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衝撃の原価率60%オーバー! 超人気店『大衆ビストロジル』のメニュー戦略を聞く

2013年4月のオープン以来、ボリューム満点の肉料理を主軸に破竹の勢いで売上を伸ばしてきた『大衆ビストロジル 目黒店』。同年10月には月商1,000万円を突破。4周年を迎えた現在も1,250万円〜1,300万円を常にたたき出す超人気店です。

原価率60%超の「鴨胸肉のローストビガラート」1,580円

その後も『大衆ビストロ煮ジル』『JB』『シナトラ』など系列計6店舗を展開し、飲食業界関係者からも熱い視線が注がれています。運営会社である株式会社ジリオンの取締役・菅原知さんに、集客力、そして利益を上げるための「メニュー戦略」について伺ってみました。

目指すのは原価率60%以上?

一般的な飲食店は、原価率を30%程度に抑えるのが通常ですが、『大衆ビストロジル』のおすすめメニューは原価率60%を超すというから驚き。

「当店ではグランドメニューの他、毎月7〜8種類のおすすめメニューを考案しています。料理人に完全に任せていますが、たったひとつの条件が“原価率60%を超えること”なんです。例えば充分に美味しい肉料理ができたとしても、その原価率が55%であれば、もっといい材料を使うなどして原価率をわざわざ60%以上に持っていく方針なんです。目玉メニューは“大衆ビストロジルに行ってみたい”とわざわざ訪れるお客さんの期待をさらに超える、ビストロジルのブランドを高める料理でなければなりません。そのためあえてこのような縛りをつけました」

一方、原価率25%~の人気メニューも

「海老とクレソンのビストロギョウザ」680円

しかし、もちろんそれでは利益は成り立ちません。そこで今度は、技術やアイデアを駆使して原価を極限まで下げつつ、しかも満足感のあるメニューも考案するそう。そこには目玉メニューを作る以上の工夫が必要であると菅原さんは語ります。

「例えば『なめろう』をメニューに出したい。しかし原価率40%を超えてしまった。そうすると、『魚を変えてみようか?』『仕入先を変えてみようか?』と、素材・調理方法・仕入先・スパイス使いなど様々なアプローチを試し、味のレベルは落とさず、技術やその他の努力で40%以下になるまで工夫するんです。結果、お客さんも満足し原価率もキープできる料理が生まれました」

実際、「鶏レバー、ササミのカルパッチョ」(原価率26%)、「スモーキーポテトサラダ」(24%)、「海老とクレソンのビストロ餃子」(28%)など、原価率の優等生である人気メニューも多いそうです。

原価の高い料理ばかり頼まれたら?

雑居ビルの地下という立地。
わざわざ足を運ぶお客が多い

店側が怖れることのひとつとして、“原価の高いものばかり頼まれたら?”というポイントがありますが、菅原さんはそのリスクもお客の行動をシュミレーションすれば回避できると言います。

「メニューには、店側がおすすめする料理に『おすすめアイコン』を入れています。そのメニューの注文率は高く、こういった工夫である程度原価の高いものばかりに集中することを避けることができます。日本人は『冷菜』『温菜』『メイン』の中からまんべんなく注文する傾向がありますし。

また、ウエイターのコミュニケーションでもある程度の誘導が可能です。お客さんが店に入ってきた瞬間から、初見なのか、常連なのか、女性グループなのかを見て、“何をお勧めしようか?”と考え、そして希望を聞きながら美味しく頂けるメニュー構成を提案する。これがウエイターの役目ですから。

そもそも、お客さんは“原価の高いものを食べにきた”のではなく“食べたいものを食べて幸せな気持ちになりたい”のです。その希望を叶える店であることを重要視しています。だからウチではできることは断りません。メニューにないものでも材料があれば作りますし、ハーフサイズはもちろん盛り合わせにしたり……。面倒だと嫌がるスタッフはいませんね。こういったマインドを共有することを最も重視してきましたし、そこに時間をかけてきました」

目黒店はサワー類よりワインを注文する人が多く、そのためドリンクの原価率は29%と通常より高めにも関わらず、平均原価率は35%に見事に着地。だいたいこのあたりの数値に収まるそうです。

創業当初よりFC展開を視野に入れた店作り

今後の目標を伺うと、即座に答えが返ってきました。

「5年で10店舗、10年で30店舗。これが当初に立てた中距離目標です。1店舗目が上手くいったら2店舗目を出そうではなく、多店舗展開ができるような店作りを創業当初から考えていました。なぜか飲食業は、このご時世にブラックなところも多くあります。顧客満足を追求しても、会社がブラック企業でスタッフが不幸であれば意味がありません。やりがいもあり、福利厚生などもしっかりしていて、社員の家族や恋人にも“いい会社で働いている”と理解し支えてもらえるようでなくてはならないと思っています。そのためにも、会社をある程度大きくして体力のある企業になっていきたいですね」

5月15日には、初のFC店舗である『ビストロ煮ジル 吉祥寺店』がオープン予定。アルバイトスタッフでも回せるようオペレーションを簡易化したFCが成功すれば、菅原さんの語る目標も遠い未来の話しではないかもしれません。

『大衆ビストロ ジル 目黒店』
住所/東京都品川区上大崎2-26-5メグロードビル地下1階
電話番号/03-6417-0015
営業時間/17:00~L.O.25:30(月曜~土曜)、17:00~LO.22:30(日曜・祝日)
定休日/無休
席数/48

さて今回は、超人気店『大衆ビストロジル』の運営会社である株式会社ジリオンの取締役・菅原知氏に「メニュー戦略」を伺いました。「飲食店ドットコム 食材仕入先探し」では、こだわりの食材を扱う仕入れ業者をたくさんご紹介しています。食材の仕入れ先をお探しの方は、マッチングサービスをご利用ください。

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