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15坪で月商610万円『あわよくばあー 渋谷』。業態転換後、20代女性をターゲットにV字回復

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株式会社ダイヤモンドダイニングが運営する『あわよくばあー 渋谷』店長の加藤亮太氏と料理長の前島遼太氏

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平日17時、週末16時の営業開始直後、あっという間に25席の客席が埋め尽くされる。そんな驚異の集客力を発揮しているのが、20代の女性から絶大な支持を獲得する東京・渋谷の繁盛居酒屋『あわよくばあー 渋谷』だ。

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来店客の8割が20代女性。でもネオ大衆酒場ではない

株式会社ダイヤモンドダイニングが東京都内に3店を展開する『あわよくばあー』の最新店としてコロナ禍真っ直中の2020年11月にオープン。同社が運営していた串揚げ居酒屋『瀬戸内とりかつ』からの業態転換だったが、同店店長の加藤亮太氏は「外出自粛が求められる中で我慢の時期が続いたものの、2021年10月頃から一気に客数が伸び始めました」と言う。

「『瀬戸内とりかつ』は30~40代のオフィスワーカーがターゲットでしたが、コロナ禍によって人流が大きく変化しました。コロナ禍をきっかけに渋谷の居酒屋マーケットも世代交代が加速するのではないか。そういう予測のもと、20代をターゲットにして業態をつくり変えたわけですが、それが功を奏し、スピーディーな売上回復につながりました」

木目を基調とした落ち着いた内装。客席はカウンター10席と2人掛けテーブル5卓、4人掛けテーブル1卓で構成される

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『あわよくばあー 渋谷』の店舗規模は15坪25席。1日平均で平日70人、週末100人を集客し、客単価2,800円で月商610万円を売り上げている。加藤氏曰く「来店客の8割が20代の女性」とのこと。ただ、若年層の支持を集める居酒屋というとネオ大衆酒場をイメージするが、同店はいわゆるネオ大衆酒場とは異なるスタイルを採っている。

店頭・店内を見渡しても、ネオ大衆酒場でお馴染みのネオンサインなどは見当たらない。内装は木目を基調とした落ち着いたデザイン。フードメニューもネオ大衆酒場の多くが幅広い商品ラインアップを打ち出しているが、『あわよくばあー 渋谷』はフードメニューを32品に絞り込んでいる。ネオ大衆酒場とは異なるアプローチで20代女性の支持を獲得しているのだ。

フードメニューは商品数を32品に絞り込んでおり、中心価格帯は430~760円

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栗田利之

ライター: 栗田利之

フリーランスの記者として、15年以上にわたって外食経営誌の記事を執筆。大手、中堅の外食企業や話題の繁盛店などを取材してきた。埼玉県下を中心に店舗網を拡げている「ぎょうざの満洲」が贔屓の外食チェーン。