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タイ文化のワクワクを発信! 「タイ屋台999」代表・新井勇佑氏の革新的経営論に迫る

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2022年09月22日

「パスポートなしのタイ旅行」をテーマに人気を博しているタイ料理専門店「タイ屋台999(カオカオカオ)」。2014年、中野の路地裏で創業してから今年で8年。今年の3月には下北沢駅前の新たな商業施設「ミカン下北」にも出店し、東京都内で5店舗、大阪府内に1店舗を構えるグループへと成長した。今回は、カオカオカオ 代表取締役の新井勇佑氏にインタビュー。店舗経営にとどまらず、時代を見据えた新たな経営スタイルを模索する姿が注目されている新井氏の歩みを、根掘り葉掘り聞いてみた。

タイ文化のワクワクを発信! 「タイ屋台999」代表・新井勇佑氏の革新的経営論に迫る

学生時代は臨床心理学に没頭した研究者肌。タイ料理に心奪われ飲食の道へ

―現在、飲食業界では知らぬものはいないと言っても過言ではないヒットブランド「タイ屋台999」を運営している新井さんですが、開業に至るまでの経緯を教えてください。

新井勇佑氏(以下、新井氏):大本をたどると、初めて飲食業的なものに触れたのは、大学の文化祭の時。一般的に文化祭で売れている商品をマーケティングしたり、ブースをテントではなくしっかり店の形にしたり、事前に売上を立てるために前売りチケットを発行したり、ゼミの先輩たちにデリバリーをしたり。ありとあらゆる仮説を立て、研究して、アクションして、その年の文化祭では1位をつかみ取りました。

―学生時代からそれはすごいですね!

新井氏:在学中は臨床心理学の研究員として毎日没頭していたので、何事も「研究」を続けていたんですね。そんな中、タイ屋台の雰囲気を持つカフェに出会って、すっかりハマってしまって。通い詰めて、いつしかその店で働くようになってしまっていた。実際にタイへ食べに行ったこともありますね。「タイ料理をとことん研究してやる!」と、興味の対象が切り替わったイメージですね。

そんな「研究対象」としてタイ料理を掘り下げてみると、色々なことが見えてくる。実際に「タイ料理」という業種自体はマーケットとして存在しています。ただ、そのマーケット自体は成熟していない。タイ料理を食べる人のペルソナが「タイに行ったことがある」「タイに住んだことがある」といった人で、それ以外の「タイ料理自体に触れたことがない」という人のパイが圧倒的に多い。ここを引き込めば、大きなビジネスチャンスになると考えました。

―そういったことを考えている中で、「タイ屋台」というスタイルが出てきたということでしょうか?

新井氏:その通りです。そもそもタイ料理にはタイ人が日常的に食べている「屋台料理」と、富裕層向けの「王宮料理」があって、それぞれ特徴が違います。その中で、日本のタイ料理店で出されているものは後者のスタイルがほとんどなのです。もっと調べてみると、わずかに存在する「タイ屋台」というマーケットも「レストラン」という業態で埋め尽くされている。そこで、業態を「居酒屋」というかたちにすれば、「タイ屋台×居酒屋」という新しいマーケットを作ることができて、競合無しで始めることができます。また、よしんば参入してこようとする人がいても、恐らく同じクオリティに達することができません。例えば、従来のタイレストランであればオーナーがタイ人なので、日本独特の文化である「居酒屋」でお客さまが求めるものを体現できない。大手企業が参入しようとしても、「タイ屋台」の文化や習慣、歴史、調理方法といった専門的な知識、ノウハウのインプットにかける時間とマーケットの大きさが釣り合わない。きっと、ブルーオーシャンは続くはず。そう考えて、2014年に中野で「パスポートなしのタイ旅行」をテーマにした「タイ屋台999(カオカオカオ)」1号店をオープンしました。

独自の運営公式から導き出される経営スタイルで、「パスポートなしのタイ旅行」を発信

―瞬く間に人気を博し、現在も店舗拡大を続けている「999」ですが、新井社長の経営論についても教えてください。

新井氏:「業種×業態×目的×(4P×5P)×原理原則」。この運営公式をもとにして創業時から展開してきました。
「業種」を決めることで客単価が決まり、売価、空間、スタイルが決まる。さらに「業態」を決めることでより狭まってさらに解像度が高くなる。そこに「目的」を掛け合わせることで会社のミッションが定まる。「パスポートなしのタイ旅行」をお客さまに味わっていただき、日本全国に広めていくことが、まさに私たちのミッションですね。

―そのミッションに対して課題抽出を行うのが(4P×5P)ですね?

新井氏:そうですね。「4P」というのは商品力を高めるためのマーケティング戦略に必須な「Product(製品)」、「Price(価格)」、「Place(流通)」、「Promotion(販促)」を指しています。そこに社会的価値を高めるための「PEOPLE(人間)」、「PROSPERTY(豊かさ)」、「PEACE(平和)」、「PARTNERSHIP(協力関係)」、「PLANET(地球)」の「5P」を掛け合わせ、戦略の規範として私たち独自の外食産業用マトリックスを構築。さらに、この「社会的価値」と「経済的価値」をイコールにするための課題解決を繰り返し長期的な経営を続けていくことを「原理原則」とする。

……といった運営公式で展開してきたのですが、最近では「原理原則」の部分で色々と見直す部分があり、会社やビジネスモデルの在り方などを改めてブラッシュアップしている最中です。

タイ文化のワクワクを発信! 「タイ屋台999」代表・新井勇佑氏の革新的経営論に迫る

コロナ禍以降はCSV経営を理念に、外食産業からフード産業に視野を拡大

―具体的に、どのような部分をブラッシュアップしているのでしょうか?

