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箱庭療法体験レポート。話題の『ココロゴトカフェ』に行ってきた

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はじめての箱庭療法。一体、どんな深層心理が浮かび上がる?

早速、箱庭の中にミニチュアを置く久能。最初は少し悩みながら置いている様子でしたが、次第に調子が出てきたようで次々とミニチュアを配置していきます。

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自分の左手前にお城を作った久能。お城の周りには深い川がある。このお城が、カウンセリングの鍵となっていく

久能にミニチュアを置いた感想を聞いてみると、

「創作意欲がわいてきちゃいますね。どうですかこれ? 『華やかな世界との隔絶と達観』がテーマなんですけど…。お城に背を向けて雑草を食べている、さえないパンダが私です」

との答え。華やかな世界との隔絶と達観? そんな難しいことを考えながらミニチュアを置いていたのか!? 果たしてこの箱庭がどんなカウンセリングに繋がっていくのか? 早速、心理カウンセラーの新谷由紀さんにお話を聞きました。

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箱の角には城があり、その城に向かって花が咲いている。対極には森と家、そしてパンダがいる

久能:こんにちは。よろしくお願いします。

新谷さん:こちらこそ、よろしくお願いします。早速なんですけど、久能さんが作った箱庭について少し聴いてもいいですか? このお城の周りにあるのは川ですか?

久能:そうです。結構、深い川をイメージしています。

新谷さん:この角に作ったものは?

久能:これはお城です。目の前にあるお花は、お城に住む人に向けて植えられています。

新谷さん:こっちの木がある方は何をイメージしているんですか?

久能:森をイメージしています。そこに小屋がぽつんとあって、ここでは人が生活しています。お城とはちょっと離れていて、隔離されているというか……。

こんな風に箱庭への質問と回答が繰り返され、いよいよ具体的なカウンセリングが始まる。

新谷さん:箱庭療法では、そこに置かれているもののイメージをお聴きしたり、色々とお話をするなかで、次第にその人の気持ちが現れてくるので、それを読み解きながらカウンセリングをおこなっていきます。箱庭のどの部分に何を置くか…というのにも意味があって、主に左上は“価値観”、左下は自分の“本質”を表すと言われ、右上が“社会性”、右下が“家庭”を表すと言われています。

編集T:へぇ。ちゃんと意味があったんですね!

新谷さん:久能さんが作った箱庭を具体的に見ていくと、自分の本質の部分にお城を作っている。久能さんは、自分を守るところがあるのではないでしょうか? それにこの城の周りには深い川がありますよね。人に干渉されるのが苦手で、人が入り込まないようにしているんじゃないかな。

久能:そうかもしれません。

新谷さん:結構、自分をガチガチに固めているので、社会で生きていくのに息苦しさを感じているんじゃないのかな。あと、社会性の部分なんですけど、この小屋はおうちをイメージしているとおっしゃってましたよね?

久能:はい、そうです。

新谷さん:家というのは自分を表すんですけど、この家にはまだ屋根がない。つまり自分自身、まだ成長の途中と思っていらっしゃいませんか。生きづらさを感じながらも、成長するために必死になっている。そのように感じますがいかがでしょうか。

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久能:すごい! 当たってる気がします。あの、ちなみに私は、パンダを自分に見立てて作ったつもりだったんです。自分の憧れとして派手なお城があって、でも、そこからは隔離されている存在というか……。

新谷さん:本当はこのお城のような華やかになりたいと思ってる?

久能:そうなんです。洋服とか髪型とかもっと派手にしたいってずっと思ってて…。

新谷さん:なんでそうしないんですか?

久能:洋服とか髪型を変えて、周りが褒めてくれるならやってみたいんですけど……。

新谷さん:みんなに「似合わない」って言われたらやめちゃうの? 自分らしいかどうかが大切だと思いますよ。本当はこのお城のようにキラキラしたものが好きなんですよね。でも、人の評価を気にしてチャレンジできないでいる。

久能:そうです。

新谷さん:自分の人生じゃないですか? 人に評価されるために生きるんじゃなくて、生きたいように生きればいいと思いますよ。“私に似合うかな?”って消極的になっているだけでは、この箱庭にある深い川はずっと埋まらないし、この花だって自分に向いているだけで、外にその美しさを示すことができない。自分が可愛いと思う洋服を着て、可愛いと思う髪型をする。そうやって自信を身に着けて、お城から飛び出さなきゃ。

と、ここで、眠っていた悩みをズバズバと言い当てられて、久能の目は涙でいっぱいに。

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抱えていた悩みを掘り起こされて涙する久能

久能:ちょっと、びっくりです……。

新谷さん:そう、こんな感じで30分のカウンセリングをしています。

編集T:この箱庭で、ここまで深層心理がわかるものなんですか?

新谷さん:人って日常で意識しているのは5%位と言われていて、残り95%は無意識といわれています。この95%の無意識が、ミニチュアを選ばせて箱庭を作り上げていきます。そして本人が意図しないところで、自分の抱えている悩みが箱庭に現れていく。カウンセラーはそれを掘り起こしていくわけです。そして会話をするうちに、「あぁ、こういうことだったんだ」という気づきに繋がる。それで相談者が少しでもスッキリした気持ちになってくれれば嬉しいですね。

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『飲食店ドットコム ジャーナル』編集部

ライター: 『飲食店ドットコム ジャーナル』編集部

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