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厨房づくりのノウハウ

オープンキッチンとクローズドキッチンの違いとは? 飲食店の厨房レイアウトを解説

2019年8月9日(2023年6月20日更新)

オープンキッチンとクローズドキッチンの違いとは?"

画像素材:PIXTA


飲食店の要とも言うべき厨房。お店によってつくりは異なりますが、客席と厨房に仕切りがない「オープンキッチン」や、お客様から見えない位置にある「クローズドキッチン」は、多くの飲食店で採用されているレイアウトです。そこで、今回はメリットやデメリットを踏まえながら、オープンキッチンとクローズドキッチンの特徴をご紹介していきます。

オープンキッチンとクローズドキッチンの特徴

飲食店の厨房レイアウトは、オープンキッチンとクローズドキッチンの2種類に大別されます。それぞれどんな特徴を持った厨房レイアウトなのか見ていきましょう。

■オープンキッチン
オープンキッチンは、寿司屋やラーメン屋、焼き鳥屋などに多い形のレイアウト。客席と厨房の空間が遮られていないため、調理の様子が常にお客様にオープンになっているのが特徴です。活気ある雰囲気を演出しやすく、上記の業態に関わらず、さまざまなお店で採用されています。

■クローズドキッチン
フレンチやイタリアンレストラン、ファミリーレストランで見かける機会が多いのが、クローズドキッチン。厨房と客席のスペースが完全に区切られているため、調理の様子をお客様が目にすることはありません。シェフは調理に、お客様は提供される料理の味や同伴者との会話にそれぞれ集中できます。

料理のライブ感を楽しんでもらえるオープンキッチン

お客様の目の前で料理を完成させるオープンキッチンですが、開放感ある空間ゆえ、デメリットが生じることも。メリットとデメリットをそれぞれチェックしていきましょう。

■オープンキッチンのメリット
客席の近くで料理をするオープンキッチンは、調理中の香りや音などもお客様に感じてもらうことが可能。目の前で料理が出来上がっていく様を見せることで、料理を待つ時間もエンターテイメントとして楽しんでもらえます。加えてお客様は使用する食材や調理工程を確認できるため、衛生面への安心を高めることにも繋がります。

また、厨房から客席が見えるため、料理提供のタイミングを見計らいやすいのもメリット。キッチンからそのまま料理を提供できるなど、オペレーションを簡素化しやすいため、スタッフの人数が限られる個人店でもホール運営が可能になります。

■オープンキッチンのデメリット
一方、お客様に魅せる厨房を目指すあまり、調理のしやすさだけでなく、細部のディスプレイなど見え方にこだわるお店も少なくありません。こだわり次第では一般的な厨房に比べ、内装費が余計にかかってしまう場合があります。

厨房と客席との距離が近い場合は、油や煙が客席に及んでしまうことも。レイアウトによっては余計に掃除の手間がかかってしまうこともあるでしょう。

また、オープンキッチンで新人スタッフを教えながら調理することは、お客様の不安をあおることになります。営業時間中のスタッフ教育がしづらいため、指導方法を工夫しましょう。

オープンキッチンとクローズドキッチンの違いとは?

画像素材:PIXTA


調理スタッフが料理に集中しやすいクローズドキッチン

多くの飲食店で採用されているクローズドキッチンですが、場合によってはデメリットを感じることもあります。どんなメリット・デメリットがあるのでしょうか?

■クローズドキッチンのメリット
客席と厨房が区切られているため、調理に必要な明るさを考えずに客席の内装を演出できます。照明を暗めにするなど、雰囲気重視の空間をつくることも可能です。加えて、厨房の設計も客の目線を気にせずに、調理や収納のしやすさを優先できます。

また、クローズドキッチンでは厨房スタッフが接客を考えず、調理のみに集中できるのもメリット。集中して多くの料理を一気に作らなければならないような、大型の高級レストランなどに向いています。

■クローズドキッチンのデメリット
客席から見えないということは、それだけ客の目線を気にする必要がないということ。そのため、つい整理整頓や衛生面がおろそかになりがちです。時間や曜日を決めて掃除をするなど、整理整頓をルーティン業務の一つに入れましょう。

また、客席と厨房の距離が離れているため、料理を提供するタイミングが掴みづらく、スタッフのオペレーションが難しくなります。ホールスタッフと連携し、配膳のタイミングを見極めるようにしましょう。

このようにオープンキッチンとクローズドキッチンは、それぞれメリットとデメリットがある厨房です。最近では両者のメリットを取り入れ、厨房の一部だけを見せたり、ガラス張りにしたりする、セミオープンスタイルの厨房も登場しています。自分の店舗にはどのようなキッチンが合っているのかを考え、最適な厨房レイアウトを選ぶようにしましょう。

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