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ガス、炭火、薪、オーブンなどの火入れ方法を徹底比較! 特徴や使い分けも解説

2018年9月20日(2023年6月9日更新)

火入れ方法を徹底比較!特徴や使い分けも解説"

Photo by iStock.com/Juanmonino


飲食店での調理にとって「火入れ」はとても重要な工程の一つ。同じ食材でも加熱機器や焼き加減などによって違いが出るため、複雑かつ奥深い技術といえます。今回はそんな「火入れ」の方法を5つピックアップし、特徴や使い分けをご紹介します。

メインに活用する飲食店も多い「ガス」

多くの厨房でメインとして使用されているのがガスコンロ。トロ火から強火まで調節でき、幅広い料理に対応できます。業務用のものは家庭用のものと異なり、火力が強いのが特徴。例えば1口10,000kcal以上のハイカロリーのものは、炒め物に向いているため中華料理店に最適です。

また、燃焼方法にも特徴があります。外炎式は丸く火が出る一般的なタイプ。一方で内炎式は鍋の中央に火が当たり、鍋全体に効率的に熱が回りやすくなっています。そのため、煮込み料理や中華鍋など底が丸い鍋を使う際に向いているといえるでしょう。

表面をカリッと焼き上げ、旨みを閉じ込める「炭火」

ジューシーに肉や魚が焼ける炭火。強い火力で表面をカリッと焼き上げるだけでなく、放出される赤外線の効果で中に旨味を閉じ込め、ふっくらと焼き上げることができます。

炭はその種類によっても火力や火持ちが変わるため、適したものを選ぶ必要があります。例えば「紀州備長炭」は火力・火持ちが最高級といわれており、使用している飲食店も多くあります。さらに強火で火の回りを安定させるため、炭の積み方にも工夫することが大切です。

グリルや窯、鉄板などとも相性抜群「薪火」

近年注目されている薪火料理は、薪の繊細な燻香を生かした肉料理が人気です。樫や桜などの薪の種類によって火力は異なりますが、温度帯はおおよそ200~500℃。グリル器や窯などを使い、網焼き、鉄板焼き、直火焼など多彩な焼き方ができます。食材や料理に応じて火を調節するのが難しいですが、食材の質をダイレクトに伝えられる魅力があります。肉料理だけでなく、魚貝類のグリルやスープ、燻製料理など薪火の風味を生かした料理に向いています。

ローストや蒸し料理に最適「オーブン」

じっくりと火を通すときに最適なのがオーブン。業務用オーブンではコンベクションオーブンやスチームコンベクションオーブンがよく使われています。

■コンベクションオーブン
業務用オーブンでは、以前から使われているタイプ。熱源はガスと電気があり、火力はガスの方があります。上下にヒーターが付き、熱風をファンで回すコンベクション機能がついています。上下から熱風でじっくりと火を通せるため、肉のローストなどに最適。焼き目をつけたいハンバーグなどは上ヒーター、茶わん蒸しなどじっくり火を通したい料理には下ヒーターといったように使い分けると良いでしょう。コンベクション機能を使って熱風を循環させると庫内の熱のムラができにくいため、ピザなど加熱を均一にしたい料理に使われることが多くあります。

■スチームコンベクションオーブン
コンベクションオーブンに、蒸気発生装置を取り付けたもの。熱風を利用し「焼く」、蒸気で「蒸す」料理ができます。このオーブンの特徴は、2つの機能を同時に利用し「煮る」「炊く」「炒める」などといった幅広い調理法に対応できること。さらに肉などは高温で調理すると水分が逃げやすく固くなりやすいですが、蒸気と熱風を同時に使い調節することで、柔らかい質感に仕上げることができます。

火入れ方法を徹底比較!特徴や使い分けも解説

Photo by iStock.com/aetb


柔らかさと旨味をキープ「低温調理」

高い熱で調理すると固くパサパサになりがちな肉や魚。低温調理は、低温でじっくり火を通すことで、柔らかさを保ちつつ、旨みを逃さない調理方法です。食材と調味料をポリエチレンなどの袋に入れ空気を抜いて真空パック状態にし、長時間50~90℃のお湯で湯煎します。肉などに含まれるアクアチンというタンパク質は65℃くらいから変性し、水分を外に出しはじめるからです。

業務用の低温調理器は、温度や時間の管理が細かく設定できます。ローストビーフや鶏のコンフィなどの肉料理が定番です。仕上げにフライパンなどで焼くと、外はかりっと、中は肉汁がたっぷりの肉料理ができます。

この他にも「火入れ」には様々な方法があり、活用できる機器や道具も増えています。焼き加減や火の通し方に工夫し、メニューの幅を広げてはいかがでしょうか。

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