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食材の発注方法、58.1%がFAXを利用。業務効率化のヒントはWebツールの活用!?

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慌ただしく毎日が過ぎていく飲食店。営業中が忙しいのはもちろんのこと、営業時間外にもやるべきことは盛りだくさん。店が閉店する頃にはヘトヘトになっている方も多いのではないだろうか。

飲食店とは忙しいもの。初めからそう覚悟を決めておけば、少々の忙しさでも心が折れることはない。しかし、この先入観にとらわれ過ぎて、業務改善に目を向けなくなるのは良くない。日々の業務をふり返りながら、改善できるところはないか常にアンテナを張っておきたいものだ。

というわけで、ここでは飲食店の「業務改善」について考えていきたい。特に今回は「食材の発注業務」における改善策を検討していく。

食材の仕入先は「卸業者」79.1%、「生産者から直接」は30.2%

まずは飲食店がどのように発注業務を行っているか、その実態を紹介していきたい。ちなみに弊社では、飲食店を対象に「食材の発注業務」に関するアンケート調査を実施。まずはその結果に触れていこう。

■調査概要
調査対象:飲食店.COM会員(飲食店経営者・運営者)
回答数:43名
調査期間:2016年6月13日~2016年6月19日
調査方法:インターネット調査

食材を仕入れるにはさまざまな方法がある。まずはどのように食材を調達しているのか、その仕入先を聞いてみた。一般的な店舗なら、卸業者から仕入れることが多いだろう。しかし、最近は有機・無農薬野菜を取り入れる飲食店も増えてきており、そうした店舗は生産者から直接仕入れることもある。実際の数値はどうだろうか?

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※複数回答可

やはり仕入先として一番多いのは「食材の卸業者」で79.1%の店舗が回答。次いで「一般消費者向け小売店(スーパーなど)」が48.8%、「業務用スーパー」が46.5%と続く。

また、先ほどの「生産者から直接」は30.2%、「市場(築地など)」から仕入れている店舗は27.9%にとどまった。しかし約3割の店舗が、生産者や市場から直接仕入れることで、より品質のいい食材を手に入れているとも言える。生産者と直接契約する手間や、市場へ足を運ぶ労力を考えると、この数字は決して低くないものと言えるだろう。

発注業務は「閉店後」が圧倒的に多い

続いて、発注業務をいつ行っているかについて聞いた。

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※複数回答可

やはり圧倒的に多いのが「閉店後」に発注業務を行っているケースで、55.8%を獲得。一日の営業が終わり、在庫が確定したうえで足りないものだけを発注する。過剰発注を防ぐためにも、「閉店後」に発注するのが当然の流れと言えるだろう。

一方で、「営業時間内」が37.2%、「開店前」は23.3%となった。営業時間内は当然だが、開店前にもオープン準備がある。いずれも忙しい時間の合間を縫って発注業務を行っていることがわかる。

いまだFAXでの発注が主流

最後に聞いたのは、発注する際の手段について。ひと昔前ならFAXで発注する、あるいは卸業者の留守電に注文のメッセージを残すのが一般的だったが、ITが発達した現在はどのような手段が主流なのだろうか。

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※複数回答可

結果をみると断トツ多いのがやはり「FAX」での発注で58.1%。飲食業界はIT化が遅れていると度々聞くが、やはり未だに「FAX」が主流のようだ。ちなみに回答者からはこんな意見があった。

「Web発注は使い勝手が悪く、システムとブラウザの相性などにより使えない場合が多いため、その解消や対策で通常業務の時間を割いて問い合わせをしなくてはならないのが負担。 その手間や時間を考えると、電話やFAXなどの旧来のやり方のほうがはるかに効率が良い」

効率化を目的にIT化したのに、逆に時間や手間を取られてしまう。これではIT化する意味がないというわけだ。利用するサービスにもよるだろうが、これは多くの店舗が感じている問題なのかもしれない。

Webツールを積極的に用いて「業務改善」を

ここまでのアンケート結果をみると、多くの飲食店が「閉店後」に「FAX」などのアナログな手法で発注業務を行っていることがわかる。飲食店の閉店時間は店舗によって変わるが、24時前後に設定している店舗も多いだろう。そうすると仕入れ担当者は、終電ギリギリの時間にFAXを送ることになる。焦る気持ちを抑えながら、発注業務を行っている方も少なくないだろう。

こうした限られた時間の中で発注業務を行わなくてはならない緊迫感を和らげるには、Webを介した発注ツールを使用するのも手だ。たとえば弊社では『Place Orders(プレイスオーダーズ)』という発注ツールを提供している。これはスマートフォンを利用して食材発注が出来るというツールで、終業後の電車の中でも卸業者への発注が可能だ。簡単に機能を紹介したい。

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弊社が提供する食材発注ツール『Place Orders』

■『Place Orders』で出来ること
飲食店専用の発注ツールで、発注書の作成から、メール・FAXでの発注業務までをWeb上で行うことが可能。『Place Orders』自体の使用料は無料、FAXの送信も月間100枚までは無料。

■『Place Orders』の使い方
「飲食店.COM」へ会員登録すればすぐに利用可能。卸業者と商品の情報をあらかじめ登録し、あとはボタンを押して発注するだけ。FAX記入などの面倒な作業から解放され、また帰宅する電車の中で発注できるなどフレキシブルな使い方もできる。

■『Place Orders』の特徴
よく注文する食材のみを表示させる機能、また過去の発注履歴を閲覧できる機能もあるので、そうしたものを活用すればよりスムーズに発注作業が行える。また発注データの送信が失敗した場合は速やかにメールにて告知。送ったはずなのに発注書が届いていない、という事態を未然に防げる。

『Place Orders』は発注業務をより手軽に行うためのツールだが、FAXを利用している店舗にとっては、通信費を浮かせるメリットもある。最初の商品登録こそ少々手間が掛かるが、登録してしまえばあとはボタン一つで発注業務ができる。終電間際のソワソワとした時間帯に発注業務を行っている店舗は、ぜひ導入を検討してみてはいかがだろうか。

忙しい飲食店の中には、「業務改善」を検討する時間すらない……という店舗もあるだろう。しかし忙しさにかまけて何も手を打たないでいると、スタッフのモチベーション低下に繋がり、結果、離職を招いてしまうこともある。飲食店経営者は、働くスタッフの声を拾いながら、どのような改善ができるのかをスタッフ全員で考えてみると良いだろう。

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『飲食店ドットコム ジャーナル』編集部

ライター: 『飲食店ドットコム ジャーナル』編集部

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