「物件は足で探す」は本当？ いまさら聞けない「不動産会社の選び方」

「物件は自分の足で探すべし」と言われることがあります。物件探しにデジタルツールが活用されている現在でも、実際に街を歩くことは重要です。しかし、さまざまなエリアを歩くのは非効率であることも否めません。本記事ではどのように物件を探したり、不動産会社を選んだりするのがよいのかをまとめました。

物件探しの第一歩は「ネットで探す」

物件を見つけたいとき、懇意にしている不動産会社があれば、まずそちらへ相談するのがよいでしょう。ですが、信頼のおける不動産会社がいない場合、まずは自分で探さなければなりません。「物件探し」の第一歩には、ネットを活用しましょう。気になった物件をクリックするだけでどんどん見られるので、物件探しは効率よく進みます。近年では物件の写真や動画を掲載しているサービスもあり、物件のイメージを膨らますことができます。

情報収集に励み、物件のイメージや希望が固めるために、まずはネットを活用しましょう。開業エリアの候補が複数ある場合、自分でその場所に行き、物件の雰囲気だけでなく、周辺の環境や競合店の様子を見てみることをおすすめします。

ただし、閲覧している物件を前向きに検討している人がいることや、契約が決まったことなどをリアルタイムに把握できません。そのため、不動産会社に問い合わせたときにはその物件がすでに成約済になっている場合もあります。

元付け、客付け…それぞれ異なる強みを持つ不動産会社

不動産会社はどう選んだらいいのでしょうか？ あまり知られていませんが、不動産会社には、貸主から物件の借主を見つけることを依頼されている「元付け会社」と、広く借主を募集し元付け会社に紹介する役割をしている「客付け会社」があります。

賃貸物件を探しに行き、「この物件を見せてください」とお願いをすると、「まだ空室か確認してみます」と言い、どこかに電話をかけはじめて物件についての問い合わせをすることがあります。この場合、電話をしているのが「客付け会社」で、電話を受けているのが「元付け会社」です。 それぞれの不動産会社には次のような特徴があります。

＜元付け会社＞
・大家との結びつきが強く、大家の要望を把握している
・大家は近場の不動者会社に管理を依頼するケースが多い。物件から近い距離にある、地元の不動産会社が元付け会社であることが多い。

＜客付け会社＞
・大家との接点はないが、客観的な視点で家賃相場や物件の価値などを教えてくれる。

どちらがよい、悪いということはなく、一つの不動産会社が元付けと客付けを兼任するケースもあります。大切なのは自分に合った会社を選ぶことです。例えば、気に入った物件があり、その詳細な情報が欲しいなら元付け会社、希望条件に合った物件の情報を集めたいなら客付け会社に相談できるとベストです。

元付け会社は貸主に借主候補を紹介する立場ですから、慎重に借主候補者を見ています。事業内容のプレゼンを求められた場合に備え、準備しておくと安心です。どちらに属するかは、その会社のウェブサイトからヒントを得られます。「地元不動産の売買・賃貸・管理を行っている」という内容があれば、元付けであることが多いでしょう。一方、「広範囲のネットワークを活かす」ような文面の場合、客付けの可能性があります。

経験・実績のある不動産会社を見分けるには？

元付け・客付けという視点ではなく、その土地で長く営業をしている会社に依頼をする方法も考えられます。地域の物件情報や周辺環境を知り尽くした老舗の不動産会社は、さまざまな情報を持っており、有益な相談ができる可能性が上がります。

老舗の不動産会社を見分ける方法のひとつに、「宅建業免許番号」を見る方法があります。不動産会社のウェブサイトや建物を見ると「国土交通大臣免許（4）号」「東京都知事免許（2）号」といった宅建業免許番号の記載があります。1996年以降は営業の更新を5年に1回することになっているため、どのくらいの期間、営業をしているかを知る手がかりになるでしょう。（4）号の会社であれば、3回更新しているので5年×3回更新=15年以上営業しており、（2）号の会社は、更新回数は1回なので、5年×1回更新=最低5年は営業していることを意味します。

あくまでこれはひとつの目安なので、口コミや地元の方からの情報などを総合的に判断し、最終的には担当営業との相性などを考慮してお願いする不動産会社を決めたいものです。物件探しにおいて大切なのは飲食店経営を成功させるには、まずは広い視野を持って物件探しをすることが大切です。自ら積極的に働きかけ、もらえる情報にしっかりと耳を傾けていきましょう。

＜飲食店.COM＞店舗物件を探す
＜飲食店.COM＞譲渡情報を探す