新井氏:以前から意識していたことではあるのですが、企業が経営を続けていくためには社会的課題を企業の課題として解決していく、いわゆる「CSV経営※」が非常に重要になると思っています。特に、コロナ禍以降は外食に対するハードルが一気に高くなり、消費者が「わざわざ外食をする」ためには強い動機が必要になってきている。CSV経営は、そんな社会でスタンダードになっていく手法であると確信しています。私たちも、CSV経営をただの経営手法ではなく、経営理念として事業の基盤に据えることにしました。
(※CSV経営:企業が社会のニーズや問題に目を向け、それに取り組むことで社会的な価値と経済的価値をともに創造しようというアプローチを試みる経営方法)

それに伴って、「高度化」と「多様化」の二つのテーマで、この2年ほどはビジネスモデルのブラッシュアップに取り組んできました。

―「高度化」では、具体的にどのような改革を行ったのでしょうか?

新井氏:ご来店したお客さまの体験価値を高めることに力を注ぎました。「パスポートなしのタイ旅行」をさらに昇華することですね。
従来は、料理や外装、内装などでタイ屋台の風情を再現する。言わば店舗デザインに対して気を遣っていたんです。それが好評でお客さまから支持を受けてきたことは確かなのですが、同時にブランドコミュニケーションの弱さが課題でもありました。タイ屋台料理の美味しさだけでなく、本場タイのワクワクするような風情や熱気。一生心に残る思い出。私たちがこのブランドを通して本当に伝えたいことが、十二分に伝えきれていない。そういったん目線で見ると、「タイに似せているけれど、タイではない」ということに気づいたんです。お客さまの体験価値を高めるためには、「店舗に一歩入れば、そこはタイそのもの」というレベルまで昇華すべき。そういったわけで、3月に開業した下北沢店は、まさに「タイ100%再現」への挑戦の第一歩だったというわけです。

―具体的には、どのようなブラッシュアップをしたんですか?

新井氏:店舗の内外装の空間デザインを刷新したことはもちろん、ガイドブック風のメニュー表、スタッフが着用するユニフォーム、ロゴイラストの入った取り皿やグラス、ステッカー、おしぼり袋など、グラフィックに力を入れました。その中で、メニューにタイ屋台にかける想いや魅力を書いてみたり、取り皿のイラストにInstagramのQRコードを紛れ込ませてみたりと「会話」以外のコミュニケーションができる設計にしています。これらの効果は瞬く間に出て、SNSへの投稿数は実に4倍に跳ね上がりました。言うならば「オンライン型のコミュニケーション」ですね。今後も、こういったコンテンツは増やしていこうと思っています。

―「多様化」についても教えてください。

新井氏:先ほどお話したCSV経営をしっかり体現できるよう、まず身近な部分の外食産業の課題を解決するため、サプライチェーン「Farm to Table プロジェクト」を構築しました。
従来の外食産業におけるサプライチェーンは、大手外食企業が自社の生産力を武器に大量生産・大量消費をして、傘下店舗への卸を行うという形が主流でしたが、これは大手外食企業がもつ資本力や生産力が原資となり、中小企業では構築が難しいという課題があります。

そこで、私たちは生産・製造・流通・販売の各セクションのパートナーと課題を洗い出し、ビジネスモデルを再構築。それぞれの強みを生かしつつ、しっかり利益をとることができる方法をとることで、小規模事業でも参画できる新しいかたちのサプライチェーンをつくることができました。昨年からは、自社農園で野菜の生産も始めたんですよ。

このように、事業を一度見直したことによって、やるべきことが明確になりました。今後は、外食産業だけでなく、フード産業全体を見据えて事業を進めていくつもりです。

毎日がワクワク

タイ文化のワクワクを発信! 「タイ屋台999」代表・新井勇佑氏の革新的経営論に迫る

―最終的に、新井社長の目指すところはどこにありますか?

新井氏:私たちのビジョンは「タイカルチャーのワクワクを通して日本を元気にしていく」なんです。これに尽きますね。私は、タイには人間のエンターテイメントがすべて詰まっていると思っているんです。食、人、文化、どこを切り取ってもワクワクして楽しい。そのワクワクを多くの人に伝えていきたいんです。
極端な話、このビジョンがより早くカルチャーになるなら、私以外の人がやってくれてもいいと考えています。そのために、私たちの店舗を買ってくれる企業が出てきたり、私たちの方から手を組みたいお店を買って仲間にしたり、そういうのもアリ。最近では資本提携してほしいというところも多いですね。

そのためにも、私のワクワクをもっと言語化していく必要はあるんですが……そこが一番の課題ですね(笑)。もう一度タイに渡って、自分のワクワクの源泉をインプットしなおしてくるのもいいかなーと思っています。

―新井社長と話していると、こちらも楽しくなりますよね。

新井氏:ありがとうございます。私、毎日絶対に欠かしていないのが「『楽しい』の毎日更新」なんです。昨日よりも今日、今日よりも明日というように、毎日「楽しい」が高まり続ける。常に今日が一番幸せ。そうしていると、自ずといいアイデアも出るし、周りにも楽しい人たちが集まってきます。「『楽しい』の毎日更新」、よかったらやってみてください!

株式会社カオカオカオについて

~タイカルチャーを通して日本を笑顔にする~
カオカオカオが運営する『タイ屋台999』は、タイ100%再現を目指した「THE タイ屋台」
現在は東京都内で5店舗、大阪府内に1店舗の6店舗を運営中。
https://www.thailand999.com/

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