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飲食店の厨房も「熱中症対策」が必要! 暑い夏に負けない厨房づくり

2018年6月25日(2023年6月9日更新)

飲食店の厨房も「熱中症対策」が必要! 暑い夏に負けない厨房づくり

Photo by iStock.com/AleksandarNakic


高い気温、高い湿度のもとで起こる熱中症。厨房の中は気温、湿度ともに高くなりやすく、特に夏は熱中症になるリスクが高まります。そこで今回は、厨房でどのような熱中症対策を取れば良いかをご紹介します。

熱中症になりやすい厨房の環境とは?

熱中症になりやすい環境的な原因は、高い気温と高い湿度。飲食店の厨房にはこの条件が揃っています。ガスやオーブンなどの強い火力が室温を高め、さらに洗い場、下ごしらえ、調理などでは水が必須。お湯を沸かしたり麺を茹でたりする際には、湯気が立ち、湿度も高くなります。そして室温に関わらず注意しなければならないのが、オーブンなどから発せられる「輻射熱」です。室温に関わらず、近くで作業をしている調理スタッフの体温を上げてしまいます。

ランチなどの時間帯は、厨房の火力、スタッフの人数や作業量もピークに。室内の気温もグンと上がり、エアコンも効きにくくなります。忙しいときほど熱中症のリスクが高まるので、積極的に水分をとるようにしましょう。

熱中症対策は、まず排気から?

厨房内の高温化対策に有効なのが「排気」。調理中の湿気を含んだ熱い空気が、十分に排気されていることが必要です。まずは、排気設備に注目しましょう。

■グリスフィルターなどの清掃をきちんとする
熱中症対策は、グリスフィルターの掃除から始めましょう。排気設備の入口となるグリスフィルターは、空気が含んでいる「油脂」を取り除きます。そのため目詰まりしやすいのですが、ここが詰まっていると排気が十分に行えません。ステンレス製のグリスフィルターであれば取り外せるので、月に1度ぐらいの頻度で掃除をすると良いでしょう。アルカリ洗剤を溶かしたお湯につけ、ブラシでこすると汚れが落ちやすくなります。

■換気扇の交換
防火シャッターやファンまでしっかりと定期的に掃除していても、排気が十分でないこともあります。そのときは、換気扇(有圧扇)のグレードアップをしてみましょう。一般的にガス器具などの上は、フードで覆われ、熱や油を含んだ空気が厨房内に広がらないようになっています。集まった空気は、換気扇で外に吸い出される仕組みですが、その性能が低いと熱気がフードに収まりきらず、室内の温度を上げてしまうのです。
送風機などを使い、厨房内の空気を循環することも効果的です。
飲食店の厨房も「熱中症対策」が必要! 暑い夏に負けない厨房づくり

Photo by iStock.com/zhudifeng


熱中症対策ができる厨房機器

近年では厨房機器においても、熱中症を防げるような画期的なアイテムが多く販売されています。必要なものがあれば適宜取り入れてみましょう。

■低輻射型ガス厨房機器
輻射熱を抑えた「低輻射型ガス厨房機器」を使うことで、厨房内の室温があがるのを抑えることができます。厨房機器内に熱量を閉じ込め、集中的に排気する仕様があり、従来の厨房機器よりも熱を出しません。コンロ、オーブン、フライヤーなど様々なガス機器でこのタイプがありますので、ぜひチェックしてみてください。

■スポットクーラー
厨房全体をクーラーで冷やすより、効率的にスタッフに冷気を当てるという「スポットクーラー」もよく利用されています。吹き出しダクトで人に冷気を当て、排気ダクトで室内に熱気を排出するタイプが便利です。

■ほかにもできる熱中症対策
コックコートなどの厨房着は耐熱性の素材で出来ているため、体温を閉じ込めてしまいます。休憩の時には、服の中にこもった熱を放つことが重要。できれば脱いで冷気に当てるようにしましょう。また、熱中症にならないためには、水分の補給も重要です。仕込みやピークの時間帯は作業に集中してしまいがちですが、こまめに水分をとることを忘れないように注意しましょう。

調理スタッフの健康を守るために、熱中症対策はしっかり行うようにしましょう。ぜひ参考にして、暑い夏を乗り切ってくださいね!

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