトに風を届けるよう設置しても良いですし、上を向かせて店舗全体の空気を流すために活用しても良いでしょう。

断熱性と気密性を高めて効率アップ

店舗のデザイン性を重視するあまり、断熱性がおろそかになってしまうケースもあります。とくに外気の影響を受けやすい路面店の場合は、断熱材を効果的に用いて高気密な空間を作ることが大切。冷暖房を効率良く運用して、エネルギーの節約につなげましょう。

「グラスウール」「ロックウール」「スタイロフォーム」など、断熱材にはさまざまな種類があり、用途や工法なども多岐にわたります。施工にはプロの技術が必要であり、時間もそれなりに必要であるため、導入を検討する際は余裕を持ってスケジュールを立てることが重要です。

導入にあたって慎重に検討すべき設備もありますが、本格的な冬が到来してからでは対策が間に合わない場合もあります。エネルギー価格高騰の状況も注視しながら、より効率的な対策が行えるよう、まずは専門家に相談をしてみてはいかがでしょうか?

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