1. 店舗物件探しトップ
  2. 物件タイムズ
  3. 居抜きとスケルトンの違いとメリット・デメリット。飲食店出店はどちらがおすすめ?

居抜きとスケルトンの違いとメリット・デメリット。飲食店出店はどちらがおすすめ?

2023年9月25日

画像素材:PIXTA
飲食店の物件探しでまず理解しておきたいのが、スケルトン物件と居抜き物件の違いです。設備を引き継げる居抜き物件を探される方も多いですが、デメリットもあります。今回は、スケルトンと居抜きそれぞれのメリット・デメリット、違いや選び方をまとめます。

スケルトン物件と居抜き物件の違いは?

飲食店を開業するための物件を探すとき、とくに注意書きがなければ多くは「スケルトン物件」です。スケルトン物件とは室内がコンクリートの壁や柱だけの状態の物件で、借り手が内装工事をして使用を開始します。借り手次第で飲食店のほか、美容院や物販店舗となる場合もあります。

テナントが退去するとき、入居当初のスケルトン状態へ原状回復工事をする義務を設定しているのが通常の事業物件の賃貸借契約です。しかし実際には、スケルトンではなく前のテナントの設備や内装が残ったままで市場に出ている店舗があります。これらが「居抜き物件」です。特に飲食店の場合は、水道・ガス・厨房・什器などの設備を残したままの居抜き物件が多く出回っています。退去するテナントは原状復帰コストの節約、新規に入居するテナントは設備を引き継げば初期費用の節約と、双方にメリットがあるためです。

なかにはスケルトンに近いが一部だけ設備が残っている物件もあり、その場合は「半スケルトン」「一部居抜き」などと表示されます。

借り手に大きなメリットがある居抜き物件

居抜き物件を借りるメリットは以下です。

■開業コストを抑えられる

最大のメリットは、借り手が開業時の初期費用を抑えられることです。残された設備や什器を入居時に引き取ることを「造作譲渡」といいます。造作譲渡は新規で工事するよりもかなり割安で、物件によっては無料のこともあります。たとえば焼肉店を開業したいとき、焼肉店の居抜き物件を借りれば、排気ダクト、厨房、各テーブルの調理設備などがそのまま使用でき、工事費を大幅に節約できます。

自分がオープンしたい店と業態が似ている居抜き物件を見つけることができれば、コスト面で大いに助かるでしょう。造作譲渡費を支払った場合でも、居抜き物件ではスケルトンと比較して、初期工事費が半分~3分の2程度に抑えられます。

■スピーディーに開業できる

スケルトン物件の場合、契約してから開業までは3カ月程度かかるといわれ、この間に空家賃が発生します。しかし居抜き物件では大きな工事が不要なので、開業までの期間を短縮して早期に営業を開始できます。

知っておきたい居抜き物件のデメリットは?

居抜き物件のデメリットとして、以下があります。

■希望通りにならない部分がある

前の店舗のレイアウトや設備をそのまま使用するため、新しい店にとって理想的な店づくりができないことも。厨房が狭い、導線が使いづらいなど、妥協しなくてはならない部分も出てきます。

■設備の不具合が起きやすい

居抜き物件の造作は中古なので、新規の設備よりも故障が発生する可能性が高いです。特に使用年数が経っている場合は要注意です。また、一見わからない内部の配管・配電設備などが老朽化していて、開業後に不具合が出て予期せぬ修理費用が発生するといった事態も考えられます。

■前のテナントのイメージが残ってしまう

居抜き物件でも新店を開業するときは、内外装工事で印象を変えます。しかし、どうしても前のテナントのイメージが残ってしまうことがデメリットです。

■契約前にチェックするべきポイントが多い

居抜き物件では、上記のようなデメリットについて十分チェックする必要があります。設備の動作、前の店舗の評判、造作譲渡費の妥当性、引き継ぎできないリース品の有無、見えない部分の不具合などについて、事前確認しましょう。チェックが不十分だと予想外のコストがかかってしまう可能性があります。また、退去時にスケルトンに戻す義務があるかについても契約内容をしっかりと確認しましょう。
画像素材:PIXTA

スケルトン物件のメリットとデメリット

スケルトン物件のメリットとデメリットは居抜き物件と対照的です。

メリットとしては、ゼロから理想的な店づくりができること、新品の設備でスタートできることが挙げられます。一方デメリットは工事費用がかかること、工事期間にかかる家賃も合算すると、居抜き物件と比較して初期費用がかさむことです。

条件のいい居抜き物件は争奪戦

スケルトン物件と居抜き物件の特徴をふまえると、立地や外観など自分が出店したい店のイメージに近く、かつ設備の使用年数が浅い居抜き物件があれば最も好都合だと考えられます。しかし、当然のことながら条件のいい居抜き物件は市場で人気が高く、賃料や造作譲渡料も割高で、トータルのコストはスケルトン物件との差が少なくなります。居抜き物件にこだわりすぎることはおすすめできません。

大事なことは、自分の出店プランと条件の優先順位を明確にして、スケルトン・居抜きにかかわらずじっくり物件探しをすることだといえるでしょう。

<飲食店.COM>店舗物件を探す
<飲食店.COM>譲渡情報を探す

飲食店ドットコムでは、飲食店舗物件件を公開中です!!

物件タイムズについて

飲食店ドットコムが出店希望者の方々へお届けする店舗物件マガジン。
出店エリアの立地動向、独自の調査データに基づくトレンド情報やランキング、物件探しのコツ、開業者の体験談など、店舗物件探しをテーマに、飲食店舗の物件探しに役立つ情報を定期配信しています。

ページトップへ↑

飲食店ドットコム 【首都圏版 |  関西版 |  東海版 |  九州版

飲食店ドットコム 居抜き売却 物件を掲載したい不動産会社さまへ