飲食店.COM通信のメール購読はこちらから(会員登録/無料)
Foodist Mediaの新着記事をお知らせします(毎週2回配信)
powered by 飲食店ドットコム ログイン

「ホットペッパーグルメ外食総研2022」レポート。コロナ禍3年目、外食市場と消費者ニーズの変化

LINEで送る
Pocket
follow us in feedly

進行・解説を務めたホットペッパーグルメ外食総研・上席研究員の三名。左から有木真理氏、竹田クニ氏、稲垣昌宏氏

9月14日、リクルートによるイベント「ホットペッパーグルメ外食総研セミナー2022」が開催された。今年で7回目を迎えた同イベントのテーマは「コロナ禍3年目を迎えた外食市場と消費者動向の変化、『外食産業モデルの進化』を実現するDXの本質とは」。第一部では2021年度の外食&中食市場の概況と今後の消費者動向についての分析が、第二部では飲食業界のDX活用について、ゲストの飲食店経営者を交えたトークセッションがそれぞれ行われた。

【注目記事】コロナ禍で加速する外食の「未来」。竹田クニ氏が語る「これからの飲食店」

第一部で外食市場調査について解説したホットペッパーグルメ外食総研・上席研究員の稲垣昌宏氏

外食市場規模はほぼ横ばいも、外食を控える人は減少傾向

第一部ではホットペッパーグルメ外食総研・上席研究員の稲垣昌宏氏より、2021年度の外食&中食市場の概況を中心に、現状、および今後の外食意向について発表があった。毎月約1万人を対象にしたリクルートの「外食市場調査」によると、2021年度の外食実施率は54.2%で前年比+2.2pt、外食頻度は月に3.44回で前年比-0.08回、外食単価は2,387円で前年比-1.1%。これらを掛け合わせた外食市場規模が2兆1645億円だが、前年比+0.1%とほぼ横ばいだった。

コロナ禍2年目2021年度の外食市場は前年度比でほぼ横ばい

業態を食事主体、飲酒主体、軽食主体に大きく分類すると、食事主体の外食市場規模は1兆6013億円、前年度比103.8%。一方、飲酒主体の外食市場規模は4123億円、前年度比87.1%とコロナ禍2年目は1年目よりさらに13%ほどマイナスとなっている。コロナ禍2年目の方が緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の期間が全体的に長く、飲食店の営業時間に対する制限も多くかけられていたことが関係しているものと思われる。

「飲酒主体」業態の落ち込みを「食事主体」業態が補った

次に、業態を小分類で見ていこう。全業態の外食回数においてどれだけのシェアを占めるかを見る「延べ回数シェア」で、コロナ禍前は一番大きな延べ回数のシェアを占めていたのが「居酒屋」だった。しかし、コロナ禍以降は「ファミリーレストラン、回転ずしなど」が最大の業態となっており、2021年度は15.0%。「居酒屋」は9.9%で前年度比84.0%という結果になっている。

コロナ禍前は最大のシェアを占めていた居酒屋のマイナス傾向が続く

一方、2021年度における中食の市場規模は1兆5225億円で前年度比+3.5%。ただ、コロナ禍初年度は前年度比で2割ほどのプラスだったことを考慮すると、伸び率はかなり鈍化したといえる。

前年度比+3.5%の中食だが、コロナ禍初年度に比べて伸び率は鈍化

続いて、2022年7月に20代〜60代の1,035人を対象に調査した結果を見ていこう。「コロナ禍前の外食頻度と比較して、現在、外食に行こうと思いますか?」という質問に対し、「当分は様子を見て外食は控える」が21.0%と、2020年6月以降に実施した調査の中でも2番目に低い結果だった。

2021年11月の21.5%に近い数字だが、当時は緊急事態宣言等がすべて解除された、いわば「平時」。感染者数が再拡大してきた2022年7月であるのに、「当分は控える」が「平時」とほぼ同じぐらいだった訳だ。「変わらない頻度で行くつもりだ/行っている」が過去最高の24.3%だったことと合わせて考えると、外食意欲が回復していることは明らかだろう。

感染者数再拡大も「当分は控える」が過去2番目の低さ

「コロナ禍前と比べて外食頻度が変化した理由」を聞いた質問では、「感染しないか不安だから」が62.5%、「まだ自粛すべきだと思うから」が31.0%、「自分が安全と考えていても同行者に迷惑をかけたくないから」が23.5%と続く。注目すべきは「周りの目が気になるから」という回答。調査の度に数字が下がっており、周りの目を気にする意識が低下してきたという印象だ。

外食意向について、周りの目を気にする人が減ってきた

コロナ禍も3年が経ち、「どのような食べ方・食料の買い方」が増え、今後どうなっていくのか尋ねた質問では、「増えた」という回答が多い順から「冷凍食品」26.2%、「テイクアウト」25.0%、「スーパーマーケット」24.3%だった。メディアで報道される等注目を集めている「デリバリー・宅配」だが、「増えた」のが11.0%で「減った」のが12.8%。多くの人が「デリバリー・宅配」を利用したというより、特定の人が頻度高く使ったものと思われる。

増えた「冷凍食品」「テイクアウト」「スーパーマーケット」の一方で、意外にも増えていない「デリバリー・宅配」

増えた食べ方・食料の買い方について今後どうなるか尋ねた質問で、コロナ禍前より増えると予想されるものを見ていこう。「地方からのお取り寄せグルメ」が最も多く、「通販(インターネット、テレビ等)」、「ディスカウントストア・ドラッグストア」が上位を占めた。「デリバリー・宅配」はこちらでも下位にランクしており、今後さらに競争環境が激化していくことが予想される。

「お取り寄せ」「通販」の伸びに注目する一方、「デリバリー・宅配」は競争激化か

2021年度の外食市場は前年度に対してほぼ横ばいであることが、データから分かった。しかし、感染者数再拡大に際しても外食を「当分は控える」人が減少傾向にあるなど、外食意欲が回復している点に注目したい。

Pocket
follow us in feedly
飲食店.COM通信のメール購読はこちらから(会員登録/無料)
Foodist Mediaの新着記事をお知らせします(毎週2回配信)
『Foodist Media』編集部

About 『Foodist Media』編集部

『Foodist Media』は飲食店.COMが運営する“食”に関するWEBマガジンです。飲食業界の最新ニュースをはじめ、食にまつわる役立つ情報や、実際に働く方々の声を読者に届けていきます。