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仙台発『ワインスタンド タンバリン』が激戦区・奥渋で成功を収めるまでのいくつかの選択

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『ワインスタンド タンバリン』店主・加藤暁さん

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ナチュラルワインの激戦区・奥渋エリアに2025年10月、また新たな一軒が加わった。仙台で8年間愛された『ワインスタンド タンバリン』が移転オープンしたのだ。長く支持を得てきた店がなぜ今、この地へ踏み出したのか。店主・加藤暁さんに話を伺い『タンバリン』が早くも東京でファンを獲得する理由を紐解いていくと、流れに身を任せながらも、培ってきた実力を着実に発揮するためのさまざまな“選択”が見えてきた。

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ワインはもっと気軽でいい。フレンチ畑だからこそ抱いていた小さな“違和感”

「覚えやすくて、楽しそうな名前にしたかったんですよね」

2025年10月、8年にわたり根を下ろしてきた仙台を飛び出し、東京・奥渋に移転オープンした『ワインスタンド タンバリン』の店主・加藤暁さん(株式会社コンセプション)は、懐かしい打楽器の名を店名に選んだ理由をそう明かす。

音楽好きという加藤さん。店内にはシンボルのタンバリンや、音楽関係のアイテムも

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店のコンセプトは「気軽に、ナチュラルなワインを」。カッチリ予約をして意気込んで訪れる本格ワインビストロでも、知識や教養が求められるようなクラシカルなワインバーでもなく、日常の中でナチュラルワインを楽しく飲める店にしたい ——。「ワインスタンド」というスタイルと『タンバリン』という親しみやすい名は、その象徴ともいえるだろう。

以前は、約20年もの間フランス料理人として飲食に携わってきた加藤さん。ワインは常に側にある存在だったが、経験値や知見が重んじられることが多かったかつてのその在り方には、うまくフィットできないでいたと振り返った。

「そんな時に出合ったのが、ナチュラルワインでした。僕自身あまりお酒が強くないこともあって、お酒は楽しく飲めるのがいいと思っているんです。身構えずに飲めて、身体への負担が少なく、でもしっかりクラフトマンシップが感じられて、料理によってさまざまな味わいが広がるのがナチュラルワイン。一人でも誰かとでも、楽しい時間を演出してくれるものだと思っています」

幅広のカウンターの奥には、8人掛けのテーブル席がある

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店のメインテーブルは、約20席ほどあるスタンディングカウンター。ワインリストはなく、お客の過ごし方を見て、加藤さんがおすすめの1杯を提供するのが当初からの『タンバリン』のスタイルだ。フードメニューはデセールを含めて20種弱とミニマムだが、フレンチをベースにしたワインに“寄り添う”アテも評判を呼び、現在、月商約400万円と順調な滑り出しを見せる。

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山本愛理

ライター: 山本愛理

フリーライター・エディター。WEBを中心に食にまつわる記事を執筆。 昔ながらの喫茶店から星付きレストランまで、美味しいものを通して幸せな時間を提供してくれる人の声と熱を届けるのが好き。空いた時間はもっぱらカフェ巡り。