飲食店ドットコムのサービス

坪月商50万円『酒場アカボシ』の姉妹店が渋谷に。『タートル』が作る「現代風酒場」の全貌

LINEで送る
Pocket
follow us in feedly

真ん中が株式会社plow代表の久我耕輔氏

京王線千歳烏山駅近くで、コンスタントに坪月商40~50万円を売り上げる人気酒場『酒場アカボシ』、同じく千歳烏山で最高坪月商40万円超えの『我ー喰う(がーくう)』を手がける株式会社plow。同社の代表である久我耕輔氏が2023年2月20日、独立開業3店舗目で渋谷初出店となる酒場『タートル』をオープンさせた。

千歳烏山から一転、渋谷という繁華街に出店した理由、繁盛店の作り方、飲食店経営者として心がけていることなどを久我氏に聞いた。

【注目記事】『渋谷 半地下酒場』24坪で月商1,500万円。「飲食店は、物件ありき」の真意を聞く

エイジアキッチンで働くうちに社長をはじめ、周りで働く人たちに魅せられ独立の夢を持つようになったという久我氏

千歳烏山で居酒屋2店を手掛けて成功

1981年に東京都で生まれ、19歳で知人の誘いを受けエイジアキッチンの渋谷『巖』のオープニングスタッフとしてアルバイトで働き始めた久我氏。その後、正社員となり『ウダガワ 成ル』、三軒茶屋の『氣ウラ』でも経験を積み、最終的には『巖』で店長を3年務め2014 年に独立を果たす。

当初は出身地である調布エリアで物件を探していたがなかなか良い物件と出合えず、同じ京王線沿線の千歳烏山の物件と縁があり、この地で1店舗目『我ー喰う』を開店することにした。コンセプトは久我氏が好きな貝と炉端焼き。好きなだけ貝を盛ってもらい酒蒸しにして、最後は残ったスープで締めの雑炊やラーメンを提供する「貝のバケツ盛り」というお客参加型のメニューを設けたことで、地元客から愛される人気店となった。22坪50席で最高月商900万円を誇る。

2018年には同じ千歳烏山に大衆酒場をコンセプトとした『酒場アカボシ』を出店。あえて作り込み過ぎず、肩肘張らずに誰もがくつろげるお店を目指した結果、こちらも地元客にヒット。深夜3時まで営業しており回転数も高いことから、16坪着席28席、立ち飲み4〜5席で最高月商1,200万円を叩き出している。

久我氏はロサンゼルスをはじめ日本各地のカフェも視察したといい、店舗デザインに生かされている

エイジアキッチン時代、約10年お世話になった渋谷に念願の出店

そんな久我氏の念願だったのが渋谷への出店だ。

「元々僕は10年ほど渋谷の店で働いていて、ある意味渋谷という街に飲食を教えてもらった部分があります。そのため、独立当初から原点である渋谷に出店したいと考えていました。また、従業員に“地元商売”と“都心の商売”のどちらも経験して欲しいという経営者としての使命感もありました。『人を大切にする』という共通点はありつつも、お客様との距離感、お客様の利用シーンや利用頻度の違い、お客様が求めるニーズの違いをスタッフに感じて欲しかったんです」

渋谷で物件を探していく中で巡り会ったのが、株式会社上昇気流が提供する独立・開店パッケージだった。2022年10月に今の物件の話をもらい、スケルトンにして新たに内装を作り替えた。

Pocket
follow us in feedly
飲食店ドットコム通信のメール購読はこちらから(会員登録/無料)
飲食店ドットコム ジャーナルの新着記事をお知らせします(毎週3回配信)
中森りほ

ライター: 中森りほ

グルメ系ウェブメディアの編集・ライターを経てフリーライターに。フードアナリストの資格を持ち、現在マガジンハウス『Hanako.tokyo』や徳間書店『食楽web』、ぐるなび『dressing』、日経『大人のレストランガイド』などで飲食店取材記事や食のエッセイを執筆中。