飲食店ドットコムのサービス

大手外食チェーンが相次ぐ値上げ。デニーズ、すき家、丸亀製麺…、値上げラッシュ“第2波”か

LINEで送る
Pocket
follow us in feedly

画像素材:PIXTA

2月に入り、大手外食チェーンの値上げ発表が相次いでいる。ファミリーレストラン『デニーズ』全店でメニューの約9割が値上げされるほか、『丸亀製麺』『かつや』『日高屋』も値上げを発表。これらのチェーンは2022年にも値上げを行っており、昨今のエネルギー費や原材料費高騰の厳しさがうかがえる。

【注目記事】飲食経験1年半で独立し、年商1億円超え! 富士喜商店、夢酒の羽染氏に聞く目からウロコの経営論

デニーズ、昨年9月に続き2度目の値上げ。肉類で最大150円

2月3日、セブン&アイ・フードシステムズはファミリーレストラン『デニーズ』のメニューを3月7日から値上げすると発表した。2022年9月に続き2度目となる今回は、全商品の約9割にあたる71品目の値上げを予定。ドリンクやアルコール類、宅配メニューも含まれる。値上げ幅はハンバーグ類で10~60円、パスタ類が10~50円、その他ステーキなどの肉類で50~150円。同社は値上げの理由として「更なるエネルギーコストや物流費などの上昇、原材料価格の高騰」を挙げている。

画像素材:PIXTA

丸亀製麺、かつや、日高屋、すき家も値上げ。厳しい現状が浮き彫りに

2月以降、複数のチェーンが値上げを発表している。『丸亀製麺』は3月7日から一部商品を値上げすると自社ホームページで発表。昨年以降、3度目の値上げとなる。今まで価格を据え置いていた看板商品の釜揚げうどん(並)を50円値上げし340円とするほか、持ち帰りの容器代も値上げする。

『かつや』は、2月24日からヒレカツ丼などの商品を11~44円値上げする。こちらも昨年7月に主力商品のカツ丼(梅)を値上げしており、再度値上げに踏み切った形だあ。また、『日高屋』も3月1日から昨年8月に次ぐ2度目の値上げを予定。看板商品の中華そばの価格は390円で据え置くという。

また、『すき家』も2月22日から全体商品の約3割を10~40円値上げ。牛丼並盛は400円で価格を据え置くという。こちらは2021年12月以来の値上げ発表となる。

『マクドナルド』は2度の値上げも「増収・減益」

昨年2度の値上げをした『マクドナルド』。日本マクドナルドホールディングスが発表した2022年12月期の決算によると、売上高は前年比で10.9%増だが、利益は2.1%減と「増収・減益」となった。エネルギー費や原材料費の高騰、円安によるコスト増を2度の値上げでも補えなかった形だ。『マクドナルド』は1月に2022年以降3度目となる値上げを行っており、今期は増収・増益を狙っていくという。

2023年に入ってから値上げを発表した大手外食チェーン ※2月19日現在

【注目記事】わずか10坪で月商650万円を誇る『食堂かど。』。異例の「三毛作営業」が功を奏す

相次ぐ大手チェーンの値上げ発表に、あらためて物価高騰の厳しさを実感させられる。帝国データバンクが2022年12月に実施した「価格転嫁に関する調査」によると、商品・サービスの値上げを予定している会社の値上げ時期は1月~5月に集中し、年度初めである4月にピークを迎えるという。昨年秋に続く値上げラッシュの“第2波”は、すでに始まっている。

この記事は役に立ちましたか?
はい いいえ
Pocket
follow us in feedly
飲食店ドットコム通信のメール購読はこちらから(会員登録/無料)
飲食店ドットコム ジャーナルの新着記事をお知らせします(毎週3回配信)
『飲食店ドットコム ジャーナル』編集部

ライター: 『飲食店ドットコム ジャーナル』編集部

『飲食店ドットコム ジャーナル』は飲食店ドットコムが運営する“食”に関するWEBマガジンです。飲食業界の最新ニュースをはじめ、食にまつわる役立つ情報や、実際に働く方々の声を読者に届けていきます